仙人風に飄り

一章 復帰於朴

GM:…今回、禦冦は何でだかいないんだよね。(この時は禦冦のプレイヤーの都合がつかず、彼は欠場していた)

李済:何ででしょうね。

殷雷:女を口説く修行の旅に出た、という説もあるんですけど(笑)

碧羅:いや、たぶんね、自分の額にある目玉を磨きに行ったんだよ。

神那:新しいのに替えに行ったとか。

殷雷:禦冦だけに、嘘だと言いきれない所がある(笑)

GM:まあ、とりあえずその辺は置いといて。
 前回の事からしばらく経ったある日、修行の一環として、君らは連れ立ってお使いに行ってたの。まあ、お使い自体は、簡単に終わっちゃう。大した事なかったんだけどね。

神那:わーい、お使い終わったぞー。

GM:んで、あんまり乗騎とかに乗らないでいるのも修行の内って言われてたんで、てくてく歩いて帰ってるのね。そんな帰り道のある日、野宿から覚めてみると…

神那:隣の人が骨になってたとか。

殷雷:…おとなしく話を聞くのだ。

GM:さて、骨だかどうだかは知らないけど、君ら全員、師匠の事が全然思い出せませんぜ。

神那:師匠?

李済:えっ、美形の師匠の事忘れちゃうの?

GM:美形かどうかって事も。…って、君の師匠はおじいさんじゃなかった?

李済:いや、オイラのじゃなくて神那さんの。

神那:いやー、あんなバカみたいな師匠は(笑)

GM:他のメンバーに師匠がいたというのは分かってて、自分も同じように仙術修行の時に師事したというのは論理的には分かるし、知ってるんだけど、さて肝心の自分の師匠… となると、一切分からないの。

碧羅:じゃ、となりの人の師匠は分かるの?

GM:分かる。君の師匠は誰々でこんな容姿で、って言えるけど、言われた方は思い出せないの。

碧羅:良かったね李済、美形の師匠(神那の師匠の事)覚えてるよ(笑)

李済:おっけー。(笑) で、オイラの師匠は美形だっけ?

神那:…違ったと思う。

殷雷:見た目で選んでるんだよね、君は。見た目に惑わされてはいないけれど(笑)

GM:なかなかきっついお言葉で(笑) …で、どうする?

殷雷:えーと、お互いに情報交換して、自分の師匠の名前とか容姿とかを聞き出す。でないと家に帰れないじゃないか。

碧羅:自分の洞の場所は分かるんじゃないの?

GM:うーん、師事した人の事を忘れてるわけだから、洞府の場所も忘れてるだろうね。兄弟弟子の事はぎりぎり覚えててもいいかな。

神那:他人の師匠の事は覚えてるんだから、他の師匠の所にそこの弟子を連れて行ってみるのは無理?

碧羅:「すいませーん、おれ弟子ですかぁ」 …怒られそうだー(笑)

GM:それじゃあ入れてくれねって。

殷雷:「えーい未熟者」とかいって、殴られるだけじゃ済みそうにないぞ。

碧羅:定華姉ちゃんごめんなさい〜。

李済:何でこんな事になったんすか?

碧羅:そこだね(笑)

GM:そうだね(笑)

殷雷:分かりました、「三尸憶探」の符を使って、自分の記憶を引っ張り出します。(ころころ)
 で、難易度が対象の抵抗で、自分のだから…

GM:あっ、もし抵抗しないんであれば難易度ないんだけど。

殷雷:うん、知りたいから抵抗しない。全然しないから成功してる?

GM:術は成功してるけど、記憶の方は分からない。

殷雷:それって記憶がなくなっちゃったって事ですか、それとも封じられてるって事ですか?

GM:その辺は、「仙骨」でふってみてね。 …ああ、成功したか。どっちかって言うと、思い出せないって言う方が正しいように思える。

李済:思い出せない… あっ、ボケですね(一同爆笑)
どうにか自力で記憶を戻す方法はないかと、手当たり次第に術や仙宝を試してみる一同。しかし、効果は全く無し。

そんな事をやっていると、道の向こうから旅の一行らしき人達が通りかかる。
GM:この時代ではまだ珍しいけど、旅商人の人達みたい。

神那:街道の近くだったの?

GM:そういう事で。で、通りかかって「おや、おはようございます」って。

一同:おはようございますぅ。

GM:「あなたがたも旅人のようですが、どちらにお向かいですか」

李済:さあ?(笑)

神那:とんと忘れてしまったんでございますね、困った事に(笑)

殷雷:帰ろうとは思うんですけど、その目的地が分からなくて。

GM:「それは大変だ、ぜひ仙人様に力を貸してもらいなされ」

碧羅:へっ? この近くにもいるんですか?

GM:「ええ、いらっしゃいますよ。私たちが今向かっている村の裏山に、天真道人とおっしゃる仙人様がいらっしゃるそうで」(天真、とメモ用紙に字を書いて説明)

李済:天津甘栗の天津じゃないのー?

