monkey7  タイセツナコトは全部、ストリートにある ジェットセットラジオ(DC)

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オレたちはストリートで生まれた。タイセツナコトはゼンブ、ストリートでマナんだ。
ミュージックも、ダンスも、ブレイドも、トリックも、グラフィティも。
それ以上、ナニが要るッテカ? ソーさココにはなんだってあル。ダカら。
思わずカラダが動き出すような、踊りダシタくなるよーな、とびきりイカしたビートに乗って、
オレたちはストリートを駆ける。
ソコで何をするンだって? ヘイ、そいつはヤボなシツモンだゼ。
いかしたグラフィティを描いて、DAISUKIなこの街をモットもっとサイコウの街にしてやロウってだけサ。
OK、ソイツが気にいらねーってヤツもいる。ケド、オレたちは闘わない。
殴りアイだって? ソイツはどーもクールじゃないナ。ワルいけど、オレたちは逃げる。
だってオレたち、おっかネーあのヒトたちだってキライじゃないンだ。
キドータイ? サイルイガス? オーまイがッ、ブソーヘリにセンシャだッテ?  ゆークレイジィ?
ばっとOK、ジョートーだゼ! そうサ、アイツらとのオッカケッコは、イツだって
サイコーにイカした、サイコーにクールなお愉しみなのサ。
だから、サぁ。ゆーもストリートに出るンだ。ストリートで生きるンだ!
……それイジョウにタイセツなことなんて、ナニガアル?
 
 
monkey6  呪われてあれ、神よ  VALKYRIE PROFILE(PS)

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死してなお、我は神々のために血を流さねばならぬと。
戦乙女ヴァルキュリアよ、汝はそう命ずるか。
道半ばにして生を断たれ、怨みを含んで身罷りし我に、もとより安らぎなど望むべくもないにせよ。
死はせめて永遠の沈黙ではなかったか。
志半ばにして道に倒れ、何人も顧みる事も無き我に、もとよりかのヴァルハラなぞ望むべくもないにせよ。
死はせめて永遠の静寂ではなかったか。
笑止なり。玩ばれ使い捨てられるだけの遊戯の駒を、汝は英雄と呼ぶか?
選ぶべき道もなく使役されるだけの奴隷に、感謝を求めるか?
神なるはかくまで傲慢なりしか。英雄なるはかくまで陋劣なりしか。
されど、肉体無き身に選ぶべき道なぞ、従うべき標なぞ、もとより無し。
かく心得えたれば、ヴァルキュリアよ。神よ……。
火の、血の、鉄の、氷の、雨のもと、汝がために我、血塗られた剣をいまいちど揮わん。
罅割れた氷のごと蒼白の笑みを浮かべ、名も知らぬ敵を屠らん。
されど、ヴァルキュリアよ。神よ。能うならば銘記すべし。
我が魂魄、汝がもとにあらず。汝がそれもまた、汝がもとに無し。
汝のために祈る声、すでに絶え果てたれば、封印されし記憶の扉開く鍵、永遠に失われたり。
汝が魂を奪いしものは他ならず、神なり。汝が父なるトールなり。
すなわち、汝もまた哀れなる魂魄失いしものの眷族ならん。
さらば知れ、血刀を揮いてともに歩むは鬼道羅刹の路。堕ち行くは冥王ヘルの國……。
呪われてあれ、神よ!
 
 
monkey5  何かとてもよくないモノが、お前の後から  SILENT HILL(PS)

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街は、濃く、深い霧に包まれていた。
ありふれた・典型的な郊外住宅地。だが、そこには1人として住民の姿がみえない。
ゴーストタウンとは違う。
今の今まで普通に暮らしていた、人びとの日々の営みの痕跡がそこここに残っている。
ただ……人間の姿がないのだ。
べったりと、嫌らしく身体にまつわりつく霧をかき分け、おまえは裏町の一角に迷い混む。
ふらつく足裏が妙に粘つく。そして、匂い。……生臭い、鉄臭い、甘ったるい……匂い。
血だ。
ぬめぬめと不定形に広がった大きな血溜まりに、おまえは足を踏み込んでいたのだ。
見あげれば薄汚れたレンガ壁にも、べったりと。
飛び散った血痕やら肉片やらがこびりついている。
そして、その血溜まりの中央にごろりと転がっているのは。
胃が逆流し、足の力が抜ける。
なんだ、これは。
その瞬間、胸ポケットに入れていたラジオが耳障りな雑音を発し、
不意をつかれたお前は小さく悲鳴を上げる。
神経を掻き毟るような嫌な音がどんどん高まっていく。
たまらず、お前は走りだす……逃げ出す。
音はますます疳高くなり、いまや悲鳴にも似た金属音となってお前の神経を切り裂く。
ナニカガクル。ナニカ、トテモヨクナイモノ。トテモキタナイモノガ。クル。
オマエヲ、コロシニ。
濃密に渦巻く霧に纏わりつかれ、無様によろめきながら、
しかしどうしてもお前は足を止められない。
気付くとあたりの景色は一変している。闇……濃密な血臭。
歪み捩れ膿み爛れ病み崩れた、街の残骸。
闇の奥のそこここからは噎せ返るような殺意の放射。
お前は息も絶え絶えになりながらも足を止められないなぜならナニカの
足音がお前を追うからナニカの羽音がお前を追うからナニカとてもよく
ないモノ狂った・穢い・此の世にあってはならないモノがお前を切り刻
もうと叩き潰そうと引き裂こうと挽き潰そうと陵辱しようと。
オマエハ・トウトウ・フリ・ムイテ・シマウ……。
 
 
monkey4  懐かしさと寂しさと切なさと  ガイア幻想紀(SF)

