回想こだまする海ウナギの記憶

まだ子供の頃、干潮の磯でナベカやらドロメやらを潮溜りから救出してたら、石の下に寝惚けたというか何ともシャキッとしない鼠色したニョロニョロ居て「か、確保ーッ」してみたら20cm強程度なんだけど、これが顔といい鰭といい何処からどうみてもウナギにしかみえない子で。
シラスウナギはペットショップで偶に見かけてたけど、それに比べて明らかに「若鰻」の体裁が整っていたので、「川を遡ってる…と思っていたらいつの間にか海にいた。何を言ってる川からねーと思うが」と周囲に聞いてみても「シラスならともかく若鰻が海にいる筈が無い」てもう梨の礫。
ン十年が過ぎ、シラス不漁が叫ばれる昨今、久しぶりにウナギ関連の諸々を読んで↑思い出し、「ホラやっぱり!アレはウナギだったのだ…Δの眼は正しかったー!かったー!…」と溜飲↓
は置いといて、独法データで「うなぎ演算」

まず、日本に押し寄せるシラスウナギのうち(シラス期に川を遡上しない等で)見逃してあげる割合をPで一定とします。
そーすると、図7で1970年頃の漁獲高150tは同年の総量×(1−P)に相当しますから、150×P/(1−P)tが見逃されることになり、これらが6年後に次の世代になって押し寄せる量が(見逃された量の)1.1倍になると仮定します(ウナギ同士の競争が減少することにより1倍を超えると考える)と、二世代経過して1982年頃の漁獲高50tは150×P/(1−P)×1.1×P×1.1×P×(1−P)に相当しますから、Pは約65%と算出されますが、この値でさらに二世代後の漁獲高を計算してみると16.6tと、確かに図7で1994年のあたりその位ですね…ただし、さらに二世代後を計算すると5.5tになるけど、2006年はそれより若干マシに見えます。まあ、この図は台湾とか入ってないし、漁獲をやめた地域とかも増えてるでしょうから…(ゴニョ
【妄想】うなぎフレックス

右上の計算は6年で世代交代する前提ですが、これは雄の話。雌は10年だそうで…このずれが、ここ3年のようにシラスが極端に少ない時期ができた際に「どうキいて」くるかを考えてみますと、まず2016〜2019年に産卵回遊へ旅立つ雄がいない状態になり、2006〜2008年頃にシラスとしてやってきた雌がマリアナ海山に辿り着いても相手がいない(悲)。またそれと逆で、2020〜2022年頃に産卵回遊に旅立つ雌がいない状態になり、2014〜2016年にやってくるシラスが雄になると、やはりマリアナ海山までつきあってくれる相方がいない状態となります。
一方で、潮の具合によっては幼生が黒潮に乗りそこなって極端に少ない年が生じることは、これまでもありえたのでは?と考えると、先輩うなぎは後輩シラスがあまりに少ないようだったらなるべく雄になろうとし、後輩シラスは先輩うなぎがハバをきかせてないようだったらなるべく雌になるように、”空気”を読んでなるべき性を決めてるんじゃ…という気がしてきました。
この理論によるなら、養殖場に拉致されたシラスは喰われないように年長とは隔離されるから「まず雌になるべし」と考え、しかし後輩のシラスが入ってこないので「やっぱり雄になるべし」と考えを変えるから、従って雄ばかりになると説明できるッ!(でも最近は数ヶ月で出荷みたいだから…)
HUMBLE 臨界星 (Critical Planet)

10年前のアレが、慎ましやかに再起動…?(Coming Soon)
deltelta■■■■Quadri-Quadrel
2012/08/01 (次回前回