01年11月中旬の世迷い言


2001/11/11

 今日の疑問。
 放射性物質は、崩壊することによって放射線を出す。半減期は、放射性物質が崩壊した結果、その数が初期値の半分に減るまでの期間を表す。よって、半減期が長い放射性物質は、半減期が短いものよりも崩壊しにくい。つまり、半減期が長い放射性物質が出す放射線は、同原子量の半減期が短い放射性物質が出す放射線よりも、時間あたりの線量が弱い、ということになるのではないか。
 なのに、放射性物質の危険性を説く書物では、半減期が長い物質の方がより問題が大きいとしているのは何故なのか。人体などに与える影響は、時間あたりの線量が一番効いてくる要素だと思うのだが。やっぱ積分の方が効いてくるのだろうか? そりゃ微量の放射線でも積分されれば影響は無視できなくなるってのは当然なのだけど、それも環境放射線がある以上、程度問題だと思う。

 昨日書いた「hotmailからのSPAMが目立つような印象」は、送信者がFrom:を偽造しているからだと思われる。というか丁度From:がhotmail.comになっているSPAMが届いていたので、ヘッダを見てみたのだけれど、Recieved:行にはhotmailという文字列は全く現れていない。
 hotmailのアカウントからSPAMでないMailを受け取ったことがないので確定的なことは言えないのだが、状況証拠的にはFrom:偽造の方がありそう。
 というわけで、hotmail関係者の方には大変申し訳ないことを書いてしまいました。ごめんなさい。
 でもさ、iToolsで取得できるメールアカウントは、From:が少なくとも「自分のアカウント@mac.com」になってないと突っ返してくるぞ。それくらいのことはやってもいいんでない? iToolsがバウンス対策をどうしているのかはちょっと興味があるな。「自分(sendmail)が出したメールのエラーリターンは破棄する」で良いのかな?

 「オタクという生き方」とは何か。
 それはジャンルはなんであれ「濃いこと」を目指す生き方だと私は思う。人生の価値判断は「濃い」か「薄い」か。当然「濃い」方が偉い。そこには理由はない。別に「偉い」というのは他人を必ずしも必要とはしない。ランク付けのためのものではないのだ。むしろ求道的に一人孤高を目指すのがよりオタクっぽい気がする。

 適当に考えた後ろ向きなSFの定義。
 「科学技術に関連したガジェットが登場して、読者を納得させるだけの力を持った物語がSF」
 つまり、「これはSFじゃない」と言われてしまう物語は「納得力」が足りないということ。


2001/11/12

 一日中、36.8℃という微熱が出てうつらうつらしていた。
 よって書くことなし。
 なんかアメリカでエアバスA300が落ちたようだが、航空会社の整備員とかはテロ対策で忙しかったんだろうな、とかちょっと思ったり。


2001/11/13

 医者に行ってバリウム呑んだりする。
 これで見つかる疾患と見つからない疾患の一覧でも貰わないとなんとなく納得行かない気分。

 GC版PSOでは、没キャラとして完全設定資料集に紹介されたキャラクターが新たに使えるようになっているようだ。
 にゅう。ソニックチームめ。ヲタク心というものをちゃんと理解している。侮れん。
 新ステージだけでもかなり買い方向に心動いたのだが、これは本体ごと買い?<弱っ

 前から鳩山由紀夫は目が逝っちゃってると思っていたのだが、どうやらそれは単なる偏見ではなかったようだ
 民主党においては、さっさとこの××ガイ(××は「タ」と「フ」です)党首を座敷牢にでも閉じ込めて、社会に対する責任というものを見せて欲しいところである。じゃないと今度の選挙では入れてやらない(前の選挙で入れたかどうかはともかくとして)。


2001/11/14

 よくよく考えてみたら、From:偽造はメールサービスを提供している側では対処のしようなんかないのであった。
 というわけで、hotmail関係者の皆様には再度の失礼をお詫びします。
 しょうがないので、自衛手段としてはFrom:のドメイン名がRecieved:のどこにも現れないメールをゴミ箱行きにすればいいということになるが、そんな複雑なフィルタは、多分今使っているARENAでは記述できないだろう。そんな複雑なフィルタを記述できるメーラってあるのだろうか?
 というか、いいかげんFrom:とReply-To:偽造し放題というメールに関するRFCは見直しの時期なのではないか。Reply-To:の方はちょっと難しいかもしれないが、From:の方は不便さよりも変なトラフィックを減らす効果の方が明らかに高いと思われる。

