七ヶ岳

 七ヶ岳 1635.8m
 山域:会津

記録
 山行日1999年6月5日(土)
 ルート羽塩登山口→七ヶ岳(往復)
 コースタイム1000羽塩登山口 → 1115 平滑沢源頭 → 1230/1335 七ヶ岳山頂 → 1415 平滑沢源頭 → 1530 羽塩登山口
 天候晴れ時々曇り

桧枝岐に泊まって燧ヶ岳登山の計画をたてた時、せっかくなので1日目は早めに会津に入ってどこか登ろうと考えた。そこで選んだのが七ヶ岳である。ガイドブックを読むにつけ面白そうなコースだと思い、燧ヶ岳と同じくらい七ヶ岳に期待して出かけたのであった。

2週続けての東武快速に乗って、やはり先週と同じ風景を先週と同じ晴れた中で、会津高原駅に向かう。駅が見えてくると、車で先に来ていた従兄の姿があり、とりあえず一安心であった。綺麗に舗装された道を走り、すでに5台程車の止まっている羽塩登山口脇のスペースに駐車して出発する。しばらくは、白い幹が新緑の中で美しい白樺林に囲まれた、荒れた林道跡を進み、山の中へと分け入っていった。道はやがて林道から離れて小沢に沿うようになり、小さな流れを渡りながら進むと、楽しみにしていた平滑沢に着いた。ここからしばらくの間、滑滝を歩いていくことになる。水量は靴底を洗うくらいで、普通の登山靴でも、ある程度は沢の中を歩くことができる。道は脇にも所々ついているが、沢の中を歩かざるをえない場所も結構出てくる。少し沢の中を登ったところでやはり滑りがちなので、持ってきたフェルト靴を使った。普通の靴でギリギリのフリクションなのでフェルト靴なら余裕であり、楽しく歩くことができた。やがて楽しかった長い滑も終わり、源頭状になってさらにしばらく登る。詰めていくと、木に看板のあるところで左手に登って沢から抜けた。登り着いたのは、山頂まで50分の看板があり、立派なたくさんのブナの木に囲まれた小さなスペースであった。

沢を出て、トイ状の急坂を少し登ったあと、左に山腹をトラバースする。それも時々急坂が現れるので、そう明確なトラバースではない。急坂の割合がだんだん多くなってくるとシャクナゲの群落が現れる。花は満開を過ぎたあたりで、花が少し落ち始めていた。このあたりが、急登の中間点くらいのようだ。さらに木や岩角に掴まりながらの急登をこなすと、大きな岩が出て来はじめる。ロープに掴まりながらいくつか越えると、展望の開けた最後の登りになり、やがてガレて滑りやすい稜線に出た。そこから山頂はすぐであった。
山頂は一等三角点の山らしく、 360度の展望である。明日登る予定の燧ヶ岳をはじめ、駒・朝日連峰などが目をひく。そして塩那スカイラインの悲惨な姿ですぐそれとわかる、男鹿山塊はなかなか立派である。先週登った荒海山も急な山腹が目立っていた。また、下岳に続く7つのピークへの道はなかなか面白そうで、次回来たら絶対縦走してみたいと思った。最初は他に誰もいない山頂だったが、その後明日の山開きの準備で泊まる人や、5人程の登山者で少し賑やかになった。1時間程滞在して下山にかかる。平滑沢の下りは今度は普通の靴で下ってみたが、やはり時々滑って足をとられた。面倒で無ければここはワラジでも持って登った方が、気分がよく楽しい道になると思う。この羽塩コースは大変楽しいコースだったが、護摩滝のある針生コースや縦走コースにも面白そうで、是非とももう一度別コースで訪ねてみたいと思った。


参考図書・地図
ブルーガイド 東京付近の山(1998年第1刷)
会津百名山ガイダンス(歴史春秋社1998年)
25000図 糸沢
50000図 糸沢

山頂から下岳への稜線
その他のコース
山頂と下岳の間を縦走するコース
針生コース(護摩滝経由) などがあります。
交通機関
羽塩コース:七ヶ岳登山口駅(会津鉄道)より徒歩となります。
針生コース:会津田島駅(会津鉄道)よりバスとなります。
下岳方面の登山口は、会津山村道場駅(会津鉄道)より徒歩となります。


Nifty FYAMA 投稿文

楽しい七ヶ岳

No.1999-12

6月上旬は毎年親戚の家族との尾瀬旅行というのが、ここ数年続いた恒例になっていましたが、今年はなかなか都合が合わないので、従兄と2人で登山ツアーにしました。2人とも見るばかりで行ったことの無い燧ヶ岳をメインとして、1日目に七ヶ岳を楽しむことにしました。

【日 程】99年6月5日(土)
【目 的】変化に富んだ展望の山を楽しむ
【天 候】晴れ時々曇り
【コース】1000羽塩登山口 → 1115 平滑沢源頭 → 1230/1335 七ヶ岳山頂 →
     1415 平滑沢源頭 → 1530 羽塩登山口
【山 名】七ヶ岳 1636m
【メンバー 】2名
【山 域】会津
【参考書】東京付近の山(実業之日本社)
     25000 糸沢

