02年11月中旬の世迷い言


2002/11/14

 なんかえらい旧聞に属することにいつの間にかなってしまった。これは体育の日の前の事柄である。
 実際行ってみてあんまり必然とも思えなかったのだが、韓国まで三日間の出張に行ってきた。
 仕事なので仁川空港からソウルへ向かい(なんでソウルだけ漢字表記がないんだ?)、自由時間はほとんどなく、その間も遊びまわる元気もなくホテルでぐったりしていたのだが、結構ソウル市内での移動が多かったので市街は見ることができた。
 ソウルは、ハングルの看板がなければ、どこか日本の都市であると言われたら私は信用しただろう。それくらい日本に似ている。
 走っている車は韓国製だが日本車とあまり変わらないデザインだし、街のそこかしこにはセブンイレブンやファミリーマート、スターバックスやケンタッキーフライドチキン、言わずと知れたマクドナルドなど、日本で見慣れたフランチャイズチェーン店がある。まぁこれは主にオフィス街を自分の足ではなく自動車で移動したためかもしれないが。
 日本と違っているのは、道が車道も歩道も日本の(と言っても私は関東圏以外の都市はほとんど知らないのだが)道幅の倍以上あることか。とはいえ、私は行ったことがないが名古屋も道は広いらしいので、たいした相違ではないかもしれない。
 私は活字中毒なので、文字があると読みたくなり、意味を知りたくなる。少なくとも発音してみたくなる。んが、ソウルで目にする文字はほとんどがハングルである。アルファベットもほとんどない。というわけで、文字だということはわかってもそこに何が書いてあるのか、なんと発音すればいいのかもさっぱり判らないのである。これには私は自分で考えている以上にダメージを受けた。日本に帰ってきてすごくほっとしたのは、ハングル表記しかない状態から開放されたことだというのは偽らざる感想である。
 子供の頃から私は旅行らしい旅行をしたことがない。関東地方で生まれ、関東地方から出たことなど数えるほどしかない。そもそも、日常生活以外で移動するのは、両親の実家(どちらも関東地方である)に盆と正月に行くくらいなものだった。
 つまり何が言いたいかといえば、私は極めて出不精な人間であり、旅行に対してストレスを感じることがありこそすれ、旅行そのものを、自分が見知らぬ土地にいるというシチュエーションそのものを楽しく思わない人間なのである、ということなのだ。
 今回の渡航では、改めてそれを思い知った。どうも10月からこっち、精神状態が下向きになっているようなので、その影響が多少あるかもしれないのだが。

 積読状態だったソウヤーの作品をぽつぽつと読んでいる。「ゴールデン・フリース」、「さよならダイノサウルス」、「フレーム・シフト」を読了。
 「ゴールデン・フリース」と「さよならダイノサウルス」は手放しで絶賛できるほど面白かった。これは読まないと損である。「フレーム・シフト」は、つまらないとはいわないが、前の2作品に比べると落ちる。個人的にはなくてもいいストーリーが入っていて、その分長くなっているという印象で、そのためにメインのアイデアもなんとなくピントがぼやけてしまっている印象を受けた。とにかく、持ってるものは全て片付けて持ってないものは早急に入手するとしよう。


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