 健康診断でバリウムを飲まされた経験のある人(必然的に多少年齢の行った人に限られると思われる。ついでにいうとあんなものを自発的に飲みたがる人はあんまりいないと思う)は知っていると思うが、バリウムを飲んだときは、下剤を処方される(というか、検査終了直後に飲まされる)。
 これは、普通の食物同様に大腸で水分を吸収させると、バリウムは堅くなりすぎて排泄が困難になってしまうため、必然的な処置である。
 が、ちょっと体調を崩してそれがなんとか回復しかけの身体には、下剤というのはかなり破壊的な効果を及ぼす。医者に行って具合が悪くなって帰ってくる(実際には帰ってきてから具合が悪くなるのだが)という経験は、これまでの人生で二、三回程したことがあるが、なんというか、非常に虚しい気分になるものである。
 健康診断なんてものは、健康なときに受ける分にはなんということはないが、不健康なときには受けるものじゃない。
 医者にほとんど強制的に加入させられたようなものである国民健康保険の請求書が来ていて、保険を適用しないで検査した方が安いんじゃないかと思えるようなその金額に(元々はどっちが安くつくかをちゃんと聞いてどっちにしようか決めようと思っていたのだが、医者はそういう質問をさせるような取りつく島がなかったのである)、余計に虚しくなる。どうせあんな検査じゃ見つかる異常なんてのは多寡が知れていると判るだけに余計に虚しい。

 MacOS X 10.1.1アップデータというのが出ているというので適用してみるが、物凄い余計なお世話である仕様が追加されていて、無茶苦茶腹が立つ。こんな下らない仕様を実装している時間があるんだったら、他にやるべきことが山ほどあるだろう? というか、この仕様は単なる逃げだ。そんなものをユーザに押しつける無神経さはどこから来る? お前はMicroSoftのWORD担当者かなんかか? WORDだって無茶苦茶探し難いにしたって、「余計なお世話」機能をオフする道はちゃんと用意している。そっちの方がまだ良心的だ。
 どう考えても無能としか思えないOS XのFinder担当者を馘首にしろ。今すぐに。OS XのFinderは「OS 9と違う」以前に設計がぐだぐだだ。基本がなってない。無能者を飼っている余裕は今のAppleにはない筈だ。>Apple
 GUIの状況を文章で説明するのは非常に面倒で、きっと読む方もよく判らないと思うのでどういうことが起きるのかは書かないが、Dockを右側に配置していて、Desktopにボリュームアイコンを表示させている人(OS 9から流れてきた人はこれが一番しっくり来る使い方だと思うのだが)は、10.1.1アップデートにどのような効用があるのかをきちんと把握した上で、それが自分に必要だと思うなら適用することをお勧めする。でないとかなりの高確率で後悔することになると思う。
 要はアイコンをグリッドに沿って整列させなきゃいい話なのだが。……あ、これだとリムーバブルメディアのボリュームアイコンは変な場所に出るか。やっぱ可及的速やかに元に戻せ。>Apple

 秋山瑞人「イリヤの空、UFOの夏 その2」(電撃文庫)[bk1で購入]読了。
 私は電撃hpを毎号買っているわけで(実は誌面の半分以上を読んでないのだが、まあそれは良い)、当然ながら巻末のおまけ短編以外は既に読んでいるのである。読んでいるのであるが、先を知っていると余計に良いシーンがあるのである。雑誌連載を先に読んでいても、全然損をした気にならない。私にとっては稀有な単行本である。
 一度読んだ人は、ちょっと時間を置いて再読してみることをお勧めする。
 イラストレータのファンの人には失礼な話だが、この本に於てイラストの比重は非常に軽い。軽いながらもちょっと気になった点を指摘すれば、伊里野加奈はメインヒロインだからまああれでいいとして、須藤晶穂はちょっとイメージが違う気がする。可憐すぎない? 浅羽夕子は判断を保留。
 これは「猫の地球儀」に於けるクリスマスのイラストみたいなもので、気にならない人や「イメージぴったり」と思っている人もいるだろう。純粋に個人的な印象として、ということである。私はヘタレとはいえ絵描きの端くれではあるので、そういうのも気になるのだ。