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はじめて訪れた場所なのに、どこか懐かしい。
そんな不思議な切なさと寂しさが、このゲームの“気分”です。
まるで前世の記憶をたどっているような、死別した恋人と再会したような……。
ゲームそのものは非常に洗練されたアクションRPG。
空中庭園やナスカの地上絵といった古代遺跡をモチーフにした変化に富んだダンジョンの面白さ、
ほどよい難度のパズル風トラップ、ステージ上の仕掛けとプレイヤーキャラのアクションを連動させた謎解き、
そしてプレイヤーをグイグイ引きずり込むシナリオ。
どれをとっても一級品の仕上がりで、だれもが夢中になるに違いないのですが、
それでいてプレイしながら、どうしようもない寂しさと切なさに胸が痛くなる思いを味わってしまうのです。
これは、なんなんだろうねえ。
そして、とどめは痛切きわまりないエンディング。まるで上出来の恋愛小説みたいです。
ストーリィはSF作家・大原まり子、キャラデザインは萩尾望都。
もう一度、押し入れの奥からスーファミを引っ張り出してでもプレイする価値あり!の逸品です。
 
 
monkey3  突然訪れる「理不尽きわまりない死」  KING'S FIELD2(PS)

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気がつくと僕は夜の闇の中にひとり、たたずんでいた。
目の前には黒々とした古城。
僕自身はどうやら海の浅瀬のような所に立っているらしい。
見回しても人の姿はない。
遠く青白い燐光が漂ってはいるが、モンスターの気配はない。
とにもかくにも一歩、足を踏み出した瞬間。
ぐぼがぼげぼがぼ。スタートして3秒で溺死。
……ことほど左様に、これは主人公がよく死ぬゲームです。
「トゥーム」みたい?でも、肌合いはまったく違う。
チャレンジして失敗して死ぬのが「トゥーム」なら、
こちらは、なんの落ち度もない主人公を突然襲う「とことん理不尽な」死なのです。
しかも、ヒントらしきものが一切与えられない謎解き、とことん不親切な住人たち、
そしてもちろん!永遠に続くかのような長い長い長い3Dダンジョン。
その死亡率と難易度の高さは、あまたあるRPGの中でも屈指のレベルといっていいでしょう。
ともかくどこまでもストイックで、甘さや優しさなんてまったくないのですから。
 永遠に続くかのような闇の道を、ひとり幽鬼のようにさまようこの倒錯した悦び……。
あなたもぜひ。
 
 
monkey2  死んで覚えろ!  トゥームレイダー(PS)

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あなたは崖の端にいます。谷は底なしに深く、落ちればむろん即死。
前を見ると向かいの崖に小さな岩棚があり、洞窟が見えています。
ジャンプして淵を飛び越え、あの岩棚に飛び付ければ……。
しかし、あの小さな岩棚にうまく降り立てるでしょうか。
一歩間違えば転落。うまく飛び付けても、次の瞬間、岩棚は崩れてしまうかも。
でも、進むしかない。他に道はないのですから。
これはこんなシビアな決断を数分おきに迫られるゲーム、あなたの「勇気」が試されるゲームです。
しかも、たとえどういう決断をしようとも、たぶんあなたは何百回も死ぬでしょう。
でも、やめられない。
難易度の調整がすんげえ絶妙なんですね。
涙がでるほど難しいけど、でも頑張ればできそう、と思わせるギリギリの所に設定してある。
しかも先へ進むほど敵は強力になり、
トラップもよりシビアなタイミングを要求されるイヤらしいシロモノがゾロゾロでてくる。
ヒロインはHPも攻撃力も全然成長しないのにねえ。
……ということはつまり成長するのは、何度となく死んでタイミングやテクニックを
習得するしかないプレイヤー自身なのですね。
合言葉は、だから「死んで覚えろ!」
 
 
monkey1  人生にリセットはないのだ  風来のシレン(SF)

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おもえば「風来のシレン」は、なんちうストイックなゲームだったんでしょうか。
基本的にはダンジョンを探索してアイテムを集める、という
おっそろしくシンプルなシステムのゲームなんですが、
そこにセーブ不可というオニのごとき掟を定めることで、「シレン」は突出した作品になったようです。
なんせバトルで一度でも敗北すれば、たとえゴール目前でもスタートからやり直し。
稼いだ経験値も、集めたアイテムもすべてチャラ(武器は育てられるケド)。
どこか泥臭いヴィジュアルとは裏腹にプレイ中は一瞬の気の弛みも許されず、一貫して緊張を強いられるわけで。
もちろんオナジミのリセット技なんてありえない……ああ、これってまるで「人生」みたいじゃないですか。
ちなみに同様のゲームシステムをもつ「チョコボの不思議なダンジョン」が発売されましたが、
あれは全くの別物と考えた方がいいみたい。
なんせフロアごとにセーブできちゃうし、死んでも経験値はキープという親切設計なんだもの。
快適・・・だけどヌルすぎるよな。