総門山

949 m

山域:台総の山
2001.2.3


三重県の山の中でも、この季節は雪に埋まるのを避けて、南部の低山を順番に登っている。今回は宮川村にある総門山を目指した。天気はまずまずの予報であり、それほど行程の長い山では無いので、気軽な山歩きである。

国道42号線が大台警察前でカーブしていく所を直進し、宮川村へと向かう。宮川村の中心部からフォレストピアの標識に導かれて進み、立派な施設のある一帯を通過すると、道は普通の林道となって延びて行く。やがて総門山の標識を見て右折するが、この林道は稜線まで上がっており、ガイドブックには途中からの歩行を奨めてある。しかし、それよりも今日は、舗装工事の為通行止めということで、車止めがしてあった。せっかく来たことでもあり、行けるところまで行ってみようと、勝手に侵入させてもらった。
やはり、ある程度行ったところで通行止めとなり、邪魔にならない所を探して車を停め、工事中の道を歩き始めた。工事区間は僅かで、その後、道はつづら折りに高度を上げていく。しばらく行くと堰堤のあるところで多少道が広くなって広場がある。そしてさらに登ると、道路脇に水場を作ってあるところで、もう一つ広場があった。車で行く時はこのあたりに止めるのがいいかもしれない。
さらに淡々と林道を進む。右遙か上に林道が通っているのが見え、総門山とは反対方向なので、よもやと思ったが、道は大きくそちらの方に迂回していった。山頂から離れていく林道からは、振り返ると総門山の山頂部がよく見え、山容の全体を見渡すことが感じることができる。そして迂回地点まで来ると、そこは稜線直下であり、このあたりから雑木林の森となった。
このあたりの雑木林は、人の手も入って、綺麗に整備されている。やがて稜線の駐車場と四阿に到着。ここには、真新しいトイレもある。またこの森の斜面一帯は、車椅子で入れるように緩やかなスロープがつけられていた。
登山口へはさらに林道を進む。そして北へ向かう稜線を越え、もう一度大回りをしたところが林間コースの入り口だった。このあたりは、よく手入れされた植林地である。もう一つの尾根コースへは、さらに林道を進んでいくようだ。
登山口から少し行くと鏡岩への分岐がある。それほど遠くなさそうなので立ち寄ってみたが、山中にある普通の苔むした岩だった。再び登山道に戻り、杉林の中を緩やかに高度を上げる。道には大きな霜柱がたくさんあり、小石もかなり持ち上がっているのが不思議である。岩がゴロゴロしたあたりを通過すると、階段のある急な登りとなった。そして、少し緩やかに下り、そのままトラバースして進むと、右上が明るくなり、稜線に出た。
稜線は右側が檜林で、左側が雑木林の明るい道であり、今日初めての自然の山道らしい道に出て、俄然嬉しくなった。ひと登りすると植林も切れ、緩やかな明るい道を行く。そして、最後は雪の着いた急登となった。ある程度凍ってしまっているので、注意して登っていった。
総門山山頂は、自然林に囲まれた静かな山頂で、北の高見山地の展望が良い。そしてここでも局ヶ岳が一番目立っていた。三等三角点があり、また標識が多く掛かっていて、意外に人気の山のようだ。山頂直下には大きなブナの木がひときわ目を惹いていた。
帰路は稜線に出たところをそのまま直進し、尾根コースを下る。分岐に特に道標は無いが、道はしっかり整備されているので、それと解る。少し急坂を下ったあとは、美しい雑木林となり、雰囲気のいい道であった。そして鞍部に降りたところが林道終点であり、ここから林道を戻る。林間コースの登山口を通り、再び長い林道を下っていった。

このコースは林道歩きのウェイトがかなり高いコースであった。そして、登山口付近まで車で行ってしまうと、確かに物足りないかもしれない。帰路、三瀬谷ダムのダム湖のほとり、もみじ館の駐車場から振り返ると、ちょうど正面に総門山が見えた。そうと知ってみると、なかなか形の良い目立つ山である。

本文中の写真

  • 林道から見る総門山
  • 山頂直下のブナの木


  • 山のスナップ夕暮れの総門山

    記録

    日 程

    2001年2月3日(土)

    天 候

    曇り時々晴れ

    コース

    1200 駐車地 → 1215 堰堤 → 1255/1300 登山口 → 1340/55 総門山山頂 → 1415 林道終点 → 1432 登山口 → 1520 駐車地

    三瀬谷ダムの湖から見る総門山


    参考図書・地図 その他のコース
    分県ガイド 三重県の山
    三重の自然を歩こう 伊勢文化舎
    25000図 間弓
    50000図 長島
    フォレストピアから直接登って行くコースがあります。途中で北総門山を通過していきます。
    バス
    三瀬谷駅からフォレストピアまで1日3本の宮川村営バスがあります。
    時刻表は宮川村HPでご確認下さい。

    温泉
    フォレストピアは、奧伊勢宮川温泉でもあります。月替わりの薬草風呂など。
    入浴料600円 15時以降宿泊者優先となり、入浴できない時間帯あり。
    温泉・フォレストピアのご案内も宮川村HPでご確認下さい。