榛名富士(榛名)

 榛名富士 1390.3m
 山域:榛名山(上州)

記録
 山行日1998年3月22日(日)
 ルート山頂駅→榛名富士→ゆうすげ荘→榛名高原駅
 コースタイム1030 山頂駅 → 1035/1045 榛名富士山頂 → 1115 ゆうすげ荘 → 1130 榛名高原駅
 天候曇り時々雪

妻とのんびりした週末をと伊香保温泉に行ったおり、観光ついでにと榛名富士に登ってみた。かつてこの形のいい榛名山のシンボルを眺めつつ歩いたことがあるが、そのものに立つのは初めてである。

土曜日は伊香保温泉に泊まっていで湯を楽しみ、翌朝旅館から見える小野子山や子持山の堂々とした姿を見て山に登りたい心を大いに刺激されたあと、榛名山の火口原へと車を走らせた。天神峠から伊香保に向けて歩いた時に足元の広大な原野に一本の道が走っている姿を不思議な気持ちで眺めていたが、今はそこを車で走っている。逆に稜線を見上げるとアップダウンが激しく見え「あの日は良く歩いたものだなあ」などと振り返る。
ロープウエイ駅の駐車場に車を止め切符を求める。私は片道、妻は往復である。若干季節はずれのうえ天候も芳しくない為か、乗客も少なく待たずに乗ることができた。2連のロープウエイはガクンと振動して出発しすると、高度を上げるに従って外輪山の山々と目の高さが同じになる。片方にアンテナのある双耳峰の二ツ岳を見つけ、登った時の急な階段と、ラーメン・水・コンロを持っていったにもかかわらず、コッヘルを忘れて顰蹙をかったことなどを思い出した。
氷結して一面真っ白になっている榛名湖を眼下に見ながら山頂駅に到着し、少し展望を楽しんでから、ゆっくりと歩いて一等三角点のある山頂に立った。山頂の神社にお参りをしたあと、回りに並ぶ外輪山と広い火口原の展望をしばらく楽しんだ。
山頂から少し降りたところに下っていくトレイルを見つけ、妻とは駐車場で会うことにして山道を下り始める。ロープウエイの駅付近に下山する山道は南面なので雪はあまり無いと想像しており、事実登りにロープウエイから見た山肌にはあまり雪が付いていなかったが、今歩いている道はいつまでたっても雪が消えないどころかますます深くなり、膝まで潜るようになった。皮靴に普通のスラックスという観光スタイルにはちょっと厳しい道である。自分が実は榛名湖温泉側の北面に降りる道を下っていると気が付いた時は後の祭りで、随分下った後なのでそのまま進むしかない。ガイドブックを見て、南にも北にも道があるのは解っていたのに、すっかり観光客気分の為か何も考えずに下ってしまったのだろう。駐車場であまり待たせるのも心配なので急いで下ろうとするが、深い雪に革靴では足首が固定しないため、かなり足を取られてしまい残念ながら急げない。大きくジグザグを繰り返す道を時折雪の中に足を沈めつつ下っていくと、やがて傾斜も緩やかになりゆうすげ荘の前に降り立った。登山口からは正面に見えた烏帽子岳に目を惹かれた。そのものずばり烏帽子の様な形の面白い山である。雪の積もった湖畔の車道を小走りに急ぎ、ロープウエイの駅に着くと、私を呼ぶ妻の声がしたのであたりを見回したら土産物屋から顔を出していた。
その後も道々で温泉を楽しみつつ湖畔周遊から天神峠を経て下山し、二度上峠、軽井沢、下仁田と上州の山々をたくさん眺めながら帰途についた。今後登るべき課題をたくさん持ち帰った一日だった。


参考図書・地図
アルペンガイド奥日光・足尾・那須(1993年7月改訂第2刷)
25000図 榛名湖
50000図 榛名山

山頂から二ッ岳と相馬山
その他のコース
ロープウエイに沿った登山道があります。
交通機関
高崎駅より群馬バス 榛名湖行き
詳細時刻は、群馬バスをご参照ください。
温泉
・国民宿舎吾妻荘の展望風呂(榛名温泉)500円 透明のお風呂です
・榛名湖温泉 榛名富士の北麓の湖畔にあります。茶色いお風呂です
・伊香保温泉 有名な温泉街なので、説明の必要はないと思います。源泉は鉄分の多い、
 茶色のお風呂ですが、場所によっては透明になるようです。


