96年7月第3週の世迷い言


1996/07/19

 今日も今日とてクソ暑い。

 今日は金曜日なので、いろいろなゲームが発売される。とりあえず、Saturn版ときメモを含めてパス。今さらスペースハリアーでもないだろう。Engine版がよくできてたし。OutRunは、満足する出来のものがいままでなかったので、買ってもいいかもしれない。

 ファミ通を買う。く〜、ワンダープロジェクトJ2。これはN64のキラーアプリケーションになるかも(ならないって)。しかし、前回のワンダープロジェクトでは、enixの開発陣は我を通したと思っていた(どう考えたって、男の子よりは女の子の方が売れるに決まっている)のだが、やはり市場経済には勝てないのね。

 いやいや、実はワンダープロジェクトって、続編の企画が通るくらいには売れたのかもしれない。で、1作目が男の子だったから2作目は女の子に、と考えたとしても不自然ではない。

 …とまぁ、こんな下らないことを延々と考えてしまうくらい、わくわくしているのである。実はワンダープロジェクトJの発表を知った時もそうだったのだが、結局買っていない。SFCは既に現役を退いて、両親の麻雀悟空専用マシンになってしまっているのである。

 ハローパックマンの存在も、与えた影響は大きかったかもしれない。

 ついこの間、SFC版蓬莱を買ったのでしばらく自分の部屋にSFCを引き上げたら(普段は居間に置いてある)、えらく不評であった。

 ま、いずれにせよ、N64のソフトは年に数本しか出ないのだし、ワンダー…だっていつ出るんだか分かったものではない。実際に出るまでは情報を収集しつつ待とうではないか(なんか偉そうだな)。

 そういえば、昨日出たASCIIに、N64よいしょしまくりの記事が載っていたが、いくらなんでも2本のゲームじゃ間が持たない。せめて4本揃うまではとても買えないと私は思う(世間一般でもそう思っているから、N64が山積みになっているのだろうが)。まるでPSを初日に買ってRidgeRacerに感激していた人間とは思えない意見ではあるが。ようするに、私はマリオシリーズが嫌いなだけなのだ(^_^;。

 ここで邪推を一つ。今週のファミ通に、N64のこれからのラインナップが一気に14本発表になった。今まで全然先の話をするなんて素振りを見せてもいなかったのにいきなりそういうことをするというのは、N64ってあまり売れてないんじゃないか。

 広瀬正の「エロス」読了。うむ。面白い。詳しい感想を書くとほぼ完璧にネタばらしになってしまうので書かないが、SF読みだったら、読んで絶対に損はない。まだ入手は可能なはずだ。書店に行って、集英社文庫のコーナーを探すべし。ちなみに、書名から連想されるような内容では全然なく、「エロス」というのは作中で登場人物が作る曲の名前である。あ、弱電系技術者も読むべきかも。

 続いて「T型フォード殺人事件」も読了。う〜む、いまいち。新本格でスレちゃってるのかなぁ。これで広瀬正の全著作を読み終えたことになる。夭折を悔やむ文章ばかりである理由はよく解った。私も惜しいと思う。


1996/07/18

 今日も暑い一日になりそうである。

 最近は暑さのせいで眠りが浅いのか、05:00頃に目が覚めてしまうことが多い。ま、二度寝するんだけども、一度目が覚めてしまっているので睡眠が浅いのであろう、いまいち寝不足気味ではある。

 通勤の途中で利用している京浜東北線のクーラーが故障していて、朝からえらく暑い思いをしてしまった。下に着ているTシャツはもちろんのこと、上のシャツまで汗でぐしょぐしょである。寒い部屋に一日居なければならないことを鑑みて、Tシャツの替えは持ってきたのだが、さすがに上に着ているシャツの替えはない。これが悪い結果を生まなければよいのだが。

 と、思っていたら、今日の温度設定は寒くない程度に押さえられているらしく、至極快適。これからずっとこうであることを祈る。

 通勤の行きの電車の中で、「猫弾きのオルオラネ(完全版)」を読了。読書スタックの中で忘れ去られていた本であった。感想、ストレートすぎて恥ずかしい。

 この間読了したカジシンの「スカーレットスターの耀奈」も恥ずかしいといえばいいかげん恥ずかしいのだが、さすがにここまでストレートじゃない。

 昔、火浦功の小説の解説でとりみきが、「SFは火浦功にとってのパンティである」ということを言った(文章は違ってるかもしれない)。これは要するに、ストレートに書くと恥ずかしいことも、SF風の味付けをしてしまえば、さらっと書けてしまう、というような意味だったのだが、なんつーか作家にとって恥ずかしいことがあるように、読者にとっても恥ずかしいことはあるわけで、それがSFやファンタジーの味付けがされていると恥ずかしくなくなるかというと、確かにそういう面もあるのである。

 が、「オルオラネ」シリーズの舞台はあまりにも我々が普段生活している世界に近しい(ように私には見える)ために、効果が薄れてしまっているのではないか。

 こんなことは、RPGのセッションでも起こり得る。シリアスな場面が、ファンタジーRPGなら大真面目に出来るが、現代物では笑ってしまって出来ない、なんてことがよくあるのだ。

