藻琴山

 藻琴山 999.9m
 山域:道東

記録
 山行日2014年9月27日(土)
 ルートハイランド小清水登山口→藻琴山(往復)
 コースタイム1250 ハイランド小清水登山口 → 1327 屏風岩 → 1340/48 藻琴山 → 1430 登山口
 天候曇り

マイレージ利用で今年2回目の北海道に出かけました。予約の都合で釧路から入り、旭川から帰るというスケジュールになったので、1日目は道中にある藻琴山を選びました。前回登山口を通って気になっていたのと、旭川までの移動途中で短い行程で手軽に登れるからです。屈斜路湖の北岸に位置する山からの展望も期待です。

駐車場で車から降りると、冷たく張り詰めた空気を感じる。一月前は夏の雰囲気のあった北海道も冬に向って一気に進んでいるようであった。展望の良い駐車場を後に、良く整備された登山道に入る。稜線につけられた登山道は緩やかかつ確実に高度を上げて行く。なだらかな尾根なので、直線的につけられた登りが心地よい。途中で幾組かの親子連れとすれ違う。ここは気軽に登れるハイキングコースのようである。高い木のない明るい道ではあるが、潅木や笹が背丈ほどある為、周囲の展望は無い。ある程度登ると一箇所開けた広場があり、他の遊歩道への分岐となっていた。
途中、天涯の桜と名のつくチシマザクラがあった。日本で最も遅く開花する桜の一つということだが、稜線の厳しい気候の為か、地を這うように幹が伸びている。これを過ぎると傾斜も緩み左手に屈斜路湖が見えてくる。素晴らしい風景である。このあたりで、登山道を走る小動物を発見。縦じま模様のはっきりとしたエゾシマリスであった。遭えるとは思わなかっただけにラッキーだ。
頂上まで830mの標識を過ぎるとハイマツとダケカンバの混じった林は背丈がぐっと低くなり、遮るものの無い風景が広がった。眼下の屈斜路湖が雄大で、行く手に藻琴山の三角形の山頂部とそれに続くゆったりした稜線が見渡せる。先に見える屏風岩までは緩やかなアップダウンであった。
今日はかなり風の強い日である。屏風岩のあたりは地形の関係か特に風が強かった。道は屏風岩から向きを変え、山頂への登りとなる。やはり傾斜はそれほどでもなく、心地よい登りである。山頂の手前の肩にまず登りつき、さらに下から道が上がってきている小さな鞍部を過ぎて、僅かな登りで山頂に立った。
山頂は、ごく狭い岩の上で、かなり風が強い。残念ながら青空は望めなかったが、雲は高く、遠くの山々も霞んで見えていた。前回登った斜里岳がゆったりとした美しい姿を見せていた。風も強く、寒さも感じていたので長居はできなかった。
下山は往路を忠実に辿るのみである。行きは感じなかったが、下りで歩くとそこそこの傾斜を感じる。駐車場に降り立つと正面に知床の山々の連なりが見える。斜里岳から羅臼山、硫黄山までの連なりとオホーツク海の様子は、遠く霞んではいるがゆったりと穏やかな連なりとなっていて、雄大さというよりは茫洋とした風景という印象であった。

お手軽な山なので、なんとなく、道中において行きがけの駄賃みたいな登りになってしまいましたが、さすがに風光明媚な地域を望む山であって、素晴らしい展望が得られました。また次の機会への期待を掻き立てるような山でもありました。この後、翌日の登山の為に一路旭川に方面に向けて車を走らせ、すっかり暗くなった頃、愛別駅前から宿を探す為の電話攻勢に転じ、何件目かで予約できた比布スキー場の袂にある温泉ホテルの人となり、旅の疲れを癒したのでした。

本文中の写真

  • 屈斜路湖の展望の稜線を行く
  • 稜線から眺める屏風岩と藻琴山山頂部
  • 狭い藻琴山山頂

  • 参考図書・地図
    残念ながら参考図書を持ち合わせておりません。
    大空町ホームページ等を参照下さい。
    25000図 藻琴山
    50000図 藻琴山

    山頂からの斜里岳の展望
    その他のコース
    ・東藻琴コース:東藻琴登山口〜銀嶺水〜藻琴山
    交通機関
    公共交通機関の利用はありません。