…なんというか、良く言えば臨機応変、悪く言えば行き当たりばったりなグランプリだったな…
今年からは、予選終了から決勝スタートの間は一切マシンをいじる事が許されないというルールになったが…『じゃあ予選が晴れで決勝が雨になったりしたらどうするんだ?』なんて疑問も当然のように湧いていたのを、その場合どうするのかを今回のレースで初めて知ったのだが…
その場合は、元々タイヤ交換は認められる事になっていて、更に今回は特例として、車高やウイング角の調整もやっていいという事になったそうな。
…って、車高やウイング調整は今回決まった特例?
今年のルール作った時点では、雨が降っても晴れ用セッティングで走らないとならない事になってたのか??F1のえらい人が自画自賛してた今年のルール、なんだかすごく頼りないなおい。
そして更にちょっと驚いたのが、去年までは雨用タイヤは何種類使っても良かったのだが、今年から雨用タイヤは1種類しか用意してはいけない事になったんだそうな。
……はい?
去年までは、雨の降り方に合わせ、溝の浅い『インターミディエット』と、豪雨時用の『へヴィーウェット』との2種を使い分けるのが一般的だったけど、…1種類しか認められない??
で、タイヤメーカー2社は仕方なく2種のうちからインターミディエットを持って来たそうだけど…その結果、浅溝では対処しきれない豪雨になったおかげで大コースアウト博覧会が開催される事態に。
…このコースアウト大会も、F1を面白くする為ですかえらい人?
# まあ、流石にこれはルールを変更しようという動きがあるみたいだけど
……そしてレースはさっぱり訳わからない幕引きに。
71周を予定していたレースの54周目、予選で大活躍していたウエーバーが大クラッシュを引き起こしてコース上にはマシンのパーツが散乱、その直後55周目にはそれを踏んだアロンソも大クラッシュ!コース上はタイヘンな事になってレースは中断。
そこで、
・レースが中断した場合、トップのマシンが全走行距離の75%を走っていたらそこでレースは成立、終了する。
・レースが中断した場合、成立した周回の1周前の結果がレース結果として適用される。
というルールがあるので、55周目の1周前、54周はまさにちょうどレースの75%に到達した所だった。
そこで、トップのライコネンがピットインした直後で位置を下げていて、そのおかげでまだピットインしていなくて一時的にトップに立っていたフィジケラが優勝という事になる。フィジケラ初優勝に大喜びのジョーダンピットクルー。
…が、正式に出た優勝者の名前はライコネン。
レース結果は54周目でなく、53周目の結果が採用されていた。
茫然とするジョーダンピットクルー。
……このへんどうなっているのかハッキリしていないのだが、…あくまで推測だが、レース中断は55周目のアロンソではなく、54周目のウエーバーのクラッシュが原因という判断だったのだろうか?むむう。
…更に疑問として出てきたのが、53周という事は、75%の走行距離にギリギリ満たないからレース成立にはならない。
この場合は、
・レースは2ヒート制となり、中断時の1周前の順位でスタートグリッドに車を並べて再スタート。
・再スタート出来ない事態になった場合は、レースはそこで打ち切り、与えられるポイントは半分とする。
というルールになっているはずだが、再スタートはなく、しかもポイント半分の処置も行われなかった。
なんか、随分とおかしな裁定がやたらと目立つレースだったけど、この裁定に関する説明はちゃんと発表されるんかなあ…?