赤久縄山

 赤久縄山 1522.3m
 山域:西上州

記録
 山行日2003年5月31日(土)
 ルート東登山口→赤久縄山→北登山口→東登山口
 コースタイム1106 東登山口 → 1130/40 赤久縄山山頂 → 1156 北登山口 → 1210 東登山口
 天候

5月もついに31日が来てしまいました。気になっている年初の一年の計をついにあきらめるか、あえて台風の接近している雨の日に山に行くか。行くとすれば、歩行距離の僅かな赤久縄山。デジカメも昨日買って用意はできています。朝起きて天気予報や天気図を何度も見つつ、決断は揺れ動きましたが、雨はそれほどでもなさそうなので行くことにしました。唯一の心配は車道の障害だけです。

神流湖のあたりまでくると、雨が激しくなってきた。午後から雨が激しくなる予報は、全くその通り現実化しているようだ。万場の町並みを抜け、塩沢峠への道に入ると、ギヤをローにして登る急坂となり、激しい雨が道路上にかなりの水量の流れを作っている。樹林の中を歩くのは心配していないが、唯一の不安は何らかの道路の障害である。塩沢峠を過ぎ、御荷鉾スーパー林道に入るとダートになる。水の溜まった轍をよけながら、赤久縄山の東側の登山口に着いた。山頂からの稜線が車道と合流する地点である。
山の中に入ると、ダケカンバを中心とした自然林が待っていた。まだ新緑の名残の森は雨に濡れて美しく、霧に煙るようすは幻想的である。林の中には白い小さな花が咲く。春の花も終わり、主役はマイヅルソウの群生だ。それらに混じって時折あるのは、紫色や黄色の花そして、よく花をつけたヤマツツジの朱色が一株。静かな雨の森の中で、気持ちは水の中に溶けていくよう。
登り初めて少ししたところで、階段が現れるが、それもすぐに土の道に変わる。最初はダケカンバの林、そして登るにつれてブナが多くなる。そして根元を覆う草には、バイケイソウも多くなってくる。土の道が急坂になる。ぬかるんだ土は足がかりが無く何度も滑る。だましだまし急坂を登りきると、右から北登山口からの道が合流してきた。そして緩やかになっか道を僅か登りで一等三角点のある山頂に着いた。
山頂は刈り払われているが、今日の天気では展望はない。広い山頂はよく草が茂っているのは、最近の雨で急に草が育ったのと、訪れる人の少なさだろうか?足元の裸地に小さな双葉がびっしりと生えてきている。そういう季節なのだろう。
下山は北の登山口に下った。少し下ったところで、マイヅルソウの群生があった。一つ一つの小さな花が集まって、清楚な空間を作っていた。
道は葛折りにつけられており、僅かな下りでカラマツの植林が現れると、北登山口に出た。雨の山を歩くのも久しぶりだが、雨の林道を歩くのも久しぶり。幸い豪雨でもなく、のんびりと雰囲気を楽しむ。もうすぐ車を停めた場所というところで、道路脇に駐車スペースがあり、水源林の看板があった。その背後に踏み跡があり、登ってみる。行きに登った道に比べると、それほど踏まれてはいないが、葛折りに付けられたしっかりした道だ。そして、行き登った階段のところに出た。看板が無いので目立たないが、東登山口その2ということである。再び林道に降りたって一つカーブを曲がるともう車を停めた場所であった。

遠くまでいった割には、ショートコースでした。帰りは万場から土坂峠を越えて小鹿野へと出ました。ちょうど父不見山の時に通った道です。そして両神の温泉に寄ってから、正丸トンネルを越えて日高から鶴ヶ島へと向かいました。高速代の倹約ということなのですけれどね。下山してから雨足はかなり強くなりましたが、自宅まで帰って来た頃にはほとんど雨はあがってしまいました。

本文中の写真

  • 雨に煙る登山道
  • マイヅルソウの群落

  • 参考図書・地図
    ヤマケイアルペンガイド 奥日光・足尾・西上州(2000年初版) 25000図 神ヶ原
    50000図 万場

    山頂広場
    その他のコース
    山頂直下を林道が横切っていくため、この2つのコースと、もう一つ西側の登山口から登ることができます。
    麓からの場合、栗の木平より早滝を経て送電巡視路を辿り東登山口付近に出るルートがあるようです。栗の木平まで万場より2時間。
    交通機関
    新町駅より日本中央バス奥多野線「上野村ふれあい館」行き「万場」下車
    詳細時刻は、日本中央バスをご参照ください。