碧羅:おれ、点心って書いてた(笑)

GM:おいおい(笑)

李済:じゃ、せっかくだから一緒について行こうよ。

GM:それじゃ、「旅は道連れと申しますから」って、一緒に村へ向かってくれる。

殷雷:道すがら尋ねる。天真道人って、いつごろから裏山にいらしてて、何をしてくださるんですか?

GM:噂では、裏山にすごい物が眠っていて、それを監視するためにずいぶん前からいるらしい。で、時々人里に降りてきては、一般人の手に負えないような化け物退治とかをやって下さるんだそうで。

李済:かっこいい〜。美形そうですね♪

神那:いやあ、じいさんだよ。

李済:何できみは、そう夢のない事ばっかり言うんだよう。

神那:仙人といえばじいさんじゃないか〜。

碧羅:……美形って夢があるのか?

李済:あるんだってば。

殷雷:………(気を取り直して)洞統が何かってのは、一般人には分からないよね。

GM:それはさすがにね。
そうこうしているうちに、一行は村に到着。
GM:ほとんど山に埋もれてる感じの、ちっちゃな村だね。村の北側には、すごく高い裏山があって…

殷雷:陽気の山?

GM:……とりあえず陽気っぽいよ。

碧羅:何、その陽気っぽいって。

殷雷:ものすごく大雑把に言うと、乾いた山が陽の気で、雨がいつでも降ってるのが陰の気なの。山ってのはもともと、天から陽の気を受け取って麓におとす物って考え方があるんだよ。
殷雷のプレイヤーは、中国文化の知識がけっこうある方です。
この辺、本来は召鬼術者の殷雷よりも、風水に近い術である禁呪の使い手である碧羅の方が詳しいはずのジャンルなんですが…
GM:まあとりあえず、陰の気が多ければ何かあるぞ、程度に思ってればいいっすよ(笑)

碧羅:OK、OK、OK(笑) じゃあ、旅商人たちに「どうもありがとうございました」と。

殷雷&李済:ありがとうございました〜。

神那:センキューソーマッチ♪

碧羅:どこの国の言葉じゃ(笑) えげれす?

GM:記憶が戻ると良いですな、と言って、彼は仕事を始める。で、そこで気づくんだが… 兄弟弟子いる人、いた?

碧羅:みんないるよな?

殷雷:いや、僕はいないけど。

GM:他の三人はいるんだね? それじゃそこのお三方、彼ら、彼女らの事も思い出せなくなってますよ。

碧羅:いた… らしい(笑)

神那:どんどんと忘れてゆくぅ〜〜〜。

殷雷:これってもしかして、裏山に近づいてるから忘れちゃってるのかなあ?

GM:いや、そうじゃない。時間の経過のせいらしいよ。

殷雷:急ごうみんな(笑) このままいくと自分が仙人である事も忘れて、一般人の中に埋没しそうだ。

神那:いや、自分の事も忘れてね、ぼーーーと過ごすんだよ。

殷雷:痴呆のようだね。

李済:ぼーっと過ごして、遊び人って言われるのも、なかなかいいよね?

殷雷:おいおいおい。君は天然ボケだから、遊び人はちょっと…

碧羅:(ぼそっと)遊ばれ人になるかも。

GM:ひでえ(笑)

碧羅:ちなみに黎麗とかに。

殷雷:あっ、それすごい(笑)

李済:(泣)

殷雷:それはさておき、術を忘れないうちに、とっとと村人の話を聞こうぜ。

GM:天真道人の事はみんな知ってるね。裏山のほこらみたいな所にいるらしい。

神那:どんな活躍をしたかとか、聞きたいな。

GM:ニ、三人ね、「仙人っていうから、もっとかっこいいおじ様を想像してたのに残念」って。

李済:あ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜……(落胆)

殷雷:分かった分かった、落ち着け(笑) 僕らみたいに美形な仙人とかもいるけどさ、となだめとく。で、とっとと裏山行こうぜ。

碧羅:何か一人で焦ってますね。

神那:うー、どういう活躍したか聞きたかったけど… 妖怪とかやっつけたんでしょ、それを見てた人とかいないの?

GM:じゃ、そういう人に当たったかどうか、サイコロふってみて。

神那:みんな、祈っててね。(ころころ)4。

GM:じゃ、ちっちゃい子がね…

碧羅:「すごかったよー。あのねー、ぴかーん、どかーんってねー」(←子供役? かん高い声)

GM:いや、「ぴかーん、どかーん」じゃないねえ。

碧羅:う゛っ。

GM:びかびかに派手な術は使ってなかったみたい。不思議な力でいろんな物を動かしたり…

殷雷:それだけっすか?

GM:うーん、そもそも戦いの時って、一般人は避難してるでしょ。この子は好奇心が強かったから、こっそり覗いてたらしいけど。

殷雷:そしたら目に見えない力で相手を倒してたと。

神那:超能力者かい。

李済:まずいね、どんどん忘れてってんでしょ。それより早いとこ裏山に行っちゃった方がいいんじゃ?

殷雷:だな。とりあえず噂の仙人に合いに、裏山に行きます。


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