●魚有り、其の状は牛の如くして陵居し、蛇尾有翼なり。其の羽は[魚去]の下に在り、其の音は留牛の如し。其の名をロク魚といい、冬死して夏生く。之を食せば腫疾無し。【南山経首】
南山の柢山(ていざん)にいる魚。ロクの字は魚偏に「陸」の字の旁部分を書き、リクと読む場合もあります。
陸に住む魚で牛のような姿をしており、[魚去]の下(魚の腋の下の意。つまりムナビレの下か)から翼がはえていて、蛇の尾を持つとされています。
留牛(まだらうし)のような声で鳴き、冬の間は死んでいて夏の間のみ生きているといいます。これは冬眠の事を指した文章と考えられます。
これを食べると腫物を予防できると伝えられています。