ショウジョウ

ショウジョウ

●獣有り、其の状は禺の如くして白耳、伏行して人走する。(禺はビ猴の如くして大きく、赤目長尾なり。今、江南の山中に多く有り)其の名をショウジョウといい、之を食せば善く走る。【南山経首】

字形参照:ショウ


 南山の招搖山(しょうようざん)にいる獣。「けもの偏に生」の字を二つ重ねて、ショウジョウ、またはセイセイと読みます。

 目が赤く尾の長いテナガザルのような姿で白い耳、「伏して歩き人のように走る」と記されています。恐らく、地面を行く時に跳ねて移動するのではなく、類人猿などがするように足を交互に踏み出して歩く姿を見て、「人のように」と表現したのでしょう。

 これを食べると「よく走る」とあります。ショウジョウの肉は、足が速くなる薬と信じられていたようです。

 能楽などにも名前が見える、緋色の毛皮を持つ「猩猩」(しょうじょう)のルーツとも言われています。

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