軍荼利山

73m

山域:房総
2004.3.20


朝から降り続く雨は、昼近くなっていよいよ本降りになってきました。今週はお休みか..。と思ってもみたのですが、家でぼ〜っとしているのもな..と思い、雨でも傘をさす程度で歩けるところを選びました。山歩きとはちょっと違うぞ。という感じかもしれませんが、名前には一応「山」がついていますので..。

電車で上総一ノ宮駅へ。京葉線沿線在住の私としては、東京駅から上総一ノ宮行きの電車に乗るのはよくあることだが、実際降りるのは始めてである。意外とこじんまりとした感じの駅で、ここまで来れば自動改札機も無い。
取り敢えず上だけ雨具を来て、簡単なビニール傘をさして出発した。まずは国道に出て、それを渡ると、玉前神社がある。立派な広い神社で、はだか祭で有名らしい。神社を出て道なりに進んでいくと既に田園風景となり、一宮中学校が見えて来たところで左折する。そして、道なりに進むと東漸寺の前に出る。東漸寺の境内にはたくさんの水仙が植えられていたが、今日の雨が重そうで、みんな頭を垂れていた。
ここから先は柚ノ木の集落に入る。沿道には梨畑も多い。まだ歩き始めて30分程度で、それほどストレスは感じない。車道が一つ左に分かれて行くと、集落も終わり、林間の道を進むとトンネルをくぐる。その先では、再び民家が多くなり、T字路を左折。道なりに行けば「関東ふれあいの道」の標識があるので、それに導かれて左折し、次の角でも戻るようにまた左折する。ここは右折すれば高藤山城址であるが、今日は「憩いの森」の標識に導かれる。
道はやや上り坂となり、宅地造成地の横を通過。小さな峠を越えれば林間の静かな道となる。道路脇にはタチツボスミレがたくさん咲いているが、これも雨に打たれて生彩がない。左側はスズタケの藪の向こうに小さな流れもあるようだが、藪の中には、ゴミが散乱していた。
再び民家が出てくると、T字路となる。右に曲がると「憩いの森」に立ち寄ることになるが、さすがに今日はパス。左の洞庭湖方面進む。古い溜め池で、建設時に中国の高名な洞庭湖になぞらえて命名したらしい。今日は水が少なく護岸や湖底ばかり目立って少々寂しい眺めだ。その一段上にある小さな池は水を一杯に湛えていたが..。
洞庭湖の角を右折し、坂道を登っていく。そのまま、道は尾根上の道路となり、両側にスズタケの多い稜線歩きとなる。このあたりは道から投棄されたゴミが目立つ。さらに進むと、時折伊勢化学の埋設ガス配管の表示が何度か現れる。
尾根をしばらく行くと、未舗装路となって続く道と別れて、舗装路を左折する。すぐに、眼下にゴルフ場が見え、遠く見晴らせる。今日始めての広い展望である。この雨でもゴルフのプレーをしている人がたくさん見える。ゴルフ場自体がクローズになっていなければ当然ではあるが、しかし寒そうだ。
ゴルフ場が切れるあたりで一瞬未舗装になるが、ここが今日始めての土の道。それもやがて舗装路に戻り、道はずっと下って行く。まだ目的地の軍荼利山に着かないのに....。と思いつつ進めば、すっかり平地まで下ってしまい、そこには東浪見寺の山門があった。これを登れば軍荼利山のようだ。
急な石段を一気に登り詰めると、まずは仁王門がある。これをくぐってさらに進めば東浪見寺の境内である。断続的に続く雨にしっとりとぬれた境内は、それなりの趣があった。
ここに着く頃は、上だけ雨具を付けていた為に、雨具の裾のあたりから下が、かなり濡れてきている。傘の滴が雨具を伝い、それが2時間のうちにかなりの量になったのだろう。境内の左に小さなピークがあり、細い踏み跡があったでの登って見る。シダが覆っているので、ズボンの裾が徹底的に濡れる。ピークには壊れた祠が一つ。周囲には常緑広葉樹の巨木が多く、この一帯は県指定の天然記念物になっているとのことである。ほんの僅かな土の登りと、鬱蒼とした濡れた森に、天気のせいもあって何となく今ひとつの感があった今までの行程のあとで、ほっと息をつける場所を見つけることが出来た。
階段を下って元の道に戻るとすぐに外房線の踏切を渡り、右折して東浪見駅へ向かう。駅が見えてくると、千葉行きの電車が丁度発車するところだった。頻繁に電車がある訳ではないので、近くの店でビールを買い、ホーム落ちる雨を眺めながら、次の電車をゆっくりと待つこととなった。

標高からいけばとても山という感じではないのですが、2時間半の歩きに免じて一応山行としました。アスファルトの道ではありますが、一応尾根も歩いたので..。東浪見駅から歩いただけでは、ほんとにただの散策になってしまいます。それと、雨具はこんな道でも最初しっかり着た方がいいと改めて思った次第。おまけにゴム長があれば言うこと無し!という感じでした。

本文中の写真

  • 玉前神社の境内
  • 軍荼利山山頂の祠
  • 東浪見神社本殿



  • 記録

    日 程

    2004年03月20日(土)

    天 候


    コース

    1400 上総一ノ宮駅 → 1430 東漸寺 → 1450 トンネル → 1530 洞庭湖→ 1620 軍荼利山 → 1630 東浪見駅

    軍荼利山山頂の大樹


    参考図書・地図 その他のコース
    千葉県の山(山と渓谷社)
    25000図 上総一宮
    50000図 茂原
    山への道は特にありませんが、途中の行程で高藤山城址を経て憩いの森へと回り込む迂回コースもとれるようです。
    バス
    駅から歩くコースなので特にありません