この日は従兄と会津高原駅で待ち合わせとした。ただし、従兄といっても年齢は22も離れていて、親子といっても何ら問題はない程なのである。先週と同じ朝一番の東武快速を今日は亀戸・曳舟・北千住と乗り継いでみた。家を出る時間は同じで、乗車時間は長く、待ち時間が少ない。全く先週と同じ風景を先週と同じ晴れた中で、会津高原駅に着くと駅の駐車場で従兄の待っているのが見えて、一安心であった。
羽塩登山口までの道は、綺麗に舗装されたいい道であった。登山口には5台程先客がおり、並んで道の脇のスペースに駐車し出発する。しばらくは荒れた林道跡を歩いて山の中に入っていく。このあたりは白樺林で白い幹が新緑の中で美しい所である。しばらくすると道は林道跡から離れて小沢に沿った道に入り小さな流れをいくつか渡りながら進み、やがて楽しみにしていた平滑沢に着いた。ここからしばらくの間、滑滝を歩いていくことになる。水量は靴底を洗うくらいで、普通の登山靴である程度は沢の中を歩くことができる。但し、かなり滑りやすい。道は脇に所々ついているが、沢の中を歩かざるをえない場所も結構出てくる。いずれにしても楽しいと思う。
少し沢の中を登ったところでどうしても滑りがちなので、持ってきたフェルト靴を使った。普通の靴でギリギリのフリクションなのでフェルト靴なら余裕であり、楽しく歩いていった。従兄は普通の登山靴なので、滑らない所を選んで登っていたが、ほぼ問題は無いようだった。下ってくる人たちと何人かすれ違ったが、皆さん普通の靴で、注意しながら下っているようだ。
やがて長い滑も終わり、普通の源頭状になってしばらく登る。水が枯れそうになってきたので補給をしさらに詰めていくと、木に看板のあるところで左手に少し登って沢から抜けた。丁度山頂まで50分の看板があり、立派なたくさんのブナの木に囲まれた小さなスペースがあった。
沢を出てから、トイ状の急坂を少し登ったあと、左に山腹をトラバースする。それも時々急坂が現れるので、そう明確なトラバースではない。急坂の割合がだんだん多くなってくるとシャクナゲの群落が現れる。ここはほぼ満開を過ぎたあたりで、花が少し落ち始めていた。今年は瑞牆・荒海と毎週シャクナゲを見てきたので3度目であるが、確実に時を経て花は開いて散っていった。このあたりが、急登の中間点くらいのようだ。さらに木や岩角に掴まりながらの急登をこなすと、大きな岩が出て来はじめる。ロープに掴まりながらいくつか越えると、展望の開けた最後の登りになり、やがてガレて滑りやすい稜線に出た。そこから山頂はすぐであった。
山頂は一等三角点の山らしく、 360度の展望である。明日登る予定の燧ヶ岳をはじめ、駒・朝日連峰などが目をひく。そして塩那スカイラインの悲惨な姿ですぐそれとわかる、男鹿山塊はなかなか立派である。先週登った荒海山も急な山腹が目立っていた。また、下岳に続く7つ(本当は11?)のピークへの道はなかなか面白そうで、次回来たら絶対縦走してみたいと思った。
最初は2人だけの山頂だったが、その後荷物を担ぎ上げて2人登って来た。明日は、七ヶ岳の山開きで早朝来た人に記念品を渡す為や、事故等の連絡係りの為に今晩は山頂に泊まって明日に備えるとのこと。あとでポスターを見たが、記念バッジが貰えるらしい。なにはともあれお疲れさまである。その後5人程登ってくる人がいて、少し賑やかになった。
頂上に1時間程滞在して下山にかかる。平滑沢の下りは今度は普通の靴で下ってみたが、やはり時々滑って足をとられた。面倒で無ければここはワラジでも持って登った方が、気分がよく楽しい道になると思う。登山口に戻るともう他の車は帰ったあとだった。
七ヶ岳は大変楽しい山でした。高杖スキー状の方からくると、何でもない山になってしまいますが、この羽塩コースはなかなかのものです。護摩滝のある針生コースや縦走コースにも興味があって、是非とももう一度行ってみたいと思いました。ただ一つ玉に傷なのは虫が多いことで、終始小さな蠅につきまとわれました。虫よけスプレーでも持って行った方がいいかもしれません。

下山後は車で今日の宿泊地である檜枝岐に向かいました。民宿では温泉の無料入浴券や、七入・御池の駐車券が貰えましたので大変ラッキーでした。料理はすべて山のものばかり。珍しいところでは、兎の肉の煮付けや山椒魚の天ぷらがでました。もっとも山椒魚はそれと後で聞いたのですが....とにかくこれほどの山の幸で満腹になり、温泉と尾瀬の駐車料金混みで、1人税込み7000円はすごく得した気分でした。ここまで来てすぐに帰ってしまうのはもったいないです。是非、檜枝岐で1泊しましょう....

さて、明日は燧ヶ岳です。