荒船山

 荒船山(京塚山) 1422.5m 御岳 1350m
 山域:西上州

記録
 山行日1995年8月27日(日)
 ルート1200 荒船不動尊→星尾峠→艫岩→京塚山→御岳→荒船不動尊
 コースタイム1200 荒船不動尊→星尾峠→荒船山→艫岩→京塚山→星尾峠→御岳→1600 荒船不動尊
 天候晴れ

荒船山は、山麓から眺めてとても目立つ山である。その山頂部は登ると広大な岩のテーブルになっているに違いないと、見る者を想像させる。8月の残暑の中、その頂上まであるいてみたが、そこには予想した広大な岩のテーブルの見晴らしの代わりに、どこもでも続く様な潅木の森が広がっていた。

荒船不動尊の登山口から星尾峠に向けて出発する。不動尊には皇太子ご休憩の地との古い標識がある。かつてここから荒船山に登られたのだろう。星尾峠までの道は概ね広々とした樹下の緩やかな登りで非常に歩きやすい。ゆっくりと山の雰囲気を味わいながら歩くと程なく星尾峠に到着。小広い峠で休む。
星尾峠から荒船山山頂部までは急登の階段のある道で意外に汗をかいた。山頂部に着いたが、期待した岩のテーブルの風景はそこにはなかった。麓からみた外見や、形からくるイメージでその様な光景を期待したのである。せめて見通しのいい笹原であれば良かったのだが、艫岩まですべて樹林の中でこの往復は登るでもなく下るでもなく淡々と歩き展望はなかった。それでも艫岩からの展望は圧巻で迫力もあり、浅間山が正面に見え雄大であった。
京塚山に登る。ここもそこそこの急登。頂上には2等三角点があり、祠のある、静かな雰囲気のよい山頂であった。
その後、兜岩山を目指して歩き始めるが、時間も遅くなったことと暑さのため御岳まで歩いて下山する。御岳直下までは道に忠実に小ピークを越えており、また御岳へは結構な階段の急登で疲労もたまってしまった。御岳の山頂園地は木立の中に、立派な彫像がありおちついた所であった。
帰路、麓の国道からみた荒船山はその岩のテーブルの全容を見せ空の中に屹立していた。見れば見るほど見事な山容だと感じた。


参考図書・地図
マイカー登山ベスト周遊コース東京周辺(1994年6月改訂5刷)
25000図 荒船山
50000図 御代田

国道より見上げる荒船山
その他のコース
・三ツ瀬〜相沢〜艫岩
・内山峠(旧道)〜艫岩
・京塚山から、立岩、毛無岩方面との縦走
交通機関
小海線中込駅より「初谷入口」行き終点下車
詳細時刻は、千曲バスをご参照ください。
下仁田駅よりしもにたバス「市野萱」行き「三ツ瀬」下車
詳細時刻は、下仁田町ホームページをご参照ください。


Nifty FYAMA 投稿文

準備不足の荒船山

今年10回目の山行として荒船山に登ってきました。
今回は前日の夜決めて、朝寝坊をした上に、たかだか4時間程度の歩きさと、たかをくくったあげく、600mlの水筒のみで歩き、さんざん疲れて、初志貫徹できず、下山してしまったという、きわめて情けない一日でした。
それと、この山は今はあまりいいシーズンじゃないようにも感じました。

【日 程】95年8月27日(日)
【目 的】荒船不動尊から荒船山など
【天 候】晴れ
【コース】1200荒船不動尊→星尾峠→荒船山→艫岩→京塚山→星尾峠→御岳→荒船不動尊1600
     (当初目的はさらに御岳→兜岩山→御岳→荒船不動尊)
【山 名】荒船山 1422.5m
【メンバー 】妻と2人
【山 域】西上州
【参考書】ヤマケイ・マイカー登山ベスト周遊コース
1.登山口まで(千葉〜荒船不動尊)

前日の夜は、4時に起きて5時には出発するぞと誓ったにもかかわらず、朝起きたらすでに日は高く、なんと8時。ゲゲゲ・・情けなくもあり腹立たしくもあるが、まだ間に合うぞとあわてて支度をして出発。幸い渋滞もなく12時に荒船不動尊に着くことができた。
ただし、十分準備をしていなかったので、食糧はパン2つと600mlの水筒のみ。まあ〜なんとかなるだろう。とたかをくくってスタートした。

