99年4月上旬の世迷い言


1999/04/10

 4回の雅史エンディングを経て、あかりエンディングをようやく見ることができた。結局、Web上で公開されていたヒントを見てしまった。初プレイ&ヒントなしであかりエンディングを見ることのできる人って一体……。
 条件がえらく厳しかった(つーか、最後の1回はPC版の条件を忘れてて、執拗に間違った選択肢を選び続けた私が悪いのだが)。こういうフラグ立てって、もっとゲーム的インタフェースを持つもの(たとえばときメモとか)ならともかく、Visual Novelのようなインタフェースを持つゲーム(?)には向かないんじゃないか。「雫」「痕」のように、選択肢を間違えたら一直線にBadまで行くんならともかく、ある場面の選択肢の間違いが、最終的な結果にどのように影響するかが判らない状態では、その場でフィードバックの得られない試行錯誤が必要になり、作業感を強めることになるだけだと思う。エンディング時にせめてヒントをくれ(って、To Heartって、プレイヤーが何を求めているかがシステムに判り難いデザインになってるから、プレイヤーの欲しいヒントを適切に与えるのも難しいのか)。
 あるキャラクターのエンディングに至る分岐を内部的にどのように管理しているかは知らないが、外部からの観察で想像するに、イベントをこなすことでそのフラグを立てるための選択肢が出現して、そこでフラグを立てるのを失敗すると、一気に雅史エンディングに向かう、という構造になっているのではないか。こういう構造で、しかもフラグが複数存在するとしたら、そんなもん、よほどの偶然か、メモをしっかりとって全ての可能性をしらみつぶしにするか、誰かから正しい答えを聞かない限りはエンディングにたどり着けないではないか。しかもTo Heartって、最初から最後までやると結構長いし。
 シナリオの流れを重視するなら、「読んだ文章は1ページごとに表示」したり、途中をセーブしておいて駄目ならそこからやり直す、という手法はなるべく使いたくないと個人的には思うのだが、実際はそれを使わないとやっとられんと感じるのも事実だ。その辺も釈然としない部分だ。
 というわけで、私の個人的評価としては、「To Heart」はVisual Novelにゲーム的要素を取り込もうとしたが、きちんと消化できなかったゲーム、というところに落ち着くだろうか。まー、シナリオの性質からして、「街」のようにパズル的側面を強く押し出すわけにもいかんのだろうけど。だったら半端にゲーム的要素を入れなきゃ良いわけで、ゲームデザインをした人間のバランス感覚がいまいちだと言わざるを得ない(いろいろしがらみもあるのだろうが)。
 たぶん、エンディングシーケンスに向かうまでの日常が、もっとバリエーションに富んだものになっていて、しかもそれが楽しめるものになっているのならば、作業感を減らすことにつながるのだろう。そのバリエーションを全て押さえよう、などと考えると、結局は作業になるのだが。

 シナリオ的には、PC版より良いと思う。なんつーか、ラブコメ(ラブコメ……よりは普通のラブストーリーか)の王道を行ってるというか。雨降らないと地は固まらんというか。PC版で強く感じた主人公の一人相撲が一応はすれ違いになっているし。
 「雫」「痕」に対して、主人公とプレイヤーの乖離感が強いのは「To Heart」全体の傾向なのでしょーがない(というか、単に「To Heart」では主人公が前2作に比べて能動的に動くから、であるためだと思う)。別に、主人公の言動が首尾一貫してないなどの問題があるわけでもないので、これは純粋に好みの問題である。


1999/04/09

 「∀ガンダム」1話目を観る。
 なるほど、世界名作劇場だ。違うのは、1話目から妙に動画枚数をケチってる部分と、裸の女の子が出てくるところだ。……そーいや、最初にメカが出てきてたなぁ。
 巨神ゴーグパターンかと思っていたら、来週には髭ガンダムはご登場するらしい。ちぇっ。

 んで、一気に今週撮ったアニメを観てしまう。
 「十兵衛ちゃん」は大地丙太郎作品としか言いようのない作品だ。マサルさん以上に遊んでるので、ノリが合わない人は合わないんだろうなぁ。私は好きだが。
 「天使になるもんっ」は作画は綺麗だし、話は気が狂ってるし、なかなか良い。
 「A.D. POLICE」は勘違いしたかっこ良さ(だと思っているであろう部分)があまりにかっこ悪くて駄目駄目。
 「ベターマン」の2話目もいー感じだ。ちょいと画面が暗くてよく判らん部分もあったが。
 「コレクターユイ」は話がいい加減だし、コンピュータの考証がちょっと……。