 ようするに、私の感性では、物事をストレートに表現することは"恥ずかしいこと"だという認識ができ上がっていることになる(たぶん私と同世代のかなり広い範囲の人間にとってそうだと思う)。

 ま、そんな後付けの理屈をつけなくても、やっぱし「オルオラネ」は恥ずかしいのだけれども。

 「SFバカ本」読了。うむ、面白い。梶尾真治のと、森奈津子のが気に入った。しかし、バカ話というと、下ネタしかないのだろうか。火浦功と村田基、中井紀夫だけが下ネタじゃないネタで勝負していた。火浦功はこれでちゃんとコンスタントに作品を発表すればいいんだけどねぇ。

 いつもの通り、ASCIIとMacPowerを買う。が、あまり読む気力がない。新しい技術を取り込む気力がなくなってるのはやばい兆候だけど、ま、そのうち(この島流しが終わる頃には)直ってると期待しよう(なんて余裕な態度でいて良いのか? 本当に?)。

 やっと、2つの物件の検査が終了する。さぁ、残っているのが大物だ。こいつにはきっと1週間以上の手間が掛かるだろう(今までもそうだったし)。

 シナリオも、だいたいでき上がる。後は大抵の人に読んで理解してもらえるように丁寧に文章を仕上げるだけだ(いや、その前にテストプレイで破綻してないかどうかを確認する必要があるが)。さて、小説は上がるんかいな?

 家に帰ってきたらむちゃくちゃ暑い。今日は眠れるのだろうか…。


1996/07/17

 …案の定、風邪をひいた。

 症状を悪化させたのは、04:00に、私の足の指を刺していきやがった蚊である。私は痒みのためにたっぷり2時間は眠ることが出来なかった。

 一日中頭痛に悩まされる。


1996/07/16

 思いっ切り日付を間違えていた。なんだかなー。つー訳ですでに修正済みである。古い日記だと思った人も当然いるだろう。

 太田忠司の「刑事失格」が文庫に落ちたので買って即日読了。なんかペース上がってるなあ(^_^;。

 感想。理想は人を不幸にしこそすれ、幸福にすることは(たぶん)ない。理想を実現しようとしている人は、端から見ている分には良いかもしれないが、決して深くつきあってはならない。なぜなら、理想に巻き込まれて不幸になるから。

 これは、以前からの理想についての私見だが、この私見を小説にするとこうなるのではないか。私は太田忠司の暗いシリーズも決して嫌いではないが、この小説の主人公である阿南は好きになれそうもない。これは「Jの少女たち」を読んだ時にも抱いた感想だ。

 もう一つ付け加えるとすれば、「世の中に起きた出来事に、意味なんてない。意味はそれを見た人間が与えるのだ」という言葉も重要なキーワードになると思う。

 どうも最近前歯がうずくと思ったら、鼻の穴の辺りを押さえると、歯に痛みが走ることに気付いた。鼻の穴の辺りというと、前歯の根っこの先っぽ周辺である。要するに本当に歯槽膿漏になりかけているらしい。やばい。次の歯医者の予約の時に相談しなければ。とりあえず、三食の後に歯を磨くことにする(人間は、明らかに自分に利があると悟らない限り、何かの行動を起こさないものである)。

 私の父親は、歯槽膿漏のために50を前にしてほぼ総入れ歯になってしまったという体たらくであるので、遺伝的要素もばっちりだ。別に死んでも健康でいたいとは思わないが、飯が不味くなるのは嫌だ。

 とある本屋で、怪傑蒸気探偵団のポスターに、「このポスター欲しい方に差し上げます」という張り紙がしてあるのを見つけ、ついつい貰ってしまう。張るところもないのにどうするつもりなんだか。

 島流し環境が、ほんのちょっとだけ改善され、ここのローカルのネットワークに繋がった。が、外へつながっているマシンのrootの怠慢でMailは読めないし、職場のビルのネットワークはセキュリティポリシーが厳しすぎて入れないし、当然会社の外のネットワークには出ていけない。ということで、繋がってない状態とほとんど変わらないのである。虚しい。

 相変わらず島流し環境は寒い。たまに外に出ると、冷房が緩くなっている廊下で「ほっ」とするのだ。これはかなりやばいかも。Duoの内臓温度計が、23℃を示しているところを見ると、実際の気温は20℃くらいに違いない。

 仕事はまぁ、順調。しかし、順調にいっても、今週と来週一杯はここに居なければならないのだ。これを思うと頭が痛い。

 こないだ新潮文庫に落ちた、鈴木光司の「光射す海」も読了。普通の小説だった。つまらなくはなかったけど。なんか作家名を間違えて買ってしまった感じ。「らせん」の作者だと思ってたんだけど、違うのだろうか。小説としては、「らせん」よりも出来が良いような気がしたけど。

