青山高原

756 m

山域:布引山地
2001.1.8


青山高原は山頂まで車道の通じた場所なので、雪が積もり、登ってくる車のいない時に歩いてみようと考えていた。前日かなりの降雪のあった日に、そろそろどうかと登ってみると、意外に雪の高原を求めてか、車で上がってくる人もけっこう多い様子だった。

 亀山からグリーンロードを南下して行くと、アップダウンの多いこの道には、昨晩の降雪のためたくさんの車が乗り捨ててあった。下山予定の東青山駅周辺は、四季の里ということで整備されている。今回は、駅から遠く離れた場所に車を停めて、駅まで歩いて行くことにした。
東青山では数少ない普通電車がちょうど発車するところで、運良く待たずに西青山駅へ。駅前から国道と川を挟んで並行する道をスタートした。ここは5センチくらい雪が積もったようだが、悲惨なことにすべて溶けだして、シャーベット状に溜まっている。少しでも白いところを選んでいく。さもないと水の中を歩くのと同じである。まったく、ゴム長が欲しいところだ。道の上には足跡が2つ3つ付いており、同好の先人がいたのだなと楽しくなった。
道は乗馬クラブで遮られ、国道脇の歩道を歩くようになる。しばらく行くと歩道橋があり、これを渡ると登山口である。登山口といっても相変わらず車の走れる広い道が続く。うっすらと雪の積もった道を淡々と歩き、寂れて崩れつつある売店の前を通って登っていくと、車道の下をくぐったあと広場に出る。そしてここから別荘地の領域へと入っていった。
しばらく舗装路の下り坂を行くと、別荘地の中心の事務所と駐車場に着いた。正面には青山高原が高く見えるが残念ながらガスに覆われていた。
別荘地の中を道標に導かれて抜けていく。階段を登っていくと、その先に天をつくような階段が見えた。どうやら登りの核心部である500段の階段にさしかかっているようだ。しかしこの急な階段の中腹までもが、別荘地として売り出している。それに買い手がついているところもすごいと思った。
階段を登りきると緩やかなアップダウンの道となる。横を車が通り過ぎる音がするところを見ると、このあたりから県道が併走しているようだ。予想とは異なり、かなり車が走っている。そしてゆるやかに上り下りするうちにレストランの建物の脇に着いた。道標はここから東青山駅に下っていくようになっていた。
山頂はとても風が強く、ガスにつつまれ、雨混じりで吹き付けてくる。天気予報は雨のち晴れだが、まだ回復には至っていないようだ。伊勢側は多少晴れ間も出始めていたので、期待はしていたが残念である。三角点を往復し、レストランの影で風をよけて休憩した。
寒いので早々に東青山に向かう。すぐに植林地に入ると風も雨も止んでしまった。ここは西青山からの登りの別荘地の舗装路と階段の道と比べて、植林の中の普通の山道であり、歩いていて楽しくなる。植林は、いつの間にか松林に変わるが、再び檜林にもどる。そしてそのあたりから流れに沿うようになり、丸木橋で何度か渡った。
この渓流は美しい。周囲が植林地になってしまっているのがちょっともったいないくらいだ。きれいな小滝を連ね、またいい釜を持った滝もある。時々立ち止まって眺めながら下っていった。
布引の滝分岐で少し滝に降りてみる。しかしあまり行くと大変なので、最上段の滝の下まで行く。なかなか壮観な滝であった。再び道に戻り、ゆったりと尾根の方へと登っていく。このあたりで随分青空が見え始めた。車道に出て少し下ると滝見台である。ここからは布引の滝全4段が一望できる。布引山地の名前の元にもなっている名瀑である。素晴らしい展望で、ベンチに座ってしばらく休憩した。ここからは、山頂の三角点のピークも見えるが、ずいぶんとはっきり見えてきた。山頂付近も少し晴れ初めているのだろう。
あとは林道を歩いて下っていく。すっかり空も晴れてきた。途中に四季の里への分岐もあるが、そのまま林道を行くと広大な造成地に出た。青山メモリアルパークとあり、どうも広大な霊園の造成らしい。そこからりっぱな舗装路に変わり、東青山へと下っていった。

その後、かなり晴れていそうだったので、車で三角点まで再度上がってみた。今度は広大な展望はあったが、相変わらず風は強かった。山頂の稜線は、車道の横に東海自然歩道も通っているので、いつか笠取山をふくめて、広い高原を縦断してみてもいいなと思った。

本文中の写真

  • 布引の滝最上段
  • 布引の滝4段全景


  • 記録

    日 程

    2001年1月8日(月)

    天 候

    曇り時々雨

    コース

    1000 西青山駅 → 1045 登山口 → 1115 サニーヴィラ事務所前 → 1155/1220 青山高原三角点 → 1315/25 布引の滝 → 1330 車道 → 1335/55 滝見台 → 1445 東青山駅

    青山高原三角点のあるピーク


    参考図書・地図 その他のコース
    分県ガイド 三重県の山
    三重の自然を歩こう 伊勢文化舎
    25000図 佐田
    50000図 津西部
    青山高原を南北に縦断するコースがあり、東海自然歩道として整備されています。
    北端の笠取山と結んで歩くことができます。
    バス
    近鉄大阪線 東青山駅または西青山駅下車。
    駅から駅へと歩くコースなので、特にバスの利用はありません。