竹内薫「「場」とはなんだろう」(ブルーバックス)[bk1で購入]読了。
この間、湯川秀樹の伝記番組を観て疑問に思った、場の相互作用を粒子のやり取りとして解釈できるのは何故か、という命題をクリアにすべく買ってきた本。
……よく判らん。
電磁気学は必修だったので、マックスウエルの方程式についてはおぼろげながら憶えている。回転と湧き出しという用語もなんとなく憶えている。微積分の世界だったような気がする。
んが、電磁気学の担当教授は極めて工学的なものの考え方をする人で、学問に燃えているわけでもない学生連中に理論なんぞ教えて理解させようなんて無駄なことをせずに、数式の扱い方だけを教えてくれた。つまりは、他のことのために電磁気学的な操作が必要になったときに困らないようにしてくれたわけだ。
よって、電磁気学の単位は理論なんかこれっぽっちも理解していなくても取得することが可能だった。
閑話休題。
この本は、あくまで物理学的アプローチから量子場を解説したものなので、数式の操作より理論に重きを置いている。もちろん、ブルーバックスという本の性質からして、物理や数学の素人にも解るように書かれてはいる。実際、それぞれの記述を読んでいるときには、なんとなく解ったつもりになれるのである。
が、それらを全部繋ぎ合わせて理解できたかというと、全然解らない。
無限次元(しかも引数は実数。自然数じゃない)の関数空間とか言われても、さっぱり解らない。イメージできない。頭を抱えて唸るしかない。
途中に、場の相互作用を説明するファインマン図というのが出てくるのだが、何の説明もなしに陽電子と電子と一緒に生成された光子が、その後に対消滅する電子と陽電子に作用していたりする。いいのかそういういい加減なことで。電子から出ていった光子が他に何の作用も受けていないのにまた戻ってきて、電子に吸収されたりする。その戻ってくるためのメカニズムはどうなっているのか。
途中に出てくる次元解析の話もなんか納得できない。途中までは、距離、面積、体積と来て、これは納得できるのだが、次に時間が来るのだ。体積が変わると時間の経過が変わるという話で、経験的にはそういう関係があるらしいということになっているが、理論的裏付けは何もされていないと思うし、この本でも特に説明はない。いいのかそういういい加減なことで。
というわけで、さらに謎が増えてしまっただけの結果に終わってしまったのである。納得いかん。
10/31で書いたRAY CRISISの魅力について、寸゛さんからメールを頂く。
いつものように勝手ながら要約させていただくと、「RAY CRISISはステージが進む毎に、シームレスで繋がっているBGMがどんどん狂気を孕んでくるところが魅力」なのだそうだ。んが、PS版は必然的にステージ間にCDからの読み込みが入り、BGMをシームレスで繋ぐことができない。よって、PS版は単なる駄作になっているという評価になっているそうである。要するに音楽以外には魅力がないの魅力は素人さんには解りにくい、ということで、それはそれでとてもタイトーらしいゲームだと言えよう。
ゲームとして純粋に見た場合には駄作であっても(例えば、ヘビーシューティングゲーマーでもなければ、最近のシューティングゲームは只辛いだけのクソゲーであろう)、全体として提示されている「雰囲気」とでも呼ぶしかないものからにじみ出してくる世界観が魅力的ならば、それを好きだと言うことは否定しない。
とはいえ、RAY CRISISには私に感じられるような「雰囲気」は醸し出していない。「ズレている」というのはそういうことだと思っていただきたい(え? やっぱり解らない? そうだろうねぇ)。
おぐわっ。
SPAM業者にReply-To:とFrom:を使われてしまった。
エラーメールが山ほど来る……。
iTunesのOS X版で、OS 9から持ってきたMP3ファイルで不可思議な現象が起きる(ちなみにここのSJISパッチは当てていない。
それは、曲名やアルバム名、歌手名が、正しく表示されているのに、再生を始めた途端に化けるというものだ。
何故? 取り込む時に参照している情報と再生時に参照する情報が違っていて、再生時にわざわざ上書きする?
