その他の薬

補助的な治療薬として、喘息薬といっしょに処方されるくすり

最終更新日: 2004/09/21.

いっしょに出る薬去痰薬鎮咳薬漢方薬

喘息薬といっしょにでる薬

このページでは、これまで説明した喘息の治療薬といっしょに処方されることがある補助的な治療薬について簡単に説明します。

喘息患者さんによく処方される喘息薬以外のくすりには、去痰薬、鎮咳薬、漢方薬などがあります。どのくすりも単独では発作を抑えたり、予防したりする効果はありませんが、主に咳、痰などの発作時のつらい症状を少しでも楽にするために処方されることが多いようです。

去痰薬

喘息は、痰がたくさんでる病気です。そこで、気管支拡張薬などといっしょに、よく去痰薬が処方されます。いわゆる「痰きり」のお薬で、痰のキレをよくし、出しやすくしますが、痰が全く出なくなるわけではありません。

薬の種類としては、ムコソルバン、ムコダイン、ビソルボン、ムコサールなどが代表的なお薬です。

鎮咳薬 (せきどめ)

喘息発作の時には、咳がたくさん出ます。そこで、発作用の気管支拡張薬(β2刺激薬)などといっしょに鎮咳薬、いわゆる咳止めが処方されることもあります。

ただし、喘息発作のときの咳には、「痰をそとに出す」という大事な役割があるため、強力な咳止めで咳が出なくなってしまうと、かえって痰のきれがわるく、息苦しさがとれない場合があります。

発作が鎮まれば、たんは減り、肺の敏感さもすこし落ち着きますので咳は自然と減ってきます。一般的な喘息のかたには、鎮咳薬は、あくまで補助的なお薬と考えておいたほうがよいでしょう。

漢方薬

昔から喘息に効果があるといわれている漢方薬のうち、現在も喘息患者さんにつかわれているお薬がいくつかあります。代表的なものは、小青竜湯(しょうせいりゅうとう)、柴朴湯(さいぼくとう)などです。

患者さんによっては、これらのお薬で喘息発作が軽くなったり、発作がおきにくくなる方もいるようです。ただし、現在では、吸入ステロイド薬や気管支拡張薬など、目的に応じて作用のより確かなお薬があるため、漢方薬が喘息治療の中心になることはありません。あくまで他の喘息薬で十分な効果が得られない場合に、補助的に用いるお薬という位置づけです。


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