その後、今は亡きAvalon Hill社の名作カードゲーム「TITAN」をプレイ。
眠いせいか、成績はいまいち(って、このゲームはいつもそうな気がする)。
16:00頃まで遊んで、いつものように群馬/栃木に車で帰る連中に便乗して帰途へ。
どう言うわけだか、今日は非常に車の流れがスムースで、19:00前には大宮に着いてしまった。これまたいつものようにCASAで夕食。
ハドソンが運営する蓬莱学園の冒険!のE-Mailゲームの参加登録を行う。
うわぁ、この話を聞いたときは、サービス開始なんて遠い未来のことのように思えたけれど、明日からじゃないか。やばー。明日からは真面目に生きよう。
昨日、真面目に生きようなんて事を言った舌の根も乾かないうちに、朝から眠くてしょーがない。F1中継は、1:30頃には終わっていたので、そのまま寝てしまえば何の問題もなかったのだが、その前日までの爛れた生活が後を引いたのと、フェラーリ1,2 Finishの興奮が覚めやらず、結局3:00近くまで眠れなかったのだから当たり前だ。海よりも深く反省、と日記には書いておこう。
働きたがらない頭脳をなんとか無理矢理働かせようと努力していると、外から祭囃子が聞こえてきた。
大宮は今、夏祭りの真っ最中なのだ。そういえば、金曜には花火も上がっていた。
日本の祭というと、農業に強くリンクしている、という印象を持ってしまうのだが、夏祭りというのはどちらかといえば、神社もしくは仏教に強くリンクしているものだろう。だから、近くにでかい神社仏閣があるところは夏に祭があり、そうでないところは秋に祭があるのではないだろうか(全然調べてないから大間違いかもしれないが)。
ところで、盆踊りって儀式としてはどういう意味を持った風習なのだろうか。踊って先祖供養?
家に帰って、Mailを読み込んでみて驚いた。大量のMailが届いている。ほとんどすべてが昨日参加した蓬莱学園の冒険!関連のMailだ。
ううむ。これらをちゃんと捌いていく自信はさすがにないぞ。そのうち落ち着く……なんてことは期待できそうにないな。どーしようか。
某説明会に参加するために某所へ。
いつもそうなんだが、別に某所に赴く必要性を感じない説明会なんだよな。
今回は皆、それを察知したのか、これまでになく参加者が少なかった。
いくら、今度は良いのが出るので使ってやって下さいよ、と言われても、それがいつ出るのかははっきり判らず、どんなに早くても後2ヶ月は出ないと判っていたら、よほどの理由がなければ使う奴なんかいないと思うぞ。
んで、終わったので帰ろうと思ったら、京浜東北線が遅れているというアナウンス。
やってきた山手線は、当然のごとくスシ詰め。でも待ってても詮無いので乗り込む。と、今度は山手線が発車しない。次の駅でドア故障のために前の列車が止まっているという。
しばらく待って、次は京浜東北線に乗り込むことになる。先ほどの山手線より混んでいるのは当然の帰結。
ものすげー疲れた。たまに電車に乗るとこれだ。
京極夏彦「百鬼夜行−陰」読了。
要するに、気の狂った人々が妖怪を目撃して(それとは無関係だったり関係あったりするが)ひどい目に会う、という話だったと思う。
いつもの長篇より面白くないのは、登場人物達が誰だか判らないせいかも知れない。
私は自分で思っているより、キャラクターに引きずられて小説を読んでいるようだ。
蓬莱学園日記
今日は弁天図書館で映像ソフトの整理をする。
まあ大抵は普通の映画などなのだが、超能力者の怨念が篭ったビデオテープというものを発見した。なにやら、見ると一週間で死に至るとな。
おかしい、確かこれはシミュレーション世界の出来事だったのではないのか。
それはともかくとしても、死んでしまう呪いなんて芸のないことで、この蓬莱学園の生徒の誰が怖がるというのか。どうせなら、男女問わずに出産するとか、そういうひねりが欲しいところだ。
牧野修「スイート・リトル・ベイビー」読了。
KADOKAWAミステリプレ創刊2号に載った、日本ホラー小説大賞の佳作を取った長編。
恐怖の源であろう存在よりも、半分くらい狂っているのではないかと思える主人公やその他の登場人物の心理描写の方がよほど恐かった。
やっぱこの世で一番恐ろしいのは、自分と同程度以上の身体能力を持つ理解不能な知性体だよねぇ。
