城峰山

1,038m
山域:西上州・奥武蔵・秩父
2002.1.5



この正月休みは、暴飲暴食と言う感じで、遊びつつもだらだらと過ごしていましたが、せめて1日はどこか山に行きたいと思っていました。いい天気が続くなかで、5日の日がちょうど空いたので、お手軽な山に初詣を兼ねて登ってきました。

千葉を出たときは明らかに快晴だったのに、東松山あたりで雨が降り始めた。遠くの山はかすかに見えてはいるが、これでは山は雪であろう。展望はままならないかもしれない。今日は終始遊歩道的道であろうから、行程はそれほど心配はしていないが、軽装かつ雨着を持ってこなかったというのは失敗でもあり、心許ない。
花園インターで降りて、激しくなった雨の中を長瀞へと向かう。昨年登った鐘撞堂山もガスの中だ。長瀞のコンビニで傘を買い、吉田町に入ると、白いものが舞い始めた。標高の低い宝登山も上の方が白く見えている。石間川に沿った道を北上し、太田部峠への道に入ると、道も白く覆われ始めた。城峰山登山道の標識に導かれ、橋の手前の広場に車を停める。雪はますます激しく、あたりは真っ白な風景であった。
傘をさして車を後にする。気温はそれほど寒くない。右手に堰堤の見える橋を渡り、集落へと登ると、民家の横に城峰山への入り口があった。小さな畑を通るとすぐに杉林の植林地に入る。白く雪の積もったばかりの道を、傘をさしてゆっくりと行く。道にはさきほど下ってきた人の足跡があるばかりである。しばらく高度を上げると、左から半納からの道が合流し、傾斜の緩い道になった。右下の植林地の下に、雪のついた小沢を見る。やがて、沢を2度ほど横切り、風景の変わらない杉林を淡々と高度をあげる。登り初めて30分ほどで、屋根と足組だけの小さな休屋があった。このあたりがちょうど中間点だろうか。
だんだんあたりが明るくなっている。天気は回復に向かっているのだろう。樹林の中から見上げる空の一角には、少し青いものも見える。この分だと、ちょうど雪の降ったあとの展望が期待できるかもしれない。やがて植林地を登りつめると、道は広場に出る。ここは車道が来ているようだが、幸いなことに雪がすべてを隠していた。鳥居をくぐり、狛犬の間を通って、大きな杉並木の道に入る。そして、キャンプ場の広場の横を通ると立派な城峰神社の境内に出た。ここで今年の初詣を兼ねてお参りをした。
境内の横から、城峰山頂への道に入る。尾根上の明るい道となり、行く手には山頂の大きな電波塔が見える。うっすらと雪の積もった雑木林の稜線を楽しめば、一等三角点の山頂までは10ほどであった。
電波塔の中段が展望台になっており、そこまで登ってみる。南や西側は、雲が多く、展望があまり効かない。しかし、雲を縫って眩しい光がさしこんできており、不思議な光景である。南には武甲山と奥武蔵の山々が目を惹いた。両神山の方向は残念ながら雲でよく見えなかった。
これに対して東と北は良く晴れていた。一番大きな展望は御荷鉾だろう。これは雄大な展望である。その向こうには、稲含山、赤久縄山が見える。北の方はさすがに浅間や谷川は隠れているようだが、榛名あたりはすっきりと見えている。浅間山に近いあたりに特徴的なピークが見える。浅間隠山や鼻曲山のあたりだろうか?山々は赤城から東の方にも続き、筑波山でもう一度高くなる。筑波山は、関東北部の山に登ると、どこからでもよく見える山である。ともかくも、展望は一度あきらめていただけに、ここまで見ることができるとは感謝しなければならない。
神社まで降りて、将門も隠れ岩に行ってみた。鎖があって登れるようにはなっているが、かなり急な鎖場でスタンスも細かい。登ってみると、岩のくぼみにお祀りをしてあるのだが、岩場が得意でない人は安易に登らないほうがいいかもしれしれない。濡れていたこともあったが、下るのに少々苦労した。
すっかり青空の広がった城峰山をあとにして、もとも道を下る。終始展望の無い道なので、そのまま一気に下ってみると、だんだん雪は薄くなり、行きには真っ白だった、登山口付近の道は、すでに、雪の気配もないほど普通の状態に戻っていた。僅か2時間の違いの自然の演出を楽しめて、今日はかえって特をした気分であった。

本当にお手軽なハイキングでした。今日もたくさんの山を見ることができましたが、このあたりの山はあまり登っていないので、父不見や御荷鉾を目標に、また時々登りに来たいと思いました。

本文中の写真

  • 電波塔のある城峰山頂
  • 山頂からの御荷鉾山
  • 山頂から神流湖を見下ろす
  • すっかり晴れた杉並木の参道


  • 行きと帰りの登山口

    記録

    日 程

    2002年1月5日(土)

    天 候

    雪のち晴れ

    コース

    1150 登山口 → 1250/55 城峰神社 → 1310/20 山頂 → 1330/50 神社 → 1425 登山口

    雪の城峰神社


    参考図書・地図 その他のコース
    東京付近の山 実業之日本社
    関東百山 実業之日本社
    25000図 長又 万場 鬼石
    50000図 万場 寄居
    車で石間峠までくれば、5分くらいで山頂に立てるようですが、それは面白くないでしょう。
    いろいろなコースがありそうですが、本文以外のコースとしては、
    西門平バス停〜鐘掛城〜城峰山をあげておきます。
    バス
    皆野駅から
    石間方面へは、上吉田行き西武観光バス 万年橋下車 登山口まで徒歩1時間30分以上
    西門平へは、西立沢行き皆野町営バス 西門平下車
    路線図時刻等は、Web Guide 秩父が便利です。