[ちゃきファン] テレビドラマ

火と汐


金曜エンタテイメント
松本清張スペシャル
火と汐
[放映] フジテレビ 1996.09.13(金) 21:00〜23:00

スタッフ

配役

芝村健介神田正輝 芝村モーター 副社長
芝村美弥子南果歩
曽根晋吉内藤剛志 劇作家
(あずま)竜雷太 神奈川県都筑警察署 刑事
神代勝野洋 神奈川県都筑警察署 刑事
上田伍郎布川敏和 芝村モーター 社員
とよ大方斐紗子? 芝村家 お手伝い
浜田光夫 神奈川県都筑警察署 刑事
片岡五郎 神奈川県都筑警察署 刑事
剛たつひと 神奈川県都筑警察署 刑事
でんでん 不動産

解説/感想

ストーリー
芝村は、三浦のヨットレースで、同乗の上田が海に落ちて死亡するという事故に遭います。 同じ頃、京都にいた妻が行方不明になり、結局、殺されているのが見つかります。
一緒に京都にいた不倫相手の曽根が疑われますが、決め手はありません。 曽根のスポンサーである芝村は、曽根の家まで来て、怒りをあらわにします。
ヨットの上という、完璧なアリバイのある芝村ですが、曽根や刑事たちは、次第にそのトリックに気付いていきます。

原作は短篇で、ほとんど事件とトリックの説明だけの、驚くほどあっさりとした物語です。 このドラマでは、芝村や美弥子の心情が描かれています。 珍しく、原作よりドラマの方がいい、と感じました。

とにかく、神田正輝さんのキレた演技が素晴らしいです。 人前での優しげな微笑みと、自分の思い通りにならないものへの憎悪の表情とが、一気に切り替わるシーンが何度もあり、本当にゾクゾクしました。 人を殺す時の、当たり前のような無表情さも、怖くて素敵です。

曽根に思いがけず説教されて、無意識のうちに、そばにある観葉植物の葉をむしり始めるシーンも、芝村の不完全な成長を表していて、良かったです。 なぜ、曽根の前では、無防備に自分のイライラを見せているのか、ちょっと不思議でしたが。

新聞記事などによると、監督の松尾昭典さんが、芝村役にどうしても神田正輝さんを使いたかったようです。

1997.11.23


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