02年10月上旬の世迷い言


2002/10/01

 なんか世間からの情報収集を怠っているうちに、いつの間にやら台風が近付いてきていて、その影響が帰宅時間帯に最大になるという予報だったので、これ幸いと早めに帰ってくる。早めに帰ってきたからといって、なにか生産的なことをやるわけでもなく、のんべんだらりと遅くまで起きていたりするのだが、骨休めもたまには必要だろう。
 世間一般では骨休めの必要性を感じるほどではないくらい力を抜いて日々を過ごしているというように見えたとしても、必要なものは必要なのである。うん。

 台風の影響が極大になったと思われる時間帯に、二回に一回はちゃんと閉めて行かないガスの検針員がよりによってこういう時にガスメータのドアを閉めて行かなかったことが判明し、放置すると鉄の扉が何度もあおられてひどい騒音とともに過ごすはめになりそうだったので、ものすごい風雨の中に出て行ってしっかり閉める。
 いや、風の具合によってばたばた開いたり閉まったりするのだが、何もない状態では閉まっていないことはドアを引っ張ってみないことには判らないのである。
 というわけでシャツが一枚ずぶ濡れになった。この時期の台風だと、雨もそれなりに冷たいことが判った。


2002/10/02

 「tribute to あずまんが大王」というのをCD屋の店頭で見かけて、Orange & LemonsのVocalであると書いてあったので買ってくる。
 うーん。作曲や編曲が上野洋子であるわけではないので、なんか半端なアルバムに聞こえる、ってあずまんが大王のBGMの作曲者のファンの人にはえらく失礼な物言いだが。
 が、最後のRasberry Heaven(作曲は上野洋子である)がこれでもかというくらいVocalの多重録音を重ねる上野アレンジ炸裂で、大変に満足。大人だからこの曲だけでこのアルバムを買う価値ありということにしてもいいや。

 ずっと撮ったまま放置してあったビデオの消化を始めていて、どれくらい遅れて観ているかというと、あずまんが大王が始まったばかりだったりするのでたぶん半年くらい遅れているのだと思う。
 んで、あずまんが大王はなんか演出が間延びしている気がしてならなくて、アニメを観る前に人のうちでやってそれっきり放置してある「あずまんが大王ドンジャラ」の方が大阪のしゃべり方がより「らしく」思えて、しっくりこないことおびただしい。
 .hack//SIGNは演出の力が足りないんだと思うが、画面が音楽に完全に負けていて、せっかくの梶浦由紀の音楽がうるさく聞こえる。
 うーん、これから始まる新番組で積極的に観ようという気にさせてくれるのはどれくらいあるのだろうか。

 「真髄は細部にこそ宿る」というのが工学の基本だとどこかで聞いたことがある。
 そうか、工学とヲタクはとても相性の良いものなのね。工学部にたくさんヲタクがいて理学部にはあまりいないような印象は間違っていないのかもしれない(ちなみに私の出身大学には理学部がないので根拠は全くない)。

 おすすめアニメ判定というのをやってみたら、「HAND MAIDメイ」だった。どうもSF者はこれで良いらしい(えー)。いや、観たことないんですが。

 原発がどんなものか知って欲しい
 いや、例えば政府の検査体制がヘロヘロであるとか、設計と施工の間にギャップがありすぎてできたものの品質がズタボロであるとか、そういうところは納得できるんですわ。そして、もしこれらが本当ならば、早急に是正されなければならない。しかしながら、放射線と放射能の区別が厳密にできてなかったりとか、この筆者の専門分野であろう建築施工技術や品質管理ノウハウから外れたところの知識は大変におぼつかない。頻出する自動車の例えは噴飯ものと言ってもいい。あなた、自動車が原因で年間にどれだけ人が死んでるか知ってて言ってるんですか。
 さらに、被爆による健康被害やらその他もろもろに至っては、ほとんど感情論でしかない(現場の作業者が蒙った被害に関して疫学的な追跡調査とかした資料でもあれば説得力が倍増するのに勿体無い)。筆者の知っている健康被害につながりそうな行為によって、どのような人的物的被害が生じたのか、さっぱり書いてないんですな(風評被害は除く。これは私が風評被害の影響を少なく見積もっているわけではない。為念)。
 こういう風な論の張り方しかできないから市民運動というものを信用する気には今ひとつなれないのだ。判らないことは判らないと正直に言えないのだろうか。他者を説得して運動を起こすのであれば、自分の感じている不安を分析して他者に対して説明してみせる責任くらいはあるのではないか。自分たちの主張している意見に遺漏がないかどうかを自分たちで検証する必要をなぜ感じないのか。


2002/10/03

 YOUNG KING OURS。再開なった「朝霧の巫女」
 ははぁ。南朝の陛下は依座に降りてきていたわけか。しかもその依座に菊理媛を引っ張ってきたか。
 日本書紀にちょろっとしか登場しない神様なので、まあ適当にいじっても問題はないよな。出てきたのは黄泉平坂だから合っていないことはないし。
 そういえば、場面が吉野と出たり、乱裁道宗の世を忍ぶ仮の名前が楠木正志だったりすることだけで、あちらの陣営が明確に南朝だとされているわけではないのだよな。日瑠子陛下も神代の復活を目指しているようだし。

 おがきちか「エビアン・ワンダー」の1巻。
 なるほど、こう(AVIAN WONDER)綴るのか。納得(avian : 鳥類の)。連載時のタイトルロゴが使われていないのは、気に入らなかったからか?
 それはそうと、URLがどこにも載ってないのは「自力で探しだせ」ということなのだろうか? googleですぐに見つかるのだが。
 一応2巻に書下ろしが入って完結のような様子である。Liteの執筆陣は増刊に移ってこないのだろうか。増刊は読むところがなくて困っているのだが。

 恵比寿の駅ビルに入っている成城石井という輸入食品店で、気まぐれにドイツのWEINRICHという会社のチョコを買ってみる。アメリカを筆頭に、外国産の菓子にはあまりいい印象を抱いていなかったのだけど、これは普通に食べられる。
 パッケージ裏には各国語で書かれた成分表示があるのだが、何語であるかが1文字か2文字のアルファベットで書かれている。
 "D"がDeutcheであるのは、まあよろしい。GB、F辺りは判る。しかし、Eってどこ? DKはどこ? Eは多分Espania、スペインだろうか。
 GRも判らんといえば判らんのだけど、特徴のありすぎるギリシャ文字で書かれているのですぐにわかる。
 その他にも、アラビア文字で書かれているところもあって、それは全く読めないがアラビア文字であることはすぐに判る。どこの文字であるかがすぐに判ることと、なんとなく意味が取れるのはどちらがいいのだろうか。普通は後者か。


2002/10/09

 民主主義は数が多い方が「何をするか」を決めるのであって「正しいか正しくないか」の価値判断はそこには介在しない(多数派を形成する際に各個人がそのような判断を行なっている可能性はある)。
 これってかなり基本的かつ重要なことだと思うのだが、どういうわけかこのような話を教えられた記憶がない。これは単に私の記憶力もしくは注意力が不足しているせいなのか、それとも教えられていないのだろうか。
 そういう意味では、どこかで見かけた「自然科学は真理の民主主義である」という記述は、不正解であると思う。
 民主主義における検証なんかより自然科学で行なわれる追試の方が100万倍は厳しいに違いない。なにせまずは肝心の現象が再現するもしくは観測されなければ始まらないのだから。


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