いままでは、「渡る道」を支える土台…というより交差竹を重ねて組んだ「筏」のようなもの…が、ほぼ五メートルおきにやってきては後方へ去っていっていたのに、上り坂になった途端に全く現れなくなっていた。
そしてまもなく、行く手が閉ざされているのが見える…この坂の最上地点に聳える櫓のような「ハブ」で。
その太い竹材が下方へと伸びて「川の道」をすっぽり飲み込み、より大型の「筏」へと突き刺さっている。つまり「渡る道」が「川の道」を跨ぐポイントに「ハブ」があり、それらを繋ぐのは竹を割った簡素なスロープで。ゲートの少し手前から下ろされていたが、降り口に物騒な感じの何かが黒光りしていて、少し手前で降車することにした。