001 無名山塾に入会する法
1981年 3月中旬から5月中旬までの2ヶ月間、岩崎は初めてネパールを訪れ、アンナプルナ山群にあるニルギリ南峰登山を試みた。天候に恵まれず、技術も経験も大いに不足していたから登山はあえなく敗退した。
明日ベースキャンプ撤収という日に雪が降り、撤収当日は大変な思いをした。必死に下ると、ようやく雪が消え、ルートも容易なものとなった。生きて日本に帰れる、と思ったその時、目の前にネパールの国花、真紅のシャクナゲ、ラリーグラス満開の木があった。その花の色、真紅は生命の象徴のように思われた。ネパールの人々の貧しくても生き生きとした生き様を目にした岩崎は、これがカルチャーショックというのだろうか、日本に帰って会社に戻る気が霧散してしまった。好きなことをして生きていこう、と考えてこの年の11月、無名山塾を創立したのであった。夢は”山の松下村塾”だ。
この時、36歳。若い人を対象に岩登り、沢登り、雪山登山を科目の中心に据えた登山学校として出発した。1983年、時代に先がけて「中高年と女性のための山の遠足」をスタートさせた。これは
遠足倶楽部 という組織に発展し、無名山塾は「登山学校」と「遠足倶楽部」という2枚看板を持つに至る。そうした活動が1995年、みなみらんぼうさんとの2人3脚で思いがけない人気を集めたNHK教育テレビ番組「中高年のための登山学」へと結実していったのである。
無名山塾「登山学校」は18歳から50歳までの健康な山大好き人間が対象。
入会金1万円、 年会費1万2千円、年間掛捨保険1万円の払込みと入会申込書を提出する。入会が承認されると本科生として登録。1年次基本ステップ、2年次研究ステップのカリキュラムを2年間履修、所定の成績を修めた人には本科修了証が発行される。さらに継続を希望する人は研究生に進級し、マスターステップを履修することができる。50歳以上で岩登り、沢登り、雪山登山にチャレンジしてみたい方は、安心登山科・みどるの会(2004年3月より)がある。
無名山塾「遠足倶楽部」は、年令制限はない。健康で山が大好きならだれでも入会できる。入会金2千円、年会費6千円を払込み、入会申込書を提出すると遠足倶楽部会員として登録される。遠足倶楽部には特別なカリキュラムはなく、ビギナーズメニュー、アドバンスメニュー、トレーニングメニューの4つに分類されたプログラムの中から、自由にチョイスして参加すればいい。
本科・登山学校、安心登山科・みどるの会、山の遠足科・遠足倶楽部へ入会希望の方は「無名山塾事務局」へ、FAXで入会資料をご請求下さい。本科よりみどるの会のほうが若干甘いので50歳以下の方でも、ちょっとやってみたいレベルの方は、みどるの会への入会をお奨めします。
無名山塾事務局 FAX 03-3941-3482