烏場山

 烏場山 266.6m
 山域:房総

記録
 山行日2014年05月04日(日)
 ルート和田浦駅→花嫁街道→烏場山→花婿コース→和田浦駅
 コースタイム1143 和田浦駅 → 1210/15 花嫁街道入口 → 1243 第二展望台 → 1252 経文石 → 1301 じがい水 → 1315/23 駒返し → 1332 見晴台 → 1337 第三展望台 → 1342/57 烏場山 → 1411 旧烏場展望台 → 1430 見晴台 → 1442 金比羅山 → 1447 黒滝 → 1452 花婿コース入口 → 1500 花嫁街道分岐 → 1525 和田浦駅
 天候晴れ時々曇り

今日は、そもそも山を歩く予定はありませんでした。ただ、ある程度のウォーキングはしたいと思い、できれば自然のある風光明媚なハイキングコースがいいなと思っているうちに、せっかくなら烏場山に登ってみようと思った次第です。いつの頃からか人気上昇中のスーパー低山です。

和田浦の駅にある、「駅からマップ」を持って歩き始めました。今日はスニーカーでスタスタと歩いていく快速スタイルです。踏切を2度渡り、道標に導かれて花嫁街道と花婿コースの分岐点に到着。そのすぐ先が花嫁街道の入口です。
スタートはそれほど急ではないにしてもしっかりした登りです。道の脇にはマムシグサ系の植物が沢山ですが、もう花が終わっているような感じです。さすがにこのあたりは季節の進行が早いようです。常緑樹の暗い森を進むと第一展望台の看板がありましたが、ここは展望がありませんでした。さらに登って第2展望台に到着。街道から外れ、回り込むようにした立つ展望台は、足元が沢山の露出した木の根に覆われていました。海沿いの街と太平洋の展望がありました。
再び花嫁街道に復活。時折緩やかなアップダウンが現れる程度の平坦なコースになっていて、どんどん奥に入っていきます。どうやら烏場山への道は一つのピークを目指すような登山コースではなく、緩やかな丘の連なりの中を逍遥していくコースのようです。道はだらだらと続くだけで、周囲に目立った高いところはありません。
岩の上に大きな木が根を張っている経文石を通過。さらにじがい水の辺りは一つのピークを成していて、木の間から愛宕山が見えます。じがい水の先で展望が広がり、烏場山方面も良く見えますが、このあたりから見る山稜は常緑樹の輝くばかりの新緑に覆われていて、新緑がただそれだけで美しいという風景を見せていました。
駒返しまで休みなしで来たので少し休憩しました。ここには、五十蔵からの道が上がってきています。道はこの先から右に曲がって烏場山の方向に向っていきます。緩やかなアップダウンを経て着いた見晴台は開けて気持ちのいい場所です。この雰囲気は以前登った御殿山を思い出しましたが、それもそのはずで、御殿山はすぐ近くでした。
次のピークは第三展望台で、今度は北の展望です。正面に愛宕山、眼下はすぐ近くに集落が見えています。五十蔵でしょうか、北から登るとすぐのようです。そもそもこのあたりの集落と海を結ぶ道が花嫁街道ということでしょう。さらに進んで小さな鞍部で五十蔵からの道が合流し、少し登れば烏場山頂です。山頂には「縁結び承ります。おふく」とあり、女性の石造がありました。登ってくる途中は、何組かのハイカーとすれ違ったのですが、山頂は誰もいず、ポッカリ空いた時間だったようで、しばらく休憩しました。
下山は花婿コースを下ります。94年版の「千葉県の山」には、花園山コースとなっています。04年版では花婿コースになっているので、売り出しと共に名前を変えたようです。一旦急坂を下って、登り返すと旧烏場展望台。展望は烏場山方面です。その後道はどんどん下っていきますが、今日はスニーカーなので軽快です。次の見晴台は正面の新緑の尾根の展望です。金比羅山はピークは何の変哲もない小さなものですが、ピークを下ると小さな祠がありました。さらに下って広場で登山道は終了、長い木の階段を降りると黒滝に出ます。立派な黒滝を見た後は沢の中の遊歩道を通り花婿コースの入口に出ました。ここは花園広場のキャンプ場となっていました。舗装路を下っていけば花嫁街道の分岐に降り、その勢いでそのまま駅まで歩いて行きました。

久しぶりに房総の山に登りました。幾重にも連なる丘陵のような山並みは独特のものですが、今回はその山襞が新緑の輝かしい緑に覆われており、照葉樹の美しさを再発見した次第です。よく整備されたコースで、快適なハイキングを楽しむことができました。地形が複雑なだけに、道標の整備には大いに感謝をした次第です。

本文中の写真

  • 花嫁街道登山口入口
  • 第二展望台付近の露出した木の根
  • 見晴台付近
  • 第三展望台から見る五十蔵集落



  • 参考図書・地図
    分県ガイド 千葉県の山(1994年11月初版)
    25000図 安房和田
    50000図 鴨川

    じがい水付近から見る新緑の尾根
    その他のコース
    北側の集落五十蔵より駒返し付近及び烏場山直下へのコースがあります。
    交通機関
    JR和田浦駅が起点終点となります。