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Wrong established theory of rod

おかしい。 何故そんな根拠の無い定説がまかり通っているのか。 釣りに関する書籍・インターネットの情報をチェックしていると、そんな気分になる事がすごく多い。 竿に関する考えを深く追求していると特にそんな気持ちになる。 数ある疑問の中でも本当に気になるものだけ、更に「竿」に関してだけ上げてみようと思う。 考えを改めよ、とは思いませんがこれを読んで考えてみてもらえると頂けるとうれしいです。


竿に関して、定説への疑問。

楽しむ為のカワハギ竿はライトロッドか、ハードロッドか? この質問には大きな声をもってこう言いたい。

魚の引きを楽しみたいのなら絶対にハードだっ!

これまでは「魚を掛ける為の最低限の硬さと張りがあるロッド」と考えていた。 その超最低ラインに重なるのがアナリスター210だった。 だが最近、考えを改める様になった。

長い磯竿を使った釣り。 竿が満月になり、超大物が掛かっている事は一目瞭然だ。 しかし、その超大物の強烈な3段引きは手元に伝わっている様には見えない。 竿が魚の衝撃を吸収してしまっているのだ。 無論、その軟らかい竿の衝撃吸収力によって細糸が切れないで魚が上がって来る事は言うまでも無い。 しかし、そこに横浜竿、ヘチ竿で大型を掛けた程のドキドキ感、いや、心臓バックバクの感動は無いのである。

初めて掛けたシーバス、竿はヘチ竿。 サイズは40cm程だがこれ程引きが強烈で楽しい魚は無いと感じた。 しかし、シーバスを追いかけ、シーバスを「獲る」為の9フィートのライトロッド、胴調子のロッドに変わり「シーバスは引かない魚」と頭で感じている自分に気付いてしまった。

そしてアナリスター210とは対極にある竿を使ってみた。 アクアプロジェクト210である。 長さは一緒、違いは硬さである。 普通、穂先が硬い竿は胴が柔らかく感じるものだが胴も硬いのである。 ルアーシーバスで言う所のヘビカバロッド。

使ってみて驚きの連続。 まず、感度が素晴らしく良い。 誰だよ、穂先が軟らかい方が感度が良いなんて言ってる奴。 ちょっと離れて考えてみれば全部が硬い方が伝わりが良いのは一目瞭然じゃないか。

何よりも考えを改めたのが「硬い方が絶対に面白い」という事だ。 無論、カワハギ釣りの基本である「乗せるアワセ」をやろうとしたらこんな硬い竿ではバレの連続である。 しかし、それを克服する為のしっかりとしたアワセ(not ビックリアワセ)が決まった時の快感。 竿の胴の曲がりに頼る事の出来ない為、ラフなリーリングは許容されない。 いつ糸が切られるんじゃないか、いつ針が外れてしまうんじゃないかと言ったドキドキ感。 なにしろ魚の作り出す衝撃がPEラインを伝わりモロに手元に来るのだ。 大型が掛かった時には「重い」といった感覚ではない。 引きが乱暴なのだ。 そして最後の抜き上げ。 口切れの恐怖、ラインブレイクの恐怖、カワハギによる最後の抵抗。 これを制した時に初めてカワハギが手に入るのだ。 無論、その為にいくら大きくてもタモ入れはご法度だ。

竿が胴調子で軟らかければ竿が大きく曲がる、その見た目に惑わされていないか? 少なくとも30号負荷、できればそれ以上の先調子の竿こそ、カワハギを楽しむ為のMust Itemなのではないだろうか。

ただ、硬けりゃいいってもんでもない

最後に。 硬い竿が面白いと言っているのはあくまで「それで釣れれば」の話である。 あまり硬い竿ではその日のオカズにさえならない場合もあるだろう。 楽しむ為にはまずは釣る事、そこからである。 あまり硬い竿は魚を弾き、あまり軟らかい竿では針に掛からない。 胴に適度な柔らかさを持つ標準的なカワハギ竿を持つ事、そしてそれを使いこなす事が大前提である事を忘れてはならない。


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