この一ヶ月あまり、実は療養のために休職して、一日をほとんど何もせずに過ごしていたのである。
休みだからといって、一日ゲーム三昧とか読書三昧とかそういうこともできず、単に寝ているだけで一日一日が過ぎていってしまう。療養なんだからそれが当然だという話もあるが。
この傾向はだんだん無くなってきているとはいえ、まだまだ本調子にはほど遠いのも事実なので、これからも毎日更新は無理だと思う。
こういう時でもこれくらいの文章を書ける人は世の中には山ほどいるわけで、これくらいで何も書けん、などといっている自分には作家はとても無理なのだろう。
警察が新宿のビデオ店で爆弾テロを決行した犯人の家から、内藤泰弘の「トライガン」を押収したという報道に関して、まるでマスコミがまたマンガを悪者にしようとしているかのごとく抗議をしている人々の姿がネットのそこかしこで見かけられるが、それは少しおかしいのではないかと私は思う。
あの報道は、まず警察が「トライガン」に目をつけたのであって、マスコミが先に動いたのではない(と思う)。
つまり、何らかの意図を持っているのは警察の方であって、マスコミは警察の発表をただ無批判に垂れ流しているに過ぎないのだと私には感じられるのだ。
もちろん、マスコミが警察の動きに対して追従しかしないことは問題だ。しかし、冷静に見れば明らかに見当違いの捜査を行い(既に小学校の卒業文集で「テロリスト」という言葉が現れているにも関わらず、その後に発表された作品の影響を考慮するのは見当違いも甚だしい)、それを発表する裏には、マンガというメディアに対しての牽制の意図が隠されているのではないかという可能性を考えると、こちらの方がよほどやばいのではないかと思うのである。
その可能性に気付かずに、追従しただけのマスコミの批判で満足してしまうのは、行動の意図を包み隠してしまう行為になりかねない。
西澤保彦「転・送・密・室」(講談社ノベルズ)読了。
神麻嗣子シリーズの短編集。
このシリーズを通して少しばかり不満なのは、解決が仮説の域を出ないうちに話が終わってしまうところである。
短編のミステリには多かれ少なかれそういう部分があるような気もするが、世の中の人はこういうところは気にならないのだろうか。
一般人は相手にしていなかった日本銀行がわざわざ両替を始めた二千円札だが、その様子を見るかぎり、それで普及に拍車がかかるとは到底思えない。なんだってわざわざ普段行かないような場所にある日銀の支店まで出向いて、申込書まで書いて二千円札を欲しがる人間がいると思うのだろうか。そういう人間がいるなら、とっくの昔に普及しているに違いない。
ここは一つ、デザインを変更して、一枚一枚異なった人気イラストレータのイラストが入ったものにしてみるのはどうだろうか。
名付けてトレーディング紙幣。一気に普及するに違いない。
問題は、普及はしても流通するとは思えない点だが、現状に比べればずっとましに違いない。
その足で市街へ。2001年版理科年表他、色々買い込む。
何故に大宮には「妖精図鑑」があるのに「怪獣図鑑」がないのか。
「日本SF作家クラブ編 2001」を読み始めているのだが、作者名の50音順に作品が並んでいるので、しょっぱなの新井素子の短編で挫折する。
駄目だ。この文章には耐えられない。私が年をとったのか、それとも……。
しょうがないので、他の本に逃避する。飛ばして読もうか。
中央線各駅と京王線を使い、新宿経由で調布へ。もう既にメンバーは集まっているらしい。
彼の家に着いたら取り敢えず、「Load of the Fries」というカードゲームをやる。ひとことで言えば「ゾンビのファストフード店経営」というもので、ルールを全部説明するのは長くなるし面倒だし、著作権の侵害にもつながりそうなので止めておくが、それなりに楽しいゲームであった(負けたけどな)。
続いて、「Save Dr.Luckey」。これはひとことで言えば「虚栄心に彩られたタイタニック」というゲーム。
私はあまりこれは好きではないのである。何故かというと、(自らの意志による場合もあるが、大概の場合は偶然もたらされた)状況によって、ゲームに全く参加できない状況に陥るからである。
それはともかく、一ゲーム終わったところで夕食に。
夕食はインド料理屋で、タンドリーチキンで鶏を食う、というのが幹事である調布の友人のコンセプトだったらしい。
ところが、着いてからビール飲み放題の誘惑に負けてパーティーコースに急遽変更。料理は美味かったが、鶏は少なかった。
どういうわけだかいつもの飲み会に比べて皆が妙なハイテンションで、普段ならそういう場にいると一歩身を引いて冷静になってしまう質なのだが、今日は適当に突っ込みを入れつつ、適当にハイテンションになっていたように思う。
その後、犬と双子の姉妹がお出迎えしてくれるというバーに向かうが、犬と双子の片割れがお休み。
残念といえば残念だが、店の雰囲気はとても良く、紅茶とケーキは美味しかった。
次いで、参加メンバーのうちの約一名の強力な要望によりカラオケ。
今日は咽の調子がいまいちだったのと、入っている曲に琴線に触れるものがなく、いつものアニソン大行進ではなく、懐かし目の歌謡曲でまとめる。やはりちゃんと歌えないところが多かったが。
泊まるつもりではあったのだが、群馬から車で来ている人間が帰るというので、それに便乗して大宮へ。
家に着いたのは3:40頃。
いつもならばたっと倒れて寝るのだが、やはり薬を飲まないと眠れなかった。うーむ。
太田忠司「久遠堂事件」読了。
久々の狩野俊介シリーズ。探偵が物語の主観の範囲から離れて行動して手がかりをつかんでくるので、何となく金田一耕介ものの様な印象。
免許証の書き換えに行く。
21世紀まで古い免許証を持ち続けることも考えたのだが、スケジュールを考えると、さっさと更新してしまったほうが良いと判断した。
一応、ここ10年ほど無事故無違反で通しているので、近所の警察署で更新は可能である。
確か、昔埼玉県は千葉県と交通事故死者一位二位を争っていたように記憶しているのだが、今は4位らしい。
基本的に講習は自動車の運転手を対象にしているので、普段は原付きにしか乗っていない私にはあまり実感の湧かない話なのだが、一応真面目に聞いているふりをしておく。
更新が終わって帰ってきてから、15:00頃に急に眠くなって18:00過ぎまで寝る。
まだ本調子じゃないらしい。
書きだしてはいないが、原稿のためのアイデアは色々考える。明日辺りからアウトラインを書きだすとするか(と日記には書いておこう)。