しかし、この作品を含めて、ホラー大賞の受賞作3作を収録していて500円しないんだからこの本って安いよなぁ。本番の雑誌の予告を見る限りでは、買いたいと思わせるものはないのだが。
蓬莱学園日記
今日は新図書館に行くことにする。
8/9に錬金術研有志で旧図書館を探索するので、それまでに貴重な本をすばやく発見できるようにしておきたいのだ。
慣れない学術書やら論文やらの整理に四苦八苦していると、緑色の小人が見えた。とうとう自分も幻覚を見るほど追いつめられてしまったのかと思ったが、先輩の話によるとたまに現れては本の整理を手伝ってくれる連中らしい。
非常識極まりないが、仕事を手伝ってくれるのだからそれくらいの非常識には目をつぶるべきだろう。"クイム"して現れる口の悪い連中よりはよっぽどマシだ。
今度はDreamcastを買うとシェンムーの予告編が貰えるそうで。
今やっている、営団地下鉄ホームでの体験版と同じ物なのだろうか。CMで「湯川元専務」(いー加減、常務って呼んでやれよ)という文字列を見たような気がするので、きっと同じ物なのだろう。
しかし、ここ(8/4分)とかを読むと、それって、下手をするとシェンムーのネガティブキャンペーンになってたりすることはないのか?という思いがふつふつと込み上げてくる。
ところで、ここでも湯川常務を引っ張り出してくるってことは、後藤喜男キャンペーンって一体……。
蓬莱学園日記
今日は弁天図書館に行くことにする。これも9日の旧図書館行きのためだ。
が、今回は不要になって寄付された図書の整理という、あまり目的にそぐわない仕事にまわされてしまった。
ちり紙交換と間違えて、トイレットペーパーは要求されるし、本はつまらないベストセラーや雑誌なんかだし、いまいちな一日だった。
今週のファミ通を見ると、Dreamcastの新作ソフトとして「ゾンビリベンジ」が上がっている。
なんでこんなに発表まで間が空くのか判らないが、NAOMI基盤ソフトなのだから、移植作業などあってなきが如しってな具合でさっさと出してしまわないと、永久に出ないことになるのではないか。
この調子で「SPIKE OUT」も通信対応じゃない版でも良いから出してしまえば良いのに。
ところで、SEGAはガンダム外伝の話題を全くしなくなってしまったが、それだけ発売延期がショックだったってことなのだろうか。それとも、あの「ぞくぞく出ます」CMの評判が著しく悪かったのか。
「魔剣X」の、いったいどういうゲームなんだか全然判らないCMも始まったが、これっていつ発売なんだったっけ? ATRUSのアクションゲームで良い評判を聞くのは「プリンセスクラウン」くらいなので、出来に関しては結構懐疑的なんだが。
なに?「レンタヒーロー」Dreamcast版を出す? 個人的には嬉しいかもしれないが、それでDreamcastを買ってくれるような人間の大半は既にDreamcastを持ってるぞ、きっと。
蓬莱学園日記
今日はもう一段ステップアップした仕事を回してもらうべく、先輩にここの図書館で働く時の心得を教えてもらうことにした。
先輩曰く、この学園の図書館では本を「危険度」によって分類すべき、なのだそうだ。
ちなみに、蓬莱学園には巨大な図書館が3つある。生徒数が10万人もいるのだから、それくらいあったって罰は当たらないだろう(その昔はもう一つあったらしい)。
話を戻そう。危険度による分類というのは、どういうことなのかといえば、ここの図書館に収蔵されている本の中には、所持する人に呪いが掛かったり、危険な内容なので誰かによって施された封印を舌先三寸で解かせようとする本(嘘か誠か、本自身が解かせようとするという)があったりするらしい。
割と普通目の仕事ばかりやってきたここ数日間で、だんだんとこの学園の図書館にも慣れてきて「この調子ならなんてことはない」と思い始めていたが、そんな気分で旧図書館なんかに行ったら大火傷をするところだった。
いくら「墓穴を掘らずんば、墓地を得ず」って言ったって、何も心構えが無いまま行くよりはあったほうが(なんの役にも立たないかもしれないけど)、なんぼかマシってもんだ。
ようやく入手できた異形コレクション11「トロピカル」から、ダブル田中の作品だけ拾い読み。
田中哲弥「猿駅」。
