集団登山でスーパー低山【官ノ倉山】

うちの会社には登山クラブがない。ただ年に1度のOB山行は存在する。つまりかつてクラブがあったということである。現役時代のない私もなぜかOB会に出させてもらっている。最年少である。今回は奥武蔵の低山での里の秋を楽んだ。


【日 程】96年11月3日(日)
【目 的】官ノ倉山
【天 候】曇り
【コース】0925 東武竹沢駅→0950 三光社→0950/0955 天王沼→1023/1028官ノ倉峠 → 1035 官ノ倉山→ 1050/1145 石尊山→1205北向不動 →1255/1305八幡神社→1340小川町駅
【山 名】官ノ倉山 344m・石尊山
【メンバー 】総勢26人
【山 域】奥武蔵
【参考書】ヤマケイ・アルペンガイド 別冊 関東周辺の山
     東武鉄道 外秩父ハイキングパンフレット


奥武蔵の山々は今まで一度も足を運んだことが無かった。正直なところわざわざ、千葉から東京を越えて行きたいというインパクトをなかなか感じなかったのだ。ただ、決して高い山でなくとも山を歩くことの素晴らしさは房総の山々を歩き解っているつもりだった。そしてたぶん中央沿線の前道志の山を歩いた時のように里山の雰囲気を感じられる所だろうと思っていた。今回の山行はいい機会であり、初めての奥武蔵体験なのだ。
東武竹沢の駅を降りて指導の看板の通りに官ノ倉山に向かう。家の回りにはいろいろは花を植えてあり、今よく目立つのは菊の花やコスモスなど。また家の周囲の比較的近いところに少しづついろんな野菜を植えてあるところなども里の風景ならではである。官ノ倉山の登り口である三光社は再整備中であるのか、村人たちが周囲の木々の枝をうち、薮を焼き、回りを整えているところであった。
天王沼のほとりは広く休憩できる場所になっており、いよいよここから登りにかかることになる。道はずっと杉檜の暗い林の中を小沢に沿って徐々に高度をあげる。道を沢蟹が這っていった。そういえば、子供のころ河原にたくさんの蟹が歩き回っていたなと思い出す。その後川岸はコンクリートで固められてしまったが、あの蟹たちはどうなったのだろう。でもそれももう20年前の話だ。
そして沢から離れジグザグを切りながら登るようになる。いかにも峠道の雰囲気だが、もう行く手には稜線の光が見えている。約20分の登りで官ノ倉峠に着いた。峠は小広い平地であるが、植林の中でその中にベンチもしつらえてある。峠から稜線を少し登り官ノ倉山頂に到着。せまく展望のない山頂で、そのまま展望のある石尊山のピークを目指す。時折樹木の切れ目から、小川町側の町並みが覗く。
石尊山のピークは好展望の明るい素晴らしい山頂で、神社も奉られている。展望は北西に少し高い山が見える。あの方向はもう父不見山などの西上州の南部だろうか。それともその前の外秩父の山々だろうか。広い地域の地図を持ってこなかったので定かではない。ここで休憩昼食となる。
下りは最初は急下降であるが、すぐに広い林道に出てあとは小川町まで里の道を歩く。家の庭になる秋の果実、植えられた花などを眺め八幡神社の境内へ。もう七五三のシーズンで、時折着飾った子供は千歳飴を持って親に連れられ、参拝に来ていた。境内には大きな欅が聳えたっている。
その後造り酒屋で見学と試飲をし、交通量も多くなった道を歩いて小川町駅に到着、打ち上げとなった。



そろそろ低山のシーズンとなってきました。今日は生憎の曇り空でちょっと残念でした。これからはダイナミックな山旅のシーズンからじっくりと味わう山行を行っていく季節に変わりつつありますね。