2.登り(荒船不動尊〜星尾峠)

1210駐車場発
荒船不動尊に皇太子ご休憩の地との古い標識がある。かつてここから荒船山に登られたのだろう。星尾峠への道は概ね広々としていて緩やかな登りで歩きやすい皇太子様が登られる時は、ボディガードも含め大勢で登られるのだろうか・事前に道を調査する人が何回かくるのだろうか・歩きにくい所を改修したりするのだろうか。などと考えているうちにあっという間に星尾峠に到着。
この時点では、なあんだ楽勝じゃん、などと思っていた。

3.荒船山山頂

星尾峠から荒船山山頂部までは急登で意外に汗をかいた。急坂に丸太で階段を切ってある道はいつも歩きにくいと思う。土砂流出の防止になったり、雨でドロドロの時は重宝するが、盛夏の登りの時は今一なのである。
山頂部へ着いたが、ちょっと期待した風景とは違っていた。麓からみた外見や、形からくるイメージとして、単純にはこの山は気持ちの上では岩のテーブルなのである。まあよく見ればそんなことはないのだが、ただ、せめて見通しのいい笹原をどこかで期待して登ってきたのだが、艫岩までの間すべて樹林の中でこの往復は登るでもなく下るでもなく期待は実現せず、淡々と歩き、なにか歩き飽きたなあという気になってしまった。
それでも艫岩は圧巻で、下が海ならば自殺の名所になりそうな迫力があり、浅間山が正面に見え雄大であった。
山頂部の真ん中くらいに「日本交通公社・日本国有鉄道・全観連」の連盟の小さい看板があるが、かつてはここは今とは違った観光地として何かがあったのだろうか。
京塚山に登る。ただし標識は行塚山・経塚山などとなっている。ここもそこそこの急登。ただ階段でないだけまだいい。頂上には2等三角点があり、祠のある、静かな雰囲気のよい山頂であった。

4.御岳へ

星尾峠に戻り兜岩山をめざす。14:00になっていたが、コースタイムをみると下山までに3時間かかる。ぎりぎりだなあと思いながら足を踏みだした。
御岳直下までは道に忠実に小ピークを越えていただいたおかげで、暑い中かなり疲労が重なっていくが、600mlの水筒をそうグビグビ飲むわけにもいかず、がまんの歩行。確かにニョキニョキともりあがる西上州のピークは、巻き道も、つけづらいだろうし、ひとつひとつが急登になるのはしかたがないだろう。おまけに展望はきかないので、心はだんだんうんざりしてくる。
御岳への急登は短いがけっこう厳しく、おまけに階段をきってある。階段だと、大股にどんどん登ってしまうので登り切ったところで思わずドッと座り込んでしまったのである。
御岳の山頂園地は木立の中に、立派な彫像があり、おちついた所である。

5.リタイア

さあて、ここから兜岩山まではまだ1時間かかる。もう15:00になってしまった。ローソク岩を越えて兜岩山まではすくなくとも3回は登りがありそうだ。とすると、往復6回か・・・うっ、体力がもたない・・水がない・・・そこで私はいった。
「これから兜岩山までいけば下山が夜の6時になってしまう。暗くなってしまうのでここで引き返そう」
幸いにも了解をえてホッとして16:00に下山し、車をとばして自動販売機に向かい、冷たいウーロン茶を思いっきり飲んだのである。



やはり、準備を整え、気力を充実させて登らないと、たいしたことのないような所でも、疲労困憊のうえ思い知らされるという結果になってしまいました。
朝寝坊もいただけませんでした。今後の教訓にしたいと思います。
荒船山はいい山だと思います。艫岩からの眺望はすばらしく、また麓からみた荒船山はかっこいい山だと思います。ただ季節は、紅葉の秋から少し雪のつもった冬枯れの時が風情があっていいかもしれません。こんどこそがんばるぞと体力強化に悩む泥助でした。