横山

203 m

山域:志摩の山
2001.1.7


南勢・志摩地方の山歩きの2日目は、横山の創造の森周辺の駐車場で朝を迎えた。目が覚めると丁度赤い陽がさしてくるところであった。
横山は、「三重県の山」の本の中で一番低い山である。感じからして遊歩道のお散歩コースと思って登っていったが、なかなか自然の豊富な山道であった。

ビジターセンターの駐車場に車を止めて出発する。車道は第一展望台まで通じているが、整備された階段の遊歩道がその脇に続いている。ただし、遊歩道からは車道が見えないようになっていた。10分そこそこ歩いたので、50mくらいは登ったであろうか。駐車場に着き、その先の石段を登ると展望台に出た。展望は英虞湾の入り組んだ風景が中心である。真ん中に賢島のホテルが建っている。この展望台も伊勢志摩国立公園の一角。なかなかいい眺めだ。
第一展望台から先は、幅の広い土の歩道となる。散策気分でゆっくり歩いていくと第2展望台で、英虞湾がさらに高い所から眺められる。もう一つ登った小ピークの様な感じの所が第3展望台。展望は同じであるが、なかなか飽きないものだ。
さて、ここからが横山のハイキングの部である。道は普通の登山道程の幅になるが、起伏が緩やかで、とても歩きやすい快適な道が続く。終始、常緑樹主体の林の中を行き、とても雰囲気の良い道だ。一旦少し下るように進んだ後はゆるやかに登っていき、正面には樹幹に微かに横山の顕著なピークを見る。常緑樹の林は、冬でも樹幹越しの展望を楽しむという訳にはいけないのだ。そして、落ち葉は堅くて、踏むとパリパリ音がするものも多く、落葉樹の葉より滑りやすい。
最後に緩やかに登り詰めると三角点のある横山山頂である。特に展望は無いが、小広い静かな山頂であった。山頂で少しブラブラとしてから、来た道を引き返す。帰りも行きと同様に木々を堪能する。第3展望台の先から、北西に向かう境界杭のある小道を辿ると、横山がそれなりにピークらしく盛り上がっているのを見ることができた。第2展望台付近から山側の小道を辿ると、御木本真珠王登山記念碑の立つ広場にでる。ここからの展望は素晴らしく、3つの展望台よりも一番良いような気がする。ここから直接創造の森を通ってビジターセンターに下ることも出来る。
私は、もうひとつ戻って第一展望台の裏手から下っていった。この道はずっと最後まで木の階段が造ってある道だ。ビジターセンターから第2展望台あたりにかけての稜線の北側は創造の森ということで、広い園地になっているのである。

横山は、2時間の遊歩道歩きだと思って、正直言ってそれほど期待はして無かったのだが、なかなか楽しめるコースだった。また人の少ない時間帯で往復できたので、静かに雰囲気を味わえたのも良かったと思う。
ビジターセンターに戻ると、ちょうど開館の時間だったので立ち寄ってみた。志摩地方に関するいろいろな紹介の中で、大きなスペースを割いてこの地方のハイキングコースを紹介しているコーナーがあった。たくさんのコースが紹介されており、殆どが2時間コースあるいは4時間コースとして設定されている。これらの山々を渡り歩くのもなかなか面白そうだと思った。

本文中の写真

  • 町境となる横山への常緑樹の道
  • 御木本真珠王登山記念碑


  • 記録

    日 程

    2001年1月7日(日)

    天 候

    晴れ

    コース

    0715 横山ビジターセンター → 0725 第一展望台 → 0733/35 第2展望台 → 0740 第3展望台 → 0756/0805 横山山頂 → (第1展望台より創造の森経由)→ 0855 ビジターセンター

    横山の山頂部を振り返る


    参考図書・地図 その他のコース
    分県ガイド 三重県の山
    三重の自然を歩こう 伊勢文化舎
    25000図 浜島
    50000図 波切
    山頂から町境杭を辿る道が続いており、南下して下ることもできそうであるが未調査。
    バス
    交通機関を利用の場合は、近鉄の志摩横山駅から歩くことになる。ビジターセンターまで約40分