★「ありきたりのクリスマスソングにはもう聴き飽きたっ!」というひとに
お勧めの古楽系クリスマス・アルバムの数々をご紹介。といってもこの
ページを見に来るようなあなたなら既に持ってるかも(^^;)。
中世ものに偏ってしまったような気がしますが、まあ参考にして下さい。
アンサンブル・エクレジアが送り出してきたクリスマスシリーズ4部作の 完結?盤。これまでスペイン、イギリス、ドイツのキャロルを録音。 グレゴリオ聖歌に始まり重唱、ソロ、器楽編が折り混ぜられている。 街の喧騒をよそにここだけは中世フランスにタイムスリップした感じ。 2曲目の「祝いの日が来たりぬ」でゲスト参加の米良美一が 波多野睦美、本保尚子の両ソプラノを従えて気持良さそうに歌っている 様には軽いジェラシーすら感じてしまう。イチオシ。 イタリア編も出してほしい。超現実乖離系。
これはすごい。強烈な臨場感。75年にボストン美術館にて収録されたADを そのままCD化したAADなのだが、朗読でのたっぷりとしたホールエコーが 中世の古城を思わせる。タンブリンが背後を移動する場面では2SPでも サラウンド効果が味わえる。後でわかったのだが、長岡鉄男のダイナミック ソフトでLP/CDともに超優秀録音盤とされている。20年以上前の録音とは 信じ難い。 ヘブライ語など8ヵ国語のソロ、コーラスとオリジナル・コピー楽器演奏で、 演奏そのものは荒いところもあるが、それがかえって生々しさを 強調している。ここまで録音が優秀だと演奏者も大変だろう。 とてもBGM向きではないが大穴的一枚でお勧め。このCDをかけたとたん あなたの部屋が中世の石造宮殿に様変りすること間違いなし。 ライヴ+妖しげ感覚充足系。
中世イギリスのキャロル、コヴェントリー・キャロル、アヴェ・マリア集、 ドイツ・コラール集を収録。キャロルもタリス・スコラーズの手に掛かると 崇高な芸術品に仕上る。ジョスカンの「アヴェ・マリア」は もう100回以上聴いているが非の打ちどころのない完璧さ。また最後の M.プレトリウスとバッハによる「目を覚ませ」も秀逸。男声重唱と 混声アカペラコーラス。シャープな切れ味堪能系。
13、14世紀のキャロル、モテット、賛歌を集めた一枚。アノニマス4の ノンヴィブラートで暖かな声のアンサンブルが聴く者を中世の聖夜に 誘う。カノンあり、ユニゾンあり、モノフォニーありと飽きさせない。 どれもいいが「処女は産み給えり」の通奏低音に乗るソロと それに供する2声の創り出すハーモニーにはため息が出る。全曲女声 アカペラコーラス。暖色夢心地系。
前半はルネッサンスもの、後半は近現代もので構成。ジョスカンの 「おお、乙女の中の乙女」が幻想的な雰囲気の中で歌われていて 聴かせる。しかしどちらかというと後半のホーウェルズやアイヴス、 ホルストの曲のほうが彼らの本領が発揮されているように思える。 ラストはグルーバーの「きよしこの夜」で締めくくられており、 非古楽系な人も楽しめる内容となっている。全曲男声アカペラコーラス。 クリスマスムード盛り上げ系。
「The First Nowell」「In Dulci Jubilo」「O come all ye faithful」 「Hark the herald angels sing」といった讃美歌にもなっている 有名な曲を集めた一枚。アカペラとオルガン付きの混声合唱。 「Silent Night」「Away in a manger」のリュート伴奏付き 編曲演奏が美しい。普段中ルネばかり聴いている人には気分転換に最適。 いっしょに歌ってしまおう系。 ザ・シックスティーンにはこのほかに中世・ルネッサンスのキャロルを 集めた録音もある。