石割山

 石割山1413m 平尾山 大窪山 イモ山
 大平山1296m 飯盛山 長池山 大出山1102m
山域:道志
2000.4.7.



朝、東京に着くと、天気が良さそうなので山の方に向かうことにしました。特に行き先を決めていたのではありませんが、ロングコースという気分でもなかったので、登りの短い石割山を選びました。

1.登山口まで

都心では葉桜となりつつある中で、富士急行線沿線は今が満開だった。朝の空は雲一つ無く、雪を被った富士山が大きい。富士吉田から平野行きのバスは、山中湖の湖畔に沿って進み、山に向かうというよりは、観光旅行という気分になってくる。この頃になると、富士山の中途に綿のような雲が浮かび初めた。きっとこの雲がだんだん増えてきてしまうのだろう。やがて、バスは昨年の秋以来の平野に到着し、さっそく用意を整えて山伏峠の方に向けて歩き出した。

2.石割山

道志方面への国道を少し進むとバス停があり、ここに不動明王社の鳥居がある。ここから山に向かう車道があり、これに入って行くとすぐに東海自然歩道の分岐があり、道は左に分かれていく。暖かい春の陽気の中を、道端にフキノトウを見ながら、そのままのんびりと車道の方を進んでいくと、グラウンドを過ぎたあたりで、左側にトイレもある広場に出る。今日は地元総出で一帯の整備を行っているようで、たくさんの人と車が集結していた。さらにこの先は堰堤となっていた。
広場の前に石割神社の鳥居があり、ここから登りとなる。果てしなく長い石段の登りで、傾斜もきつく息が切れる。まだスタートだからと休まずどんどん登っていく。やっと登り詰めると階段は右に曲がり、さらにもうひと登りであずまやのある台地に出た。ここは富士見平で、石割の湯の方からの車道が上がってきている。ここからも、正面に富士山を見ることができるが、中腹あたりを帯状に雲がとりまいてしまっていた。
ここから再び車道となるが、今度は未舗装である。途中2ヶ所で稜線を辿る山道が別れるが、いずれもすぐに車道に合流する。車道を進んでいくと、やがて石割神社の前に出る。社の上に大きな縦に割れた岩があり、きっとこれが名前の由来に違いない。この割れ目を通る道を一周してみたが、ザックを背負ったままだと、狭くて通ることができなかった。3周すると御利益があるとのことである。
ここから山道となり、神社の左側から急坂をジグザグに登っていく。笹の生えた雑木林の登りである。これを登り切ると広々とした山頂に出た。ここは、富士山と対峙する、広い爽快な山頂である。雲は残念ながら頂上近くまで上がってしまったので、富士山の眺めとしては今一つとなってしまったが、眼下の山中湖や、北の鹿留〜杓子山などが綺麗に見えていた。山頂の一角に座って展望を楽しみながらしばらく休憩した。

3.縦走〜山中湖

ここからは、富士山を正面に見ながらの縦走である。まずは、土の急斜面を下り、その後緩やかなアップダウンを進んでいく。あたりは新しい植林地で、植生保護ということで柵が作ってある。春のゆったりした稜線歩きはのびのびとして、楽しいところだ。アップダウンが無くなり平坦な道を進むようになると、平野からの道が合流して平尾山に着いた。ここも富士山の展望台で、数人のハイカーが休んでいた。ここは、これから歩く雑木林の尾根の展望も良い。
平尾山からは階段の道をどんどん下り、内野への道が別れる鞍部から再び階段の道を登っていく。左手は別荘地のようで、境界に柵がある。登り詰めたところが大窪山で、ここからイモ山を経て大平山へと続く。雑木林の稜線が続き、大平山の手前からは広いカヤトの尾根となって、なかなか爽快な雰囲気である。大平山の山頂には、あずまやと三角点があり、ここも正面に富士山の展望を楽しむことができる。
大平山からは雑木林の中を下る。鞍部に降りると未舗装の車道が寄り添うが、これと別れて、若干広くなった道を登っていくと飯盛山である。再び下って、忍野に下る鞍部を過ぎ、登ると長池山だ。あとは淡々と下っていくと、やがて車道に降り立った。
ここは左に向かう。車道に出た少し先で左に長池への道が下っていた。そのまま車道を行くと、ホテルマウント富士の入り口となる。大出山はこのあたりだろうと、入り口の横から斜面を登って行くと、ホテルの遊歩道に出た。登りきると土の中にすっかり埋まった三角点があった。ホテルの裏、駐車場の上である。
再び車道に戻りジグザグの道を下る。やがて山中湖の湖畔に出て、湖に沿った歩道を歩く。対岸には丹沢の西端の三国山などがならび、高指山の草原も良く目立っていた。最後には山里でなく、湖畔を歩くという、一風変わった締めくくりであった。

道志山塊が富士の裾野へと下っていく西の一端にあたるのがこのあたりになりますが、丹沢にしろ道志にしろ、山塊は一緒ですがここまでくると、全然雰囲気が違います。富士五湖周辺の山と行った方がそのものズバリでわかりやすいですね。このルートは終始富士山とつきあうコースになりますが、富士と桜とはいかにも日本の風景という一日でした。

本文中の写真(順に)

  • 富士見平からの富士
  • 石割山付近からの杓子山・鹿留山
  • 石割山と御正体山を振り返る
  • 山中湖と高指山・三国山稜


    記録

    日 程

    2001年4月7日(土)

    天 候

    晴れ時々曇り

    コース

    0920 平野 → 0930 不動明王社鳥居 → 0945 赤鳥居 → 1005 富士見平 → 1025 石割神社 → 1045/1105 石割山 → 1125/35 平尾山 → 1145 内野分岐 → 1205/20 大平山 → 1237 飯盛山 → 1243 長池山 → 1250 車道 → 1300 大出山 → 1320 山中湖畔 → 1335 バス停

    石割山山頂の登山者


    参考図書・地図 その他のコース
    アルペンガイド 丹沢
    エアリアマップ 富士・富士五湖
    25000図 御正体山・富士吉田
    50000図 山中湖
    石割山へは、
    1.御正体山方面(あるいは山伏峠)との縦走
    2.二十曲峠を経て、鹿留山・杓子山との縦走
    と繋ぐことができます。
    平野から石割山・平尾山を経る周回コースもとれます。
    また本文中のコースへは、内野や忍野、長池などから多数のコースが上がってきていますので、さらにいろいろなコースどりが考えられます。
    バス
    富士吉田〜平野 7:20・7:30・8:45・9:05(夏期土日祝)・9:40 所要40分
    問合せ 富士急行 吉田営業所 0555-22-7131
    富士急行HPに時刻表があります。indexの富士五湖交通アクセスの中です。
    また、新宿〜平野の高速バスがあります。