 なんて風にずっとTVを注視していたら、目の焦点が合わせられなくなってしまった。
 これも結構苦労してタイプしてたりする。つーわけでもう寝る。


1999/04/08

 会社の席換えをした。
 私の荷物はほとんどないが、私と入れ換えになる同僚は荷物が多い。ついでに机の向きを変えようということになり、ものすげー疲れた。
 もう寝る。


1999/04/07

 会社の金で買ってきた遊戯王の紙版TCGをやってみる。
 見事なまでにツモゲー(強いカードをツモって来た方の勝ち)になってて大笑い。フレーバーテキストにそのクリーチャーの能力とか書いてあったりするのだが、ゲームには全然関係ないところもイカス。
 まー、あの漫画の展開を再現しようとしたら、こうせざるをえないんだろうねぇ。たぶん。
 しかし、こんなもんがポケモンTCG(いや、リーフファイトTCGでもいいや)より売れたら、俺ぁ、人間不信になっちまうぜ。

 クローズアップ現代でLinuxを取り上げていた。
 NHK的には"りなっくす"らしい。
 タイタニックのCGIはDECのコンピュータで作成されました、というバナー広告を、DECがCOMPAQに買収された直後にみかけて、もののあわれを感じさせたのは覚えていたのだが、OSがLinuxだったとは知らなんだ。
 Linuxも出世したもんだねぇ。一昨年辺りはコミュニティを二分する大議論の真っ最中だとか聞いて、こりゃ駄目そうとか思わせたもんだが。どうしてNetBSDはこの地位を占められなかったのかに興味が引かれる。

 最近、庭(っつーか、部屋の前の空き地っつーか)に放置してある発泡スチロールの箱の蓋(ちなみに、私が入居する前からある)の上で、黒猫が丸まって寝るようになった。
 発泡スチロールの上で寝ると温かいのは、とある事情から知っているので、きっと寒くてやってるんだろうなぁと思う。


1999/04/06

 寒い。花冷えってやつかね。

 終始校正の日々。
 まー、以前担当していた文章に比べれば全然まともなので、頭痛をこらえることもない。

 どこかのWeb Pageで「男は仕事の話しか話題がないのか」などと書かれていたが、まー21:00すぎても会社にいるようだとそうなるかねぇ。
 我ながら、よくこんなんで毎日何かしら書くことがあるもんだと思う。

 ビデオにとってあったテレ埼で始まった「To Heart」を観る。
 これはたぶん、雅史エンディングの後の9月の話なのだろうか。浩之のキャラデザがもう少し可愛い目でもいいような気がするが、レミィと志保に関しては、PS版のデザインより好みだ。
 まー話はあんなもんで。会社の同僚は「途中で恥ずかしくなって観るのを止めた」らしいが、修行が足らんよねぇ。

 WBSを観ていたら、日経サイエンスのやっすーいCMが流れた。
 そんなことをやる余裕があるなら、中身を充実してくれ。


1999/04/05

 つきあいのある絵描きの人がやってきて、なぜか会社で酒盛りが始まった。
 人と酒を飲むのは久しぶりだ。職業柄、昔のゲームの話などで盛り上がった。
 なんだかんだで4時間はだべっていた。おかげで今日は他に何もできそうにない。

 ……また雅史エンディングだし。やっぱあかり再優先じゃいかんのだろうな。
 なんか自分がすごくヌルいことを言っているような気がしてきた。


1999/04/04

 2週分溜まったビデオを消化。
 「ガサラキ」は意外性もなにもないありがちすぎるオチで、大変に失望(というか見えていたというか)。
 「ベターマン」はノーチェックだったのだが、実はガオガイガースタッフではないか。主人公が高校生というにはちょいとガキっぽすぎる気がするが、媚びてないメカデザインとか、相変わらずな演出とかがイカス。
 「それいけ宇宙戦艦ヤマモトヨーコ」は宇宙戦艦の動きが通り一遍で面白くない。あれじゃ精々10m位のものの動きだよ。大きなものの挙動をきちんと描写する気がないんだろうな、きっと。切る可能性強し。

 ゲーム批評はやはりというかFFVIII特集だったのだが、あのヘッポコさ加減ここに窮まれり、としか言いようのないシナリオが、評価できる出来だと感じているプレイヤーがいる、という衝撃の事実を知り、愕然となる。
 大ヒットする作品ってあーゆーレベルじゃないといけない、とかそういうこと? もしかすると。