後、OS X上からCDDBに情報を送信すると化けることも判明。というか、自分で入力して送信した情報が正しくなっているかどうかは、違うPreferenceを参照しているiTunesから確認しないと判らないのだが(わざわざ試してみた)。
北野勇作「かめくん」(徳間デュアル文庫)a href="http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi?aid=p-rfukai00094&bibid=01976229">[bk1で購入]読了。(北野勇作で検索を掛けたら表示されなくて焦った。なぜかこれだけ「北野 勇作」で登録されているのであった)
うーむ。なんとも不思議な話。
木星、戦争、軍事機密、知識フレーム、戦闘用ヒューマノイド、暴走した人造生命体、人工冬眠、などなど、出てくるキーワードはえらく殺伐としているのだが、この本は至ってのんびり和やかに進むのである。主人公がかめくんだから(かめくんはかめくんであって亀ではないのだそうである)。
一応、四つの章によってこの本は構成されているが、章は一見あまり関係なさそうな短いエピソードの積み上げによって構成されている。だから、漫然と読んでいるとストーリーもあるんだかないんだかよく判らない。
でも決してつまらないわけではない。むしろ積極的に勧めたくなるくらい面白い。こういうストーリーがはっきりしないような話は、私の好みではなかったような気がするのだけど、これも不思議だと感じる一因である。
まぁ要するに今日一日ほとんど寝ていて何もしていないことに対する言い訳みたいなものをぐだぐだと語っているわけで、心配してもらうほどひどい状態じゃない(と自分では思う)。
細かく凹むことも起きていて、こうやって愚痴を誰かに聞いてもらいたい気分なだけなので、聞き流してもらうのが一番良い。なに? そういうことは最初に書いておけ? それじゃ愚痴を聞いてもらえないじゃないか。
北野勇作「昔、火星のあった場所」(徳間デュアル文庫)[bk1で購入]読了。
戦争の話である。舞台は火星。
しかし、これは「かめくん」よりはずっと切迫した話になっている。なにせ主人公は訳の判らないまま状況の最前線に立たされているのだ。
その戦争は、最初は火星の開発権を掛けた二企業同士のものだったはずなのに、いつの間にかその開発の過程で偶然に発生してしまったタヌキと称される生命体との戦争にすり変わっている。とにかく、企業体とタヌキの戦争である。派手に銃弾が飛び交ったりはしないが、けっこうえげつないことは起こる。そしてそのモチーフは何故か日本の昔話なのだ。例えば、桃太郎だったり、カチカチ山だったり、猿蟹合戦だったり。
舞台が火星なのに「昔、火星のあった場所」とはこれ如何に。この火星は、量子論を基礎とした空間超越航法技術によって、量子的確率の重ね合わせ状態になってしまっているのである。作中では「分解している」と表現する。なんとなくそういう表現は似つかわしくないと思うのだが、とにかく量子論的に不確定になってしまった分解した火星では、全ての事象とまではいわないが、かなりの事象が非常にいい加減で、世界はめまぐるしく変転する。
なにせ主人公は事件に積極的に関わっていくようなことはせずに、周囲に流されるままに関わるものだから、世界の変転に彼の意思が影響することはあまりない(たぶん全くといってなかったのではないか)。
周囲に流される人間の周囲がめまぐるしく変転するのだから、物語は二転三転する。それらの変化は、因果律には必ずしも従わない。だって量子論的世界だから。
などと一見判った風の解説めいたことを書き散らしているが、私が量子論をほとんど全く理解していないことは、既に告白済みである。つまり、正直に告白してしまえば、要するに私はこの話はよく判らなかったのだ。
誰がどういう思惑で動いて、結局何がどうなったのか。何かが起きたことくらいは判るが、それ以上のことはさっぱり判らない。ついでに言えば、この作品が面白いのかどうかもよく判らない。いつも自分に知識が足りないので面白さがよく判らない状態に感じる「あぁ、これを知っていればここはもっと面白いんだろうな」という感覚も得られない。かといって全くつまらないわけではない。そうだったら途中で放り出していただろうから。
というわけで、今の私は非常に宙ぶらりんな中途半端な気持ちなのである。誰か私にこの話を馬鹿でも判るようにかみ砕いて説明してください。例によって賞品は出ません。
OCNがウィルスチェックサービスなんてのを始めたそうだ。ウイルス付きメールフィルタリングは有料だが、PCのスキャンは会員なら無料でやってくれるようだ。
前に書いたように、うちに来るウイルス付きメールの8割はocnドメインからなので、よほど苦情が来たに違いない。
しかし、無自覚にウイルスを撒き散らしているユーザが、自主的にサポートページなど見に行くとも思えず、どれだけ効果があるのかはかなり疑問だ。
「FUTURE BLUES」……要らない映像の方が長いってのはどうなのよ。
日本の実写映像作家にストーリーとかそういうものになにか期待を掛けることを止めて久しいけど、画作りもだっさださなのはどうなのよ。
主演が馬鹿にしか見えないってのはどうなのよ。
SFサイトへの100の質問に答えてみたらSF読みじゃなくて単なるアニオタの回答になっちゃった。
OS Xの某アピアランス変更ソフトと某アピアランスを使ったら、あろうことかDock.app内のリソース(pdfイメージだが)を何の断りもなしに(ドキュメントちゃんと読んでないけど:-p)書き換えやがって、そのアピアランスが気に入らないからAquaに戻してもそこだけ直らない(当たり前)。そもそもDockの背景だけを置き換えて、枠が元のままなのが一番気にくわなかったのだが。
