のののひとりごと

あのね、あたしたちコーギーって、こう見えてもちょっと気が強いところもあるの。気が強いって言っても、本当のところは身体が小さいだけに、他の犬とか怒ってる人間とかがちょっぴり怖くって、怖いから、がまんできなくて反撃にでちゃうのよね。

あたしも小さい頃それで、飼い主のおねえさんと時々けんかになっちゃってたの。それで、おねえさんは悩んだあげく、あたしに「人間の方がえらいんだ」ってことをちゃんと教えられるように、毎週土曜日訓練所で開かれているしつけ教室にあたしを連れて通いはじめました。

そこでちゃんと人間の左について歩くこととか「待て」と言われたらじっとその場で待つこととか、いろんなことを教わって、いまではリード（引き綱）が全く無くてもおねえさんの横をついて歩くこともできるようになったんです。それから、おねえさんが「おいで」と言ったらそのへんでおいしそうな匂いがしてても、あっちの方に行ってみたいなぁと思っていても、ちゃんと言うことを聞いておねえさんのところに戻って行けるようにもなったの。

ほかにも障害物を飛ぶことも教えてもらって、アジリティー競技（障害物競技）に出場できるようにまでなっちゃった。アジリティってね、とってもおもしろいんだよ。最初は「変なことやらされて、なんかやだな」って思ったけど、思いっきり走ったり飛んだり出来るのって快感なんだ。それに、いつおねえさんが「飛べ」とか「トンネル」とか指示出すか分かんなくって、その緊張感もたまらない。きっと、昔ご先祖様が牛を追ったりして人間のために仕事をしてた時もこんな気分だったんじゃないかなぁ。

それからね、４月２６日、あたしとうとうお母さんになりました。帝王切開で大変だったけど、子供たちは全員無事、元気におっぱい飲んでます。あたしの子供たちには、あたしのようにまわりみちしないで、まっすぐ素直に育って欲しいな。おねえさんも、あたしのしつけで得た知恵を子供たちの飼い主になるみんなに伝えたいなあと言ってました。そうすれば子供たちみんな、きっと幸せな犬生を送れると、あたしも思っています・・・。

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