 なんかもう最近は遊びでも仕事でもやる気が全然出ない駄目人間モードなので、後はごろごろして過ごすのみ。


1999/04/03

 学校の先輩である山石氏とガメラ3を観る。
 有楽町のニュー東宝シネマには今まで行ったことがなかったので、設備面で不安があったのだが、さすがに古くから映画館が密集している場所柄か、スクリーンも音響も満足が行くものだった。
 で、肝心の映画の中身だが、大方の感想と同じく(って、私の周囲の感想だけかもしれないが)、映像以外は評価すべき点がない、というものだった。
 ガメラの性格が首尾一貫してないし、出てくる理由がよく判らない登場人物がいるし、前田愛は甘やかされてるし(役柄で、の話だけど)と、シナリオがヘロヘロだ。なんつーか、樋口真嗣以外の関係者が言っているように、これでお仕舞だと思うと、良いことなんだか悪いことなんだか。

 で、映画を観終わっても時間に余裕があったので、ゲーセンに行ったり、秋葉に行って「ゲーム批評」を買ったり、山石氏にPS版の「To Heart」を買わせたり(彼はTo HeartのCGを描いているくせに未プレイなのだ)と久々にいろいろやった1日だった。


1999/04/02

 今月号の日経サイエンスに、手足の発生に関わる遺伝子に関する記事があった。
 その遺伝子の名前が、「ソニックヘッジホッグ」というのだ。どうも、元々はその遺伝子由来の酵素を欠いているハエの幼虫が、針ネズミのような刺だらけの奇形になることから、ヘッジホッグ遺伝子と命名したら、酵素の蛋白構造を示す塩基配列が3種類見つかり、それぞれに別の名前を付けたら、ソニックという名前のものが実際に発生のメカニズムに関わっていた、ということらしい。つまりはソニックヘッジホッグという名前が論文に出てくるのは偶然の産物というわけだ(まあ、最初からそんな名前を付けなければ出てこないわけだが)。
 んで、基本的にはまじめな論文なのにも関わらず、随所にソニックヘッジホッグという単語が現れるため、妙な可笑しみのある文章になってしまっている。ソニックヘッジホッグが昆虫だけでなく、哺乳類の手足の発生に重要な役割を果たしていたり、癌の発生に関わっていたりと、絵を想像すると結構笑える。
 興味のある人は、買うと高いので立ちよみしてみることを勧める。宇宙開発に興味のある人間は、特集が次世代宇宙機なので、買っても損はないだろう。


1999/04/01

 PS版To Heart、1回目プレイ雅史エンディングを見た時点(T_T)での感想。ちなみにPC版はあかり、マルチ(どちらも最後のシーンが短い)、レミィしかエンディングを見ていない(後3回くらい雅史)。
 ら〜YOU氏(ひょっとするとペンネームが変わっている?)担当のキャラクターの顔が、White Albumキャラとコンパチになっていてかなり違和感あり。個人的にはPC版の顔の方が好き。水無月キャラはもう絵が固まってるのか、あまり気にならない。単に私が水無月絵が好きだっつーだけの話のような気もするが。
 あかりの声は最初は違和感があったが、そのうち慣れた。レミィと志保の声は未だに慣れない。委員長は……関西弁キャラはみんな同じかいっ。マルチはなんかあざとい感じがしないでもないが、まーそれはそれで(元からあざといキャラクターだし)。先輩は評価できるほど声を聞いていない。他のキャラクターはまだ感想を抱くほど喋っていない。
 一日の終わりに、画面が真っ暗になってからジングルが鳴るとか、PCゲームなら許されるだろうけど、コンシューマーゲームとしては良いのか?という仕様も散見されるが、移動画面など、遊びやすさを優先した改良も施されているので、まーこんなもんでしょ、というレベルになっていると思う。

 ここからはネタばれ含む。

 しかし、移動画面で誰がいるのか判るにもかかわらず、また初っ端が雅史エンディングとは。やはり条件もおぼろげにしか知らんくせに初プレイであかり狙いはまずかったか。というか、実は移動画面の仕様変更により、あかり狙いでいくと雅史エンディングになってしまう確率が増えたのではないだろうか(PC版において選択前にセーブしておいて、一度先を見てからロードし直すようなプレイをしていた人は除く。そういう人は、きっと条件を知らずにあかり狙いでプレイしたら高確率で雅史エンディングを見たであろうから)。
 マルチの卒業イベントで、主人公が「仰げば尊し」を歌う。だが、「仰げば尊し」は歌詩の意味からして卒業生側が歌う歌なのだ。よって、この場合は「蛍の光」を歌うほうがより状況に促していると思う。というかここでとても違和感を覚えるために感情移入を阻害されるのだ。せっかくの良いシーンなのに。これはPC版をプレイしたときから感じていたことなのだが、PS版で、BGMが「仰げば尊し」に変わるという演出が加わったため、より違和感を覚える結果になった。この点についてはユーザー葉書で指摘されなかったのだろうか。
 ところで、ラジオって、純粋におまけなんだろうか。


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