早春の浅間隠山

月に一度の山行をと、年初定めた目標は、3月はぎりぎりクリア、4月もそろそろ月末が近づいてきて、今週そろそろ行かねばと思い立った時、幸いにも最近の天候不順にもかかわらず、この日曜日は晴れ。早朝出発したため、高速道路は行き帰りともほとんど渋滞無しと大変恵まれた山行になりました。
出発時は黒斑山を考えていましたが、まだ雪が多そうなので、かねてより行きたかった浅間隠山に登りました。


【日 程】 96年4月21日(日)
【目 的】 浅間隠山
【天 候】 快晴
【コース】 0930 二度上峠登山口→1100/1130浅間隠山〜1230二度上峠登山口(往復)
【山 名】 浅間隠山 1757m
【メンバー 】 妻と2人
【山 域】 上信国境の山
【参考書】 ヤマケイ・2時間登頂の山


1.登山口まで(千葉〜二度上峠)

今日は朝の5時半に出発。いつになく早出である。昨日のちょっと飲み過ぎの為、まだまだアルコールが残っている模様。自分でもはっきりとわかる。高速道路は大変スムーズ。黒斑山を考えていたが、真っ白な浅間山をみて、まだまだ雪が多そうだなと思い、計画変更して浅間隠山へ。浅間山と浅間隠山では一文字違うだけ。良いとしよう。西上州の山々やその周辺の山々を見るに、昨年より雪が多く残っているような気がするがいかがでしょうか。
碓氷軽井沢インターを降りると高岩に迎えられ、いつか登ってみたいなと思う。早朝の軽井沢を横断し、二度上峠へ。浅間山が大きい。

2.登山口〜山頂

駐車場にはもう7〜8台の車が止まっている。今日は快晴の日曜日、人出も多い。登山道にはいると、真っ白な雪道。踏まれているが、まだ早朝でもあり十分な厚さがあって足に心地よい。千葉周辺ではすでに桜も散ってしまったのにここまで来ると、まだまだ残雪の山行ができる。楽しい。
樹林の道を緩やかに登ると、岩淵山から東に伸びる稜線へ。ここで、浅間隠山が正面に姿をあらわす。葉の落ちた木を通してではあるが、2つのピークを持つ山だ。頂上付近は明るい草原になっているようだ。しばらくして、分岐を右にとる。直進は北軽井沢方面に降りる道のようだ。また、直進しても再度少し先で右に折れて合流できるとの案内がある。
浅間隠山に向かって、広い笹と背の低い木の混じった平地を進む。笹は結構茂っており、道が無ければ進むのは苦労するだろうなと思う。やがて浅間隠山の足元まで来ると、道は徐々に傾斜を上げはじめ、だんだん急登になってくる。振り返ると、鼻曲山や妙義山がはっきりと見える。右手には浅間山が大きい。ずいぶん登ったなと思う頃、南峰に到着。ピークまで行ってみると、目の前に榛名山が全容を現した。付近は快晴でかなり遠くまで遠望できる。南峰の東面は足元が見えないほど落ち込んでいる。相当傾斜が急のようだ。
ここまで来れば、頂上は目の前である。木が無くなり、笹の間に付けられた稜線の道が、頂上に向かって伸びている。1歩1歩登る毎に浅間山がどんどん迫ってくる。そして、浅間山と周辺の山がその全容を現した時が浅間隠山の頂上であった。

3.山頂

今日は、快晴。360度の展望が楽しめる。
まずは、浅間山。頂上に少し雲がかかっている。(噴煙ではない....)そして、西に水ノ塔・篭ノ登・湯ノ丸ときちんと整列した山を従えている。少し北に寄って四阿山。北の方を見れば、草津白根山から東方へ上越国境の山々がずっと連なっている。
東には、まず榛名、その奥には赤城が見える。南は鼻曲山・妙義山(これはずいぶん低く見える)そして、西上州から秩父の山々。そして、再び浅間山である。広範囲の地図を持っていなかったので同定ができなかったが、名だたる山々が一望できる、展望の山頂であった。
山頂には20名ほどで賑わっている。ただ、雪で覆われているため、座ると冷たくなる。人数の割には騒がしくない。また少々騒がしくても、それを打ち消すほどの大展望であった。

4.下山

下山時は、滑りやすいのを想定して、軽アイゼンを装着。付けないよりははるかに歩きやすい。登りの時は白かった雪も、道の上はかなり無くなってしまい、泥の道と化してしまっているところも多い。雪にアイゼンを効かせるのと同じくらい泥にアイゼンを効かせながら、一気に下ってしまった。
笹の平原の部分は行きと同じ道(笹原の真ん中に付けられた道)ではなく、広い道(植林地と笹原の境界に付けられた道)を歩いてみる。こちらの方が、平坦かつ直線的であるが、道標のメイン矢印はこちらの道を示していないからか、歩く人は若干少ないようだ。
下山後、亀沢温泉に立ち寄る。亀沢に向かう途中、正面に浅間隠山が見えた。亀沢からみる浅間隠山は急激な傾斜でそそり立つ、顕著な双耳峰で、この位置からは、浅間山を隠しきれないのか、左肩から、浅間山のいまや雲ひとつない山頂が顔をのぞかせていた。ここから見るこの山は浅間隠山ではなく、まさに矢筈山なのであろう。



今日は、快晴の中残雪を踏み、展望にも恵まれ、素晴らしい山行ができました。帰りも高速道路はスムーズ、天皇賞を聞きながらの運転でした。