初代世界王者
劉 元明
(1913〜)

 記録史上初めて混沌之庭の世界大会が開催されたのが1967年。しかし各国のタイトル戦を主催する企業と折り合いが付かず、主要国のプロ勝負師が軒並み不参加したため、事実上最初の世界大会は四年後の1971年の第四回大会ということになる。 第四回大会は、世界各国のプロ勝負師が勝負会場である上海のウーファンホテルに集結し、世界最強を決めるに相応しい重々しい雰囲気の中開催された。そこで優勝したのが華南の雄、劉元明だった。

 当時、電光石火の攻めの「激人戦法」でその実力は折り紙付きだった元明であるが、並み居る強豪の中で優勝できたのは奇跡的で、後に本人も「たまたま運が良かったから」と語るほど誰が優勝してもおかしくない熾烈な大会だった。

 その後の元明は、大会後体調を崩してしまい満足な対戦ができず、ついには二年後に肝臓を患って引退してしまったが、引退後は娘夫婦とともに書店を経営し、同時に華北の混沌之庭協会で長年に渡り理事を勤めた。90歳になる現在も対局はかかさず、肝臓の持病はどこ吹く風で協会の名誉理事として中国全土に睨みを利かせている。

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