伊予ヶ岳

 伊予ヶ岳 336.6m
 山域:房総

記録
 山行日1995年10月15日(日)
 ルート1410登山口(平群天神)→南峰→北峰(往復)
 コースタイム1410登山口(平群天神)→1431富山分岐→1500/1510南峰→1516/1528北峰→1535/1545南峰→1605登山口(平群天神)
 天候晴れ

麗の平群から見る伊予ヶ岳は337mの低山ではあるが、端正な形の整った独立峰の風格を持ち、存在感を主張している。頂上は小さな岩峰になっており低いながらも楽しそうな山である。房総でも秋の気配が濃くなってきた10月上旬に伊予ヶ岳を歩いた。

平群天神の鳥居をくぐり、小学校と神社の間を通って植林地へと入っていく。道標も整備された楽しいハイキングコースである。途中2人の男の子を連れた家族とすれ違う。小学生の大きな「こんにちは」の声も明るい。日のあたる道は暖かく房州ではまだ晩夏の陽気である。やがて、道は涼しい樹林の中に入り、せっかくの静かな低山をゆっくり踏みしめながら歩く。富山分岐を過ぎ道は高度を上げ始めると階段の道となる。やがて稜線にでるとベンチのある展望台、座ってゆっくりと晴れ渡った景色を楽しむ。展望台からは、頂上まで岩尾根の登りを10分。上から杖をついてお爺さんが降りてくる。「いい天気ですね」「もうすぐですよ」とのすれ違いで心なごむ。
南峰頂上は大きな岩の上で鎖が張られている。鎖を越えて岩の上に立ち、下をのぞくとかなりの高度感がある。岩の上にはトンボやタテハ蝶が遊んでいる。北峰までは約5分。三角点が埋められている。北峰から見た南峰はその岩がはっきりした形でみられる。再び南峰に戻り360度の展望を満喫する。すぐ近くに富山の双耳峰、その後ろは早くも朱に染まりつつある東京湾、反対側は、頂上の大樹が特徴の御殿山。涼しい風のなか、展望に飽きない。
下山は山道を味わうつもりでゆっくり下ってもあっという間に登山口に着いた。ふりかえった伊予ヶ岳は立派な三角錐で存在感があった。
千葉の山はどんどんゴルフ場や採石場のため崩されており、伊予ヶ岳のように大切に整備されたハイキングコースになっていないと、いつ山が無くなってしまうかもしれない。伊予ヶ岳はいつまでも無傷で残って欲しい。本当にいい山だ。


参考図書・地図
分県ガイド 千葉県の山(1994年11月初版)
25000図 金束
50000図 那古

山麓から眺める伊予ヶ岳
その他のコース
岩井駅〜(富山)〜谷〜富山分岐〜伊予ヶ岳
交通機関
岩井駅から市営バス富山線「天神郷」下車
詳細時刻等は、南房総市ホームページにて確認願います。


Nifty FYAMA 投稿文

千葉の山:伊予ヶ岳

特に予定はしていなかったのですが、晴天に誘われ千葉の山を散策しました。

【日 程】 95年10月8日(日)
【目 的】 伊予ヶ岳
【天 候】 晴れ (^_^)
【コース】 1410登山口(平群天神)→1431富山分岐→1440/1450展望台→1500/1510南峰→
      1516/1528北峰→1535/1545南峰→1605登山口(平群天神)
【山 名】 伊予ヶ岳 336.6m
【メンバー 】 妻と2人
【山 域】 房総
【参考書】 ヤマケイ・分県登山ガイド 千葉県の山
1.登山口まで(千葉〜平群)

千葉から岩井の奥の平群まで、快晴の中気分よく、という所だが途中嵯峨山に寄ろうと思うも、入口が解らず車で3軒ほど農家の庭先に突入してしまいUターン。また今度しっかり調べてくることにして伊予ヶ岳登山口へ。

2.登り

麗の平群から見る伊予ヶ岳は337mの低山ではあるが、端正な形の整った、独立峰の風格を持ち、存在感を主張している。頂上は小さな岩峰になっており低いながらも楽しそうな山である。平群天神の鳥居をくぐり、神社の横を通り、植林地へと入っていく。道標も整備された楽しいハイキングコースである。途中2人の男の子を連れた家族とすれ違う。小学生の大きな「こんにちは」の声も明るい。日のあたる道は暖かく房州ではまだ晩夏の陽気である。
やがて、道は涼しい樹林の中に入り、せっかくの静かな低山をゆっくり踏みしめながら歩く。300m級の低山の感興は非常にデリケートで、許容できる人数はせいぜい5人程度、大声で話したりすると泡のように消えてしまう。
富山分岐を過ぎ、道は高度を上げ始める。階段の道となる。やがて稜線にでると、ベンチのある展望台。ベンチに座ってゆっくりと晴れ渡った景色を楽しむ。ごみ箱があって溢れているが、無くてもいいものである。
展望台からは、頂上まで岩尾根の登りを10分。途中に鎖が2ヶ所もあるが使う必要は無い。上から杖をついてお爺さんが降りてくる。「いい天気ですね」「もうすぐですよ」。

3.頂上

頂上には中年のご夫婦が休んでいる。南峰頂上は大きな岩の上で、鎖が張られている。鎖を越えて岩の上に立ち、下をのぞくとかなりの高度感がある。岩の上にはトンボやタテハ蝶。
南峰を降り、北峰へ。北峯まで約5分。三角点が埋められている。あまり、特徴のないピークで、普通は南峰までのハイキングが一般的である。北峯から見た南峰は、その岩がはっきりした形でみられる。妻は先に南峰に戻り、北峰から写真をとる。小さくなってしまうが「お〜い」の声が届く。
再び南峰に戻り、360度の展望を満喫する。すぐ近くに富山の双耳峰、その後ろは早くも朱に染まりつつある東京湾、反対側は、頂上の大樹が特徴の御殿山。涼しい風のなか、展望に飽きない。

4.下山〜帰宅

頂上を辞し、来た道を戻る。どんどん高度を下げ樹林帯へ。気持ちのいい道駆け下りるにはもったいない。とはいっても、あっという間に登山口。ふりかえった伊予ヶ岳はやはり存在感がある。
帰路、鋸山の展望台へ夕日を眺めようと思ったが、すでに鋸山道路の営業は終わっており、パス。浜金谷のレストランで暮れゆく東京湾を見ながら、海の幸の夕食。千葉までは渋滞しながら帰着。



晴れた一日静かなスーパー低山をのんびりと歩き満足でした。
人が少ないのもいいです。ごみ箱と階段は少々減点ですが、どんどんゴルフ場や、採石場のため崩されていく千葉の山々ですから、伊予ヶ岳のように、大切に整備されたハイキングコースになっていないと、いつ山が無くなってしまうかもしれません。いつまでも無傷で残って欲しい形のいい山です。