黥布之夢

 正方形の盤面に、計19個の駒を用いて対戦する卓上ゲーム。十数種のゲームが行え、最大四人まで参加できる。

発祥:
 中国後漢時代に文学者の宋碧が創作したもの。中国国内では明代まで、遊び方は「楚漢」の一種類のみであったが、唐代に伝えられた朝鮮半島や日本で様々な遊技法が作られ、一時は日本だけでも数百の遊技法が行われていたという。それらの遊技法が明代に再び中国にもたらされ取捨選択されたものが、現在まで残る代表的な遊技法である。
 また、隋から唐代にかけて、西方との貿易の課程で伝えられ、現在も残るヨーロッパ伝統系混沌之庭の発祥に大きな影響を与えたとも伝えられている。

挿話:
 漢の高祖の功臣黥布が死を覚悟したとき、とても短い夢を見た。
 それは今までのどんな戦よりも激しく、恐ろしく、楽しいものだった。
 目が覚めたとき、まだ死んではいなかった。
 黥布は笑った。(「鮮路伝」より現代語訳で引用)

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