朝からどんよりと雲がたれこめ、鈴鹿の山々はその姿を見せていないので、比較的低い中勢地方の山に行くことにした。当初、髯山かなと考えていたが、途中堀坂峠を通過したので、そのまま堀坂山に登ることにした。
登山口の堀坂峠には車が5台程度置ける駐車場があり、他にも支度をしているパーティーがいた。入り口には信仰の山らしく、鳥居や石碑が並んでおり、また山頂まで1.13kmの標識があった。この後、道ばたに距離の標識が出てくるが、すべて山頂までの距離ではなく、峠からの距離で書いてあるので、この1.13を覚えておく必要がある。最初は登りやすいが多少急な植林地の道で、どんどん高度を稼ぐ。後ろから人が来ているという意識があってか、どうもオーバーペース気味になっている。一度ペースができてしまうとなかなか直せないものである。
急坂をひと登りで峠から200mの標識を見て、緩やかな尾根に合流すると、傾斜が少し落ちる。やがて自然林の道にかわり、道の脇には朱い花をたくさんつけたヤマツツジが現れて、目を楽しませてくれた。雰囲気のいい新緑の道を登っていくと、右側に立派な大日如来像が現れ、これには驚いた。さらに多少岩がちになった尾根道を進めば、道が二手に分かれる。下の道を行くと雨に深く削られた堀割状の登りとなり、これをこなせばやがて明るくなって、別れた道も合流し、山頂に着いた。
山頂には草原状の平地に石を積み上げた祠と、トタン屋根で覆われた岩室があった。展望はとても良いらしいが、今日は残念ながら雲が多く、周辺の集落のたたずまいを眺めるにとどまった。もし晴れた日であれば、たいそう気持ちよく、長く滞在したくなる山頂にちがいない。
下山は二ノ峰経由の道をとる。二ノ峰にも立派な大日如来像があった。急な下りののち、すぐに元の道に合流し、登山口で一緒だったパーティーが登ってくるのに出会った。その中の女性に、この近くの伊勢山上が面白いよと奨められ、髯山に行く途中にあるので、次はそちらにしようかな?と考えなが歩いていると、中間点の大日如来像に気づかず、登山口に降り立った。
二ノ峰に佇む大日如来像
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分県ガイド 三重県の山 25000図 50000図 |
勢津から堀坂山 堀坂峠から観音岳を経て下山 等 |