ちなみに悪いのはたぶん某アピアランス(ややこしい)の方だと思われ(そういうことをできるようにしてあるくせに復旧手段をちゃんと用意しておかないアピアランス変更ソフトの方もかなりなんだが)。
しょうがないので、他にOS Xを持ってる人にリソースを貰って、置き換えることで正常化。本当はOS XのインストーラからDock.appだけを抽出してリソースを取り出すべきなんだろうけど、そんなめんどくさいことはやってられん。もうちょっとめんどくさくない方法としては、別パーティションにOS Xをインストールして、そこから持ってくるべきなんだけど、それもめんどくさい。というかそんな都合よく空きパーティションはありません。
OS Xのインストールボリュームは、ややこしい方法を使わないとちゃんとバックアップできないので、バックアップを取ってなかったというのが一番悪いんだけどさ。
でもOS Xって、プログラマの端くれとして考えてみて、どうも必然的ではない理由でこういう不自由さがOS 9に比べて明らかに増えてる感じがするんだよな。「なんか知らんがOS Xが嫌い」って感情はこういうところから来るんだろう。Windozeに似てるぞ!って印象があってさ。
ちなみに、昔書いたOS 9風のアプリケーション毎のウインドウレイヤ管理(あるアプリケーションが管理するウインドウをクリックすると、そのアプリケーションの管理している全てのウインドウが一番上に来る。当然、クリックされたウインドウを除いてアプリケーション内でのレイヤスタックは保持。OS Xでは、クリックしたウインドウだけがアクティブになると共にウインドウレイヤの一番上に来て、他のウインドウは下に居るままだった。複数ウインドウを開いていることが前提のソフト―例えばARENA―を使っている場合は不便なことこの上ない。Finderを使いたくてDesktopをクリックするという習慣を持っている人は、この仕様変更でかなり困ったことになっているのではないか)は、ASMというフリーソフト(たぶん。「フィーを払う」というボタンを押すと、「気にするな」というダイアログが英語で出る。英語なので間違って理解している可能性はかなりある)で解決されたので現状では満足している。
しかしなんだね。GUIの動作を言葉で書き表そうとするとえらい長くなってしまって往生するね。
閑話休題。
OS X的には、そういう場合はDock内のアプリケーションアイコンをクリックしてくれ、ということなんだろうな。アプリケーションメニューで切り替えてた人はそれで構わないんだろうが。まー「OS X方式の方が便利で良い」なんてことを言う人も居るから、それは人それぞれなんだけど。選択肢を減らすな。
どうでも良い話だが、コミケの企業ブースってのは結構狭き門なのだろうか。
実際の話、Softbank Publishingのように、コミケだけで売るんじゃなくてその後にWebで売ってくれれば、あんなところにわざわざ並んで買うような苦行を強いられることもなくて、消費者としてはありがたい限りなんだけど。
まずWeb上で予約を取って、その分だけ作って売るという方式にすれば、企業側にもメリットがあるんでないか。
ああいうお祭りの場だからしょーもないものでも売れる、って話はあるかもしれないが。
なんかOS Xのコンパネ(という名前じゃないのだが、こっちの方が通りが良さそうだし書き易いのでこう書く)の「Classic」で「ログイン時にClassicを起動」をオフにしても相変わらずログインするとClassicが起動するので変だ変だと思っていたのだが、ふと「ログイン設定」を確認してみたら、「Classic Startup」という項目が登録されていた。こんなものを登録した憶えは全く無いのだが、なにぶん私の記憶なので非常に怪しい。
でも登録方法も憶えていないので、自分で登録したようにはどうも思えない。思えないが、これを削除すれば問題は解決するのでまあ良しとする。
こんな記事を発見したが、これは要するにOCNが自分で言ってることなのであんまり信用できない。なんで信用できないかはここでこれまでのOCNの行状を見れば判る(なんでこのページの管理者氏はOCNが対応をきちんとすると思っているのだろうか?)。
私のところにやってくる"ocn"という文字列がヘッダに含まれているメール(From:はないか偽造されている)は、相変わらずSPAMかウイルスメールばかりなのだが(一応ゴミ箱行きになったメールがあった場合は確認している)、そういえば最近はウイルスメールばかりでSPAMは減った気がしないでもない(SPAMはさっさと消すので本当に減ったかどうかは確認できないのだが)。
最近はhotmailからのSPAMが鬱陶しいので、しばらく様子を見てゴミ箱直行のメールを"ocn"から"hotmail"に切り替えるとするか。
北野勇作「ザリガニマン」(徳間デュアル文庫)[bk1で購入]読了。
北野勇作消化週間完了。
最初のうちは、田中哲弥にも似た、長いがリズム感のある文章で読みにくさを感じさせずに生物関連企業に勤める会社員の日常を描いたりしていて、けっこう好印象。
が、最後までやってきてまたもやメタフィクションに。あんたの引き出しはこれしかないんか。
引き出しの多い少ないはともかくとして、メタフィクションじゃない部分は面白かったのでなんか非常に悔しい気分になる。
どうもこの人が書きたいのはメタフィクションであるようなので、私の好みじゃない作家という分類をすべきなのだろう。なんか勿体ないなぁ。メタフィクションじゃないところは面白いのになぁ。