斑尾山

1382m
山域:北信
2002.9.6.



また、山歩きが2ヶ月あいてしまいました。この間決して何も計画しなかった訳ではないのですが、天気に恵まれなかったりということもあったので、結果としてこうなっているのです。まぁ気合いが欠けていることは否めません。ただ、今回は出張があり、妙高池ノ平に宿泊することなっていたので、この期を逃してはと、山の用意をして出かけました。

今回は元々は高谷池に泊まって妙高〜火打を考えていたのだが、結局天候が思わしくなく、どうせ行くならそちらはコンディションの良い時にということにした。実は2ヶ月ぶりなので、体力的な自身がないということもあるのだが、これは大きい声では言わない....。
妙高高原駅の観光案内所のバスの時刻表をみると、20分後に古海・菅川行きがあった。ちょうど水撒きをしていた案内所の方に訪ねると、バスは駅前から少しだけ離れた営業所から発車するとのことで、まずは、コインロッカーに出張グッズをしまおうと駅に行った。ところが駅員さん曰く、この駅にはコインロッカーは無い。どこか預けられるところは?と聞くと、これもあっさりと、無いとのつれない返事。このままでは、大変なので観光案内所に再び戻ってみると、預かってあげますよとのことで、引き取っていただいた。親切に対応いただいて、大変ありがたかったのである。
バスの終点菅川は、野尻湖畔の集落である。でも、野尻湖といっても、こちら側は観光地的では無い。バス停には登山道の案内も何もなく、地図を見ながら見当を付けて、集落の中の道を上がっていく。集落が切れると、収穫の終わったトマト畑などを見ながら山の方に向かう。このあたりで、少し雨がぱらついたが、すぐに上がった。
やがて畑の中の道も終わり、林の中に入ると、登り坂がきつくなって車道は蛇行をし始める。これを串刺しにショートカットするようなしっかりした道がついているので、こちらを進む。数回車道を横切ったあと、車道は大きく右へまいていってしまったので、刈り払われた歩道をそのまま進む。未だに登山道を表す標識類が全くないのが、ちょっと不安ではある。
そうこうしていると、木に立派な標識がかかっていて、2合目上溝とあった。これでやっと道が正しいことが解って一安心であった。林の中の道をゆったり進むと、今度は3合目小鳥峯とある。合目ごとの名前が書いてあるのが面白い。このあたりでまた林道が近づいてきて、再びクロスした。
再度登山道に入って、だんだん山道らしくなった道を登っていくと、再び林道に出る。今度は反対側に登山道が続いて無かったので、そのまま林道を行くと、4合目林道分岐点の標識があり、ここで山腹を鉢巻状に走る林道に出会う。マイカーの場合はここから登ることが出来るらしい。
次の登山口は少し折り返すように戻った所にある。林道ののり面の上のような不安定なところを過ぎると、さらに傾斜を増した道を稜線へと登っていく。ここには古間方面からの道が反対側から上がってきており、小さな峠のようであった。
ここからは稜線の登りである。少し緩やかなところが続いたあとは、断続的に急登が現れるようになる。木々を見上げると、一部のものはすでに夏の緑ではなく、薄く黄色がかってきており、もうそろそろ紅葉が近いことを伺わせる。途中蟻の戸渡りという標識があるが、特に特徴はない普通の急坂であった。ただ、この標識は木の成長に取り込まれた形になっているのが目を惹いた。
断続的な急登が足に応えはじめたころ、やっと木々の丈が低くなり、背後に野尻湖を前景とした黒姫山が見えるようになった。思わず足を止めるような素晴らしい風景だった。最後の岩混じりの急坂を登りきると、大明神山といわれるピークに着く。ここは展望が良く。妙高から黒姫、飯縄と一望の元に見渡せる場所であった。
山頂へは、緩やかな吊尾根状の道を行く。三角点峰は最高点だが、展望は芳しくない。木々の間からは、北に斑尾高原のスキー場が別世界のように見える。山頂の下には薬師様が祀ってある。13体の不思議な薬師様のようである。こちらの山頂は、大明神山に対して薬師岳とも言うようだ。
再び大明神山に戻ると、雨が降り始めた。下山は大明神山から古海への道を下る。この道の上部の林道交差までは、斜面に直線的につけられた、かなりの急坂で、どちらかと言えば、登りにとるほうが良さそうだ。下りはかなり、おっかなびっくりである。この道は正面に野尻湖と黒姫山を見ながらの下降となる。やがて、カラマツとシラカバの混じる樹林帯を下っていくと。林道と交差する。いつのまにやら雨は再び上がっていた。この林道のすぐ下に、この下りでの初めての標識である、2合目狢倉山というのがあった。少し下ると傾斜も緩やかになり、やがて1合目大戸入を過ぎ、しばらくすると畑の間の道となって、斑尾高原と古海を結ぶ広い車道に出た。ここも、登山道入り口を示す標識がないが、古海バス停の先で、バス通りから斑尾高原への道へと折れ、すぐに、「民宿まだらお」の看板があるところを右に入って行くのが正解である。
古海のバス停では、1時間半ほどの待ち時間があり、ビールを求めて少し車道を進む。店や食堂はあまり望めないかと思ったが、農協に併設の小さなスーパーがあり、農協の軒下で時折降ってくる雨をよけながら、ビールを飲んだり本を読んだりの時間を過ごしたのであった。

菅川登山道で
現れる標識
(下から順に)

本文中の写真

  • 菅川の集落の上から、黒姫山と野尻湖
  • 大明神岳の直下より斑尾山の山頂部
  • 大明神岳より飯縄山




  • 記録

    日 程

    2002年9月6日(金)

    天 候

    曇り 一時 雨

    コース

    0900 菅川 → 0945 林道交差 → 1000/05 稜線(釜石山) → 1040/45 大明神岳 → 1055/1100 斑尾山山頂 → 1105/15 大明神岳 → 1145 林道交差 → 1220 車道 → 1230 古海バス停

    斑尾山山頂の薬師様


    参考図書・地図 その他のコース
    昭文社 エアリアマップ 妙高・戸隠・雨飾
    25000図 替佐 飯山
    50000図 中野 飯山
    ・荒瀬原から釜石山を経て斑尾山
      (稜線で本文中のコースと合流します)
    ・斑尾高原から斑尾山
    ・万坂峠から斑尾山
    ・斑尾高原大池キャンプ場から斑尾山
    稜線近くまで車道があることが多く、マイカー利用の場合、多少楽しみが減ってしまいますが、かなり行程が短縮されます。
    バス
    妙高高原駅より、古海・菅川行き
     妙高高原発 7:00 8:35 10:50(古海止) 13:25 15:55 18:00
     菅川発 7:20 8:55 11:15(古海発) 13:50 16:15 18:20
     川中島バス 妙高営業所 0255-86-3171
    黒姫駅より斑尾登山口(荒瀬原)
     信濃交通 026-253-2250
    飯山駅より斑尾高原
     信州バス 0269-62-4131