2001/11/15

 瀬名秀明「虹の天象儀」(祥伝社文庫)[bk1で購入]読了。
 この話の舞台にもなっている五島プラネタリウムには、ここ数年で何回か足を運んだことがある。
 私は、どういう訳だか科学分野の中で地学に一番縁が薄く、興味も薄い。星座の名前なんか数えるほどしか知らないし、天体観測にもあまり興味がなかった(宇宙探査計画と天文観測は、私の中では別の分野に属するのである)。
 だから、たぶん、私が生まれて初めて足を運んだプラネタリウムは五島プラネタリウムだった。私は小学生の頃から田舎暮らしだったので、わざわざ建物の中に星を観に行かなくても、ある程度クリアな星空に恵まれていたと思っていたのだ。大学生の頃に冬の赤城山に車で上がって見上げた星空を観るまでは、三等星くらいまでの星が見えればそれで十分だと思っていた。
 話を元に戻そう。そんな天文学とは縁遠かった私が五島プラネタリウムに足を運び始めたのは、五島プラネタリウムの企画展として、ZABADAKの曲を流しながら投影を行なうようになったからだ。席の半分だけを使ってLiveをやったりもしていたし、アルバムの発売に先駆けてCDの試聴会を開いたりもしていた。
 そうして、映画館よりも五島プラネタリウムの方が身近な存在に感じられてきた時に、五島プラネタリウムの閉館を知った。
 だから、私は一般世間の平均よりはその知らせを聞いて寂しく思ったのだ。
 だから、この作品の評価をするのには私はあまり適任ではないかもしれない。たぶん主人公の男性は、他の天文ファンの人々よりははるかに薄いかもしれないが、私の耳に残っているあの解説をしていた人なのだ。
 そういう思い入れの分を差し引いても、この作品はテーマに比べて紙面が少なすぎる。ほとんど全ての面に於て、書き込みが足りないように感じる。400円文庫というコンセプトに合わない作品だったのではないだろうか。
 とても勿体なく感じる。


2001/11/16

 AirMac Base Stationのことを「どら焼き」と呼んでいる人がいたのだけれど、どう見てもあれは「甘食」だろう。少なくとも「どら焼き」よりは「甘食」の方が絶対近い。
 え? もしかして若い人は甘食自体を知らない?

 あー、やっとiTunesが2.0.2になってUnicode関連のBugが取れたよ。やはりiPodの発売が一週間伸びたのはこの対応のためだったんだな。しかし、こんな単純なBug Fixに一週間掛かるか? きっとほとんどの時間をiPodのファームのアップデートに要したのだろう。そう信じたい。
 うっかりOS Xの方に入れてあるiTunes2で、一度タグをUnicodeに変換しちまったもんだから、とりあえずタグのバージョンを1.1に戻してみたんだけど、長いタイトルは勝手に後を切られてしまった。
 これでもう一度Unicode変換を掛けるときに文字化けしたら怒るぞ、マジで。
 ……化けませんでした。ホッ。


2001/11/17

 京極夏彦「今昔続百鬼―雲」(講談社ノベルス)[bk1で購入]読了。
 私はどういう気まぐれでだか、この話が連載されていた時期のメフィストを購読していて、半分は読んだことのある話であった。尤も、事件の経過は憶えていても、オチは忘れていたので特に問題はなかったが。
 この本は、「多々良先生行状記」というサブタイトルの付いた連作短編集である。この多々良先生というのは、在野の妖怪研究家(妖怪研究家等という職業が在野でなくてもできるようになったのはつい最近のことであろう)で、京極堂の博識と榎木津の傍若無人さを兼ね備え、しかしながら丸々と肥え太っている中年のおっさんという人物である。主人公は、関口巽の駄目さ加減を相当薄めた人物……という印象を受けるのは、物語中で傍若無人な連れである多々良先生に引っ張り回されるからで、本当はごく普通の人物なのかも知れぬ(これ、京極堂シリーズを読んでない人には何の説明にもなってないな)。物語はこの主人公、沼上蓮次の一人称で進む。
 まぁとにかく、この二人は戦後間もない頃(GHQの占領下にある、という描写がある)だというのに、妖怪や伝承伝説の類に目がなく、その収集のためにちょっと金を貯めては全国各地を貧乏旅行して回っている、という設定で、行った先でさまざまな事件にでくわすのである。
 そして、多々良先生は例によって登場する鳥山石燕の妖怪図絵『画図百鬼夜行』の絵解きに没頭していて(旅先であるにも関わらず)、それが何故か事件と不思議な符合を見せて事件が解決される、と、こう書いてしまうと実も蓋もないが、これはそういうお話である。
 京極夏彦の本であるから当然のごとく分厚いのであるが、短編集であるから読み始めると止まらなくなってつい徹夜してしまう、ということはあまりない(と思う)。「面白いと世間で評判ではあるが、あの分厚い本を読むのは一寸なぁ」と躊躇っている人には、格好の京極夏彦入門書であると言えよう(「百鬼徒然袋―雨」(講談社ノベルス)も短編集なのだが、これは本編を読んでいることを前提に書かれた外伝のようなものであるからして、入門書にはあまり向かないと思われる。「巷説百物語」(角川書店)はハードカバーだし)。
 こんなところを読みに来るような人が活字中毒でないはずもなく、分厚いからといって本を遠ざけるような真似をするとも思えないが、もし、そのような人がいたならば、まあ騙されたと思って一読してみることをお勧めする。
 あ、そうそう。ふくやまけいこが挿絵を描いている(流石に表紙までふくやまけいこにする勇気はなかったようだ)ので、ファンならチェックだ。