不条理極まりない話だが、文章の納得力が強いのでその場にいるような臨場感と、主人公の行動の説得力(その場にいたら自分もそうするかも、という感覚)を感じることができる。あんな場所にはいたくない、と強く感じるのも納得力のなせる技か。
最初のうちは、町を埋め尽くす猿の描写も、現実の猿らしいと思えるようなものなのだが、だんだんとなんだか良く判らない、ぬとぬとのぐじょぐじょになっていくのだ。読んでいてふと我に返ると「はて? なんでこんなものを私は猿として認識しているのだろうか」という気分にさせられる。
田中啓文「オヤジノウミ」。
「うわぁ、止めてくれ」と本を放り出したくなるくらい穢い話。ヨモツヘグイとはあのようなものか。
恐いかどうかはともかくとして、気持ち悪くなることは保証できる。
でも話の根幹を成しているのは駄洒落なんだよなぁ。
岩井志麻子「ぼっけぇ、きょうてぇ」読了。
この話は、超自然的存在や怪物的存在が出てこなくても十分に読んでいて嫌な気分になれると思う。
そういう意味では、最後の展開は蛇足のような気がする。まあ、そういうのが出てこないと単なる悲惨な話になってしまうのかもしれないが。
蓬莱学園日記
仕事の説明を受けたのだから、きっと収蔵されている貴重な文献を読むことができるに違いない、と期待に胸膨らませて弁天図書館に行く。
が、今日は異常気象だったのだ。
普通は、異常気象だろうが雨が降ろうが槍が降ろうが、屋内である図書館には何の影響もない。しかし、それは本土での話であって、ここ蓬莱学園ではそのような常識はいとも容易く覆されてしまうのだ。
突然、室内を突風が吹き抜けたかと思うと、本や図書カードが風にあおられて飛び交い始めている。
いったいどこの莫迦が窓なんか開けたんだ、と思って閉めに行ってみると、なんか怒ったような顔をした精霊が窓をがっちり押さえていて、とても閉めようがない。
そのうちどんどん風が強くなっていって、本はむちゃくちゃにばらまかれてしまうし、飛び交う図書カードは凶器と化して本棚を切り刻むしでえらい騒ぎになってしまった。
全く、誰だよ、こんな丈夫な素材を図書カードに採用したのは。
瀬川ことび「お葬式」読了。
なんかこういう話が筒井康隆にあったよな。あっちは確か死ぬ前に材料にしちまうんだけど。
実際は、薬漬けの現代人の肉体は、こんな材料なんかには全然向かないと思う。病死なんかの場合は特に。
最後の展開はちょっとばかり唐突じゃなかろうか。
蓬莱学園日記
今日は図書委員の先輩が開いてくれるという、新人歓迎会に行くことにした。
ところが、どう連絡が行き違ったんだかいつのまにか私の部屋が会場になってしまっていて、次々と先輩たちがやってきて、あれよあれよという間に宴会が始まってしまった。
最初のうちは、会場を提供するくらいはしょうがないかと思って一緒に騒いでいたのだけれども、場が段々盛り上がってくると、部屋の柱を折ろうとする先輩が現れたり、悪魔を召喚しようとする先輩が現れたりして、さすがに生命の危険を感じるようになった。
何とか止めようとしたら、あっという間に部屋からたたき出されてしまったので、命の危険はとりあえず去った。でも、お開きになる頃に部屋に戻ってみたら部屋の中は惨澹たる状況で、片付けだけで1日潰れてしまった。
もう寮での宴会の誘いにはやすやすと乗らないことにしよう。
最低でも7時間は寝ていると思うのだが、眠くて仕方がない。だったら、こんなことをしてないでさっさと寝ろ、という話もある。
蓬莱学園日記
今日は、クラスのみんなと12日に行くことにしている南部密林について調べてみる。
お決まりの、いかに危ない場所なのか、という情報の他には、南部密林独特の植生についての資料が見つかった。
噂では、南部密林では亜熱帯および熱帯の植生だけでなく、温帯や寒帯の植生も無秩序に入り交じっているらしいと聞く。それを聞いた時も、なんて非常識なんだ、という感想を抱いたのだけど、今回調べた資料には南部密林独特のさらに非常識な植物が山ほど載っていて頭を抱える。
一寸胞子、トドロ木などは、非常に即物的ではあるけれども上手いネーミングだと思うし、まだどうやって発生したのか想像できなくも無い。
だけど、ファーブル昆虫木、シートン動物木ってのは一体全体どういう発生の仕方をしたんだ。こいつらには、やっぱ狂科とかが絡んでいるのだろうか。
