迷穀(めいこく)

●木有り、其の状は穀の如くにして黒理、其の華四照す。其の名を迷穀といい、之を佩びれば迷わず。(穀は[木者]なり。皮を紙に作る)【南山経首】


 南山の招搖山(しょうようざん)にある木。コウゾのような形ですが黒い木肌で、花は四方を照らすと言います。

 しかし、花が実際に輝くとは考え難いため、実際には迷穀の木は(或いはモデルとなった木は)、暗い山中であっても目に飛び込んでくるような、明るい色の花を付けていたのではないかと考えられます。

 「これを佩びると(道に)迷わない」とされています。
 この木の花が四方を照らすという伝承にあやかり、これを携帯する事によって、暗い道を歩く時のお守りとしたのでしょう。

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