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過去日記

2002年7月6日(土):昼

空想科学[漫画]読本

 いわゆる空想科学シリーズのひとつ。
 この本自体は読んでいないのだが、これが連載されている漫画ゴラクは『天牌』目当てに読んでいるのでついでに読んでいるのだが、

 …この連載、ようするに
『マンガのひとコマで展開されている現象を科学的に(というか物理学的に)検証して、それを実現するにはどれだけの運動量が必要か…なんてことをつらつらと書いていて、デフォルメっぽく大げさにジャンプしている登場人物を挙げて、『この登場人物の脚力なら、こんな事してる暇があったらオリンピックにでも出るべきだ』なんて言ったりするモノなのだが…

 今週の連載で、『有閑倶楽部』に登場する、体重を消す事の出来る和尚というのが題材となっていたが、ここで著者はとんでもない事を言っていた。

『質量がゼロになった物体は、軽く押すだけで光の速さで飛んで行ってしまう』

 …どうやら、
『質量が半分になると、同じ力でも倍の速さで物体を動かす事が出来るから、質量ゼロの物体は無限大の速度で動かす事が出来る(が、物質が光速を超える事は無いので光速になる)』
という理屈のようだが…それを読んで
『じゃあお前は、質量が極めて小さいゴム風船を、光速とはいわないが音速くらいの速度でなら飛ばせるのか?』
とツッコンでみたくなった。
 当然のようにこの人の主張は誤りです。

 実際のところ、手を使って物を飛ばす事の出来る最高速度は、飛ばす物体がどんなに軽くても、野球のピッチャーのように持って投げる場合は手の振りの速度を超える事は出来ないし、バレーのスパイクのように引っ叩いて飛ばす場合は、手の振りの2倍の速度を超える事はありません。

 まあ空気抵抗があるからすぐに減速してしまうが、どっちにしろ初速が光の速度に迫る訳がありません。

 …今週のこの連載を読んだとき、
「この人、いろいろと科学研究ネタをやってるけど、物理学の知識に関しては中学生レベルなんだなあ…」
と思ったよ。

前後の過去日記

↑2002年7月6日(土):夜

ニンニクの芽のニンニク炒め

↓2002年7月6日(土):未明

週末原稿描き三昧

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