(のう)

声を用いた言葉による対戦をするための装置。それぞれの盤面に腕を通し、言葉を交わし合う。中央の装置は札が回転する事により、状況を転換させる。

発祥:
 20年ほど前までは、「嚢」は『審説後記』などの文献にのみに著述されるのみで、現物は伝承されていなかったが、1981年の山西省伴啓墓の発掘により埋葬品として初めて発見された。発見された状態では青銅器の部分のみで木製の部分は腐敗により残ってはいなかったが、同墓内で発掘された数百枚の木牘は判読可能で、その中に嚢の形状を描写したものが残っていたため、日中の職人の手によって再現されることとなった。元々嚢は夏王朝が起源とされ、戦国時代の燕国で使用されていた記録を最後に歴史から姿を消してしまっていたため、その対戦方法も確定するのには時間を要したが、伴啓木牘の発見もあり、1990年には再び勝負師の戦場として日の目を見ることとなった。

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