トップに戻る

過去日記

2004年2月19日(木):未明

いまどきの麻雀マンガのはなし

 かつての麻雀マンガと言えば、『哭きの竜』の能條純一、『スーパーヅガン』の片山まさゆき、『天〜天和通りの快男児』の福本伸行がヒットを飛ばし、その後も数々の麻雀漫画家が生まれたが…けっきょくそれらに肩を並べるような傑作を描く漫画家といえばせいぜい『まあじゃんほうろうき』の西原理恵子くらいのものであとは鳴かず飛ばずの作家しか現れず、…結局、すっかりメジャー誌の人になった能條先生は置いといて、未だに麻雀マンガで活躍している片山先生と、メジャーでヒットを飛ばしてるのにまだ麻雀マンガも書いている福本先生の二人が今でも麻雀漫画界を牽引している状態に変わりが無かったりする。

 …そんな鳴かず飛ばずなその他のマンガについてだが…その中で現在ちょっとだけ注目してる麻雀マンガがある。

 それがこの、朽葉狂介原作、木村シュウジ作画『覇王』。

 …ストーリーは、実在のプロや裏プロやアマチュア最強の雀士が一同に介し、日本武道館に特設された舞台で麻雀界最強の座を巡って熱き戦牌を繰り広げる…という、まあ、ありふれた物なのではあるが、

 まず、実在プロの描写について。
 安藤満プロ(実物)や、小島武夫プロ(実物)あたりは、まあ上手い具合にカッコイイ姿に描かれてるなあと思う程度だが、…二階堂亜樹プロ(実物)は、いくら何でも豹変し過ぎだろうという評判が。

 …が、このマンガの怪しいところはそんな所ではなく、…この参加者の中に、哭きの竜がいるという事!!

 ←これは別に哭きの竜のコミックスからスキャンした訳じゃなく、ほんとにこのマンガにこういうシーンがあるのだ!!
 しかも、哭きの竜登場のときに解説者が
「どのくらいこの男との対戦を夢見た者がいただろう!」
とか言ってたりするし、参加してる実在の雀士が普通に
「哭きの竜…私も多分に貴方に憧れた一人でしたよ」
とか言ってたりするし!
 とにかく、実在の人物とマンガのキャラが普通に会話してる違和感があまりにも滑稽で笑える。
(よく見ると、表紙にもしっかり哭きの竜がいるね。)

 普通に描いてれば普通の麻雀マンガだったこのマンガが、哭きの竜の登場によって一気にばかマンガへの変貌を遂げてしまった瞬間を、近代麻雀本誌で目の当たりにしたときは、ちょっとは今の麻雀漫画家の作品もいいもんかもなあと思った。…ちょっとだけは。

前後の過去日記

↑2004年2月19日(木):朝

ピースメーカー鐵 第19話

↓2004年2月18日(水):夜

今週のマガジン

過去日記一覧
トップに戻る