蓬莱学園日記
今日はいよいよ旧図書館に突入する。
最初は、錬金術研の旧図書館特攻隊への参加だったはずなのだが、他団体の干渉や、明日、新町で行われる障害物借り物競争の告知などが行われた結果、錬金術研内部でも混乱が生じて、なんだか判らない状態になってしまっていた。
教訓:一度決めたことは容易く翻すこと莫れ
とにかく、この日のために図書委員会の業務を黙々とこなしてきたということもあるので、初志貫徹、他の人たちがなにをやろうが、最初のスケジュールどおりに行動することにした。
旧図書館に入る前には、自分の身に何が起きても文句を言わない、という誓約書を書かされる。噂では、命を落とすだけでなく、人間以外のものに変じてしまうことや、性転換してしまうこともあるらしい。
入り口付近に設けられた探索本部には、現在の探索状況を記したプレートが掲げられている。そこには、我が錬金術研究会の楠里先輩の名前が書かれている。それでも、地下一階のほんのわずかな部分までしか進んでいないようだ。……温泉に到達? ここには温泉なんてあるのか。
館内に入るといきなり、耳に赤鉛筆を挟んだ柄の悪い男が現れ、無理矢理次のレースの馬券を買わされる。次のレースって一体なんだ? と思う間もなく、全ての馬券がはずれたことを告げられる。どう考えても騙された気分だ。文句を言ってやろうと思った時にはその男は影も形も見えなかった。
腹を立てつつ奥へと進んで、元は受付カウンターだったのだろうと思しき場所まで来た時、突然、無数の図書カードが舞い上がり、私を含む旧図書館に潜入した生徒を目掛けて襲い掛かってきた。
この前の異常気象の時にも書いたが、どういう理由でか蓬莱学園の図書館で使われている図書カードはむやみやたらに丈夫で、こんなものが飛び回っているところに突っ立っていたら、身体中を切り刻まれてお陀仏だ。ほうほうの体で逃げ出す。
慌てて逃げ出したせいか、足元がいつのまにかぬかるみに変わっていることに気づくのが遅れた。底無し沼だ。建物の中だと思って油断していた。
あっ、と思った時には、既にぬかるみに足首まではまっていて、そう簡単には抜け出せない状態になっていた。
さっきまであれだけたくさんの生徒がいたのに、図書カードの嵐ではぐれてしまって、今は周りに人っ子一人いない。流石に死を覚悟したが、運良く垂れ下がっていたびろうどのカーテンを使って脱出することができた。高級そうだったそのカーテンはぼろぼろになってしまったが、このままここにあっても朽ち果てるだけの運命だ。最後に人の役に立ったということで成仏して欲しい。
さらに先に進む。すると、学園の制服を着た幽霊が本の整理をしている。
きっと彼らは、過去数度に渡って行われた旧図書館整頓隊の犠牲者に違いない。同じ図書委員として、ねぎらいの言葉を掛けてみようとしたら、邪魔するなって怒られた。幽霊になってまで整頓に勤しんでいるのだから、確かに私が悪い。反省。
そっと足音を忍ばせてその場を離れ、奥へと進む。もう全身がぼろぼろだ。しばらくは何も無かったが、ふと気がつくと餓鬼としか言いようのないものたちに囲まれていることに気づいた。
連中のうちの代表者らしき一匹が、こちらに向かって何か差し出すので、恐る恐る受け取ると、それは濁った液体の入った汚れた茶碗だった。
私の周囲をぐるりと取り囲んだ餓鬼たちから、しきりに身振りで飲め飲めと急かされる。ここで断って、食われでもしたら馬鹿馬鹿しいので、思い切って飲んだが、えもいわれぬ悪臭が口の中に広がる非常に不味い茶だった。
あまりの不味さにしばらく身悶えして、ふと気づいたら餓鬼たちはいなくなっていた。幸運にも毒は入っていなかったようだ。
地下一階に降りる階段が見えてきたところで、これまで張り詰めていた緊張の糸が緩んだのだろう、急に疲れが襲ってきた。手近な壁に凭れた瞬間、世界がぐるりと回転し、私は旧図書館の外にいた。
どうやらどんでん返しに引っかかってしまったらしい。その手の仕掛けの常として、外からは動作しないし、ちょっと調べたくらいじゃそこにある事さえも分からない。
もう一度入り口から挑戦する気力もなく、寮の部屋へと引き上げた。そして布団の中でこの日記を書いている。
やはり旧図書館は一筋縄では行かない場所だった。もっと力を付けてから再挑戦だ。