2001/11/18

 このリンクがいつまで有効なのか判らんので、念の為に引用しておこう。事実の報道は著作物扱いじゃないはずだから、引用は自由であるはずだ。
---引用開始---
2001/11/16−19:20ホテル税などに批判=猪瀬氏「ゲーム税」を提案−政府税調小委
 政府税制調査会(首相の諮問機関)は16日、基礎問題小委員会を開き、バブル期以降の税制について審議した。席上、東京都が検討している「ホテル税」などの法定外目的税に関しては「選挙権のない企業や地域住民以外にかけるのは問題」といった批判が出た。
---引用終了---
 まぁ、ホテル税を批判するのは全く構わない。一泊1万円なんてホテルには自分の金で泊まることはほぼ有り得ないので、言っちゃあ悪いが私には関係ない。ついでに言えば私は東京都民でもないし、東京都の行政サービスにはあんまりお世話になっていない。
 では何が問題か。税を徴収することと、選挙権はリンクしない筈のものであるのに、わざとなのか馬鹿なのか知らないが、リンクさせてものを言っている人間がいるということが問題なのだ。
 選挙権は国民の権利であり、それは義務とはリンクしない。選挙権は義務を果たさなければ得られない権利ではないのだ。
 ちょっと考えてみればすぐに判る。選挙権を持っているのに税金を払っていない人は山ほどいるし、選挙権がないのに税金を払っている人はもっと沢山いるのだ。消費税、自動車税、ガソリン税、選挙権がなければ免除してくれるのか? そもそも、法人税というものを完全に否定してないか、この発言は?
 ついでに言っておこう。昔の日本の選挙制度は、税金とリンクしていた。税金を法律で定められた金額以上収めた人にだけ選挙権は認められていたのだ。つまり、選挙権と税をリンクすることは後退なのである。
 こういう阿呆の言うことに耳を貸してはいけない。つーか、これ、政府の税制調査会の記事なんだよな。この席に爆弾テロでも仕掛けられれば、ちったあ日本という国もマシになるかも知れぬ。この席に呼ばれた人間を選択した奴は馘首だな。

 もう誰も気にしてないみたいだけど、ウサマ・ビンラディンが例のテロの主犯だったという客観的証拠ってどうなったの? なんで公開できないの? 自分で言ってる? 自白って証拠能力一番低いって知ってる? なんで最初のうちは否定してたの? 誰か、一国の体制を強引にひっくり返してしまう理由に足りるだけの合理的かつ客観的説明ができる人いない?


2001/11/19

 獅子座流星群を観る。
 私の住んでいる場所は、何だかんだ言って都会なので、空はとても明るい。
 23:00を過ぎれば人通りなんか途絶えてしまう住宅地でも、10m置きに街灯があって、星なんか1等星以上じゃないと見えない。
 それでも、2:00を少し回ったところで外へ出て、ぶらぶらと歩き回っているうちに近所の神社脇に住宅建設予定地がみつかって、東側にはもう森が広がっていて地平線は見えないし、視界内には二つほど街頭があるけれど北斗七星は確認できる程度には暗くて、丁度良いことに材木なんかが置いてあったりするので、そこに座って空を見上げる。
 わぉ。10秒おきにほぼ必ず一つは確認できる。流星痕も結構な頻度で観測できる。視界内に二つや三つ、時には四つも同時に流星が流れる。こりゃすごい。
 実家に帰って昭和の森で見たらもっとすごかったんだろう。あそこは街灯はほとんどないし、地平線こそ見えないものの視界を遮るものがほとんどない場所がいっぱいあって、何より光源自体が近所に少ない。そして重要なことに、山の上ほど寒くない。
 しかし、欲を言えばキリがない。こういう天体ショウが起きる時期に生きていられて、観測(ただの見物だよな)できただけでも幸運だと思うことにしよう。

 NHKアーカイブスでやっていた「タイム・トラベラー」の最終回と、「ユタとふしぎな仲間たち」を観る。
 いずれも「時代だなぁ」と思うこと頻り。しかしながら、「タイム・トラベラー」の方は「おぃおぃ」と言いたくなる展開が散見されたが、「ユタとふしぎな仲間たち」は非常に良質なファンタジーになっていたと思う。こういうのはやはり脚本家の差なんだろうなぁ。


2001/11/20

 いつだったか、そしてどこだったかも忘れてしまったが、「Microsoftのセキュリティに関する考え方は根本的に間違っている」という言説を読んだことがある。
 私はその通りだと思うのだが、それを傍証する事件がまた一つ。
 やっぱ自分達は使ってないからこういうことになるんだろうねぇ。自分達は何を使ってるんだろうか。Linuxあたりか?


世迷い言へ戻る
HomePageへ