 とか思いつつ、挟み込まれていた新潮社の広告のアオリを見たら、いかにも誤解しそうな文句になっていた。こういう売らんかな、の態度はあまり好きになれないぞ。

 これもまた文庫に落ちたばかりの、摩耶雄嵩の「翼ある闇」も買ってみる。目に付いたので、「SFバカ本」というアンソロジーも買ってみる。バカ話は好きだ。ジャストシステムは、ソフトウェア製品はしょうもないものが多いが、そこで稼いだあぶく銭を、担当者の趣味としか思えないこういう本の出版につぎ込んでいるところが偉いと思う。でも私が一太郎を進んで使うことはいまのところないと思う(くそったれなインタフェースが改善されれば別)。

 コミケカタログを買う。なんかすげー表紙。ま、漫画レポートが山ほど載っている…。

 今週のエスカ。まぁ、浴衣の少女は予想通りだったとして、謎の老人アイザックの正体わっ!(バレバレだってば)。今回はガイメレフの出番がなかったけど、見せる見せる。ディランドゥ様もドック入りできっとパワーアップして戻ってくるに違いない(ゴステロみたいに…あっ、石投げないで)。

 つー訳で来週も見逃せないぞっ!


1996/07/15

 昨日、あまりに早いうちから就寝してしまった(21:00には床に就いていたような…)ので、06:00前に目が覚める。でもまだ眠いし、眼の疲れが取れていないようだ。

 しかし、昨日の晩にとどいたMailはチェックしてないので、とりあえずMacを立ちあげてPPP接続する。

 太田忠司さんからリンク許可のMailを頂いたので、ありがたくリンクさせていただく。

 おぉ、いつのまにやら1200人を突破している。1000人を越えてから、明らかにペースが上がったようだ。一体何が起きたのだろう?(^_^)

 夏コミにオフセ誌を出す人達はだいたい作業が終わったようで、ぼちぼちPageの更新が掛かり始めている。私らのような弱小サークルは当然コピー誌なので、締め切りは来週の土曜である。シナリオは何とかなりそうだが、すでにリプレイとは呼べないリプレイ小説はできるかどうか微妙な線だ。持ち歩いているDuoの活躍如何に掛かっている(と、自分でない第三者に責任を移し換えたような表現を使っておく)。

 今日はいつもより早めに家を出たので、京葉線で通学途中の高校生の集団と一緒になる。どうやら彼らは期末テストの真っ最中のようだ。昔を思い出すに、私は期末だろうが中間だろうが、テストの間は早く帰れる期間としか見ていなかったような気がする。成績は推して知るべし。

 今までは、なんやかやの準備作業があったので、午前中は自分の職場に、午後から出先のマシン室にいたのだが、今日からは準備作業も終わったので、朝から出先のマシン室にいる。

 寒い。昼休みに飯を食いに、うだるような暑さの外に出たら「ほっ」としてしまうくらい寒い。こんなところに一日中いたら、本当に身体を壊してしまうぞ。あと2週間もあるのに、大丈夫なのだろうか。

 今日になっても目の疲れが抜けないので、目薬を買う。いつも愛用しているのが見つからない(そういえば、あれは地元の薬局で買ったんだった)佐藤製薬のノアールNという製品だ。

 久し振りにグリチルリチン酸二カリウムやら塩酸ナファゾリンやらといった、目の筋肉や血管などに作用する成分を含む目薬を注した。なんか喉に回って気持ち悪い。昔から目薬を注すと、喉に回って甘ったるい感じが長く続いて嫌だったのだが、久々に味わうとその嫌さ加減もひとしおである。

 「スカーレットスターの耀奈」を読了。カジシンはこうでなくてはいけない、と勝手に思う(「OKAGE」があまり楽しめなかっただけに)。こういう良い本は、さっさと早川が買ってJAから出すべきだと思う。だってどこにもないんだもの(驚くなかれ、ハヤカワJAよりも見つからないのだ)。

 この本が出た頃には、すでにLOGOUT文庫はあったはずだが、文庫で出さずにハードカバーで出しちゃうところがASCIIの嫌らしいところだと思う。ま、その判断をした人間はすでにASCIIにはいないわけだけれども(少なくとも、奥付に名前が載ってる人間はどちらもいなくなっている)。


1996/07/14

 暑い。身体の芯から暑い。こんな日は何もする気が起きない。

 おまけに、妙に眼が疲れていて、ディスプレイを眺め続けられない。これはどうしたことか。早くも夏バテなのか。

 とかいういいわけをしつつ「冷たい密室と博士たち」を読了。う〜む。「普通だ」とは聞いていたが、確かに普通の新本格ものだ。動機も手法も「すべてがFになる」とは比べ物にならないくらい普通だ。登場人物が普通でない、と感じる人もいるかもしれないが、私は学部卒とはいえ工学部の出だし、現在の所属も一応研究所になっている(バブル崩壊のあおりで単なる開発部隊になってしまったが)ので、人物に違和感を感じることもない。

 どうやら、実はこれが1作目で、「F」は2作目らしいので、「F」の味は次回作に期待しよう。

 そんなわけで、「冷たい」を読了したら、本も読めないくらい眼が疲れ果ててしまう。当然TVも見る気が起きない。つーわけで、残りは寝てすごす。寝ていても暑いことに変わりはないが。


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