Nifty FYAMA 投稿文

温泉と山見の旅(榛名富士)

No.1998-8

これは山行記録では無いのですが、でもちょっと歩いていますし、いろいろと山の楽しみもあったので、アップしました。でも北関東エリアは随分久しぶりです。

【日 程】98年3月21日(土)〜22日(日)
【目 的】温泉と山見....
【天 候】あまり良くない(^^;;
【コース】1030 山頂駅 → 1035/1045 榛名富士山頂 → 1115 ゆうすげ荘 → 1130 榛名高原駅
【山 名】榛名富士 1391m
【メンバー 】妻と
【山 域】榛名
【参考書】ヤマケイアルペンガイド 

1.伊香保温泉
金曜日になって週末温泉に行こうという話になりました。妻も身重なものですから、もうすぐ出歩くことも難しくなることもあり、のんびり週末を楽しむつもりで出かけたのです。
渋川のジャスコでいろいろと旅館で楽しむ食糧を調達し伊香保に向かいます。途中水沢山の立派な姿を眺めながら車で走っていくと、登ったことの無い水沢山が気になってしかたがありません。これで水沢山相馬山という宿題が出来ました。予約してあった伊香保温泉の秀水園に着くとさっそく夕食までの間風呂を楽しみます。伊香保温泉はかつて、石段の湯に行った経験から鉄分の多い濁った湯というイメージがありましたが、ここは石段から離れていて、違う源泉から引いているのか、透明なお湯でした。食後も何度か湯を楽しみましたが、
この旅館は屋上が展望台になっており、夜風に吹かれつつ伊香保の夜景を楽しみました。闇の向こうには小野子山や子持山があるはずです。どんな形をしているのでしょうか。想像は尽きません。
翌朝再び展望台に登ってみると、昨夜少し降った雪で木々の枝が白く化粧をしていました。低く厚くたれ込めた雲の上に小野子山や子持山が頭を出しています。遠くは雲海の上の谷川連峰です。小野子山と子持山の背後は武尊山の様です。でも、小野子山と子持山の2つの山は伊香保の対岸に聳えている堂々とした山容で第2の宿題となりました。

2.榛名富士
旅館を発ち榛名山の山腹を縫って登って行きカルデラに入ります。この道は以前天神峠から伊香保温泉に向けて歩いた時足元の広大な原野に一本の道が走っているなあ....などと思っていた道です。下から稜線を見るとかなりアップダウンが激しく見え、良く歩いたものだなあと思ったりします。標高差は決してあまり大きくないのですが、登り下りがはっきりしているため外輪山の稜線はよけいに急登急下降に見えるのかもしれません。
榛名富士のロープウエーの駅に車を止め2人で切符を買ったのですが、私は片道。妻は往復です(^^)。客は天候も悪くでさすがに少なく、待たずに乗れました。高度を上げるに従って外輪山の山々と目の高さがあってきます。片方にアンテナのある双耳峰は二ツ岳です。なかなか急な階段の登りでした。あの時はラーメンや水やガスコンロを持って行ったもののコッヘルを忘れていって妻から大顰蹙をかったのでしたっけ。
榛名湖は氷結して真っ白です。山頂駅からゆっくりゆっくり歩いて一等三角点のある山頂に着きました。神社でお参りをし、少しの間まわりの山々を眺めました。山頂から少し降りたところに下っていくトレイルがありました。ここで妻とは別れて駐車場で会うことにして私は山道を下り始めました。
さて、ロープウエーの駅の近くに下山する道は南面なので雪はあまり無いものと思っていました。事実登ってきた時に下に見た山肌にはあまり雪が付いていなかったのです。ところがこの道はいつまでたっても雪が消えません。それどころか、雪はどんどん深くなり膝まで潜ってしまう様になります。今日は山スタイルではなく、皮靴に普通のスラックスという会社に行く様な格好なので、あっというまに足回りはぐっしょり濡れてしまいました。はたと気が付きました。どうも榛名湖温泉側の北に降りる道に入ったのです。ガイドブックを見た時には南にも北にも降りられるなあと思っていたのに、すっかり観光客気分になっていたためか、降りるときはなにも考えずに下ってしまったのでした。
さてこうなるともう急いで降りるしかありません。寒い日なので、身重の妻が外で待っているかもしれないと考えると結構焦ってしまいます。車の鍵は私が持っているのです。ますます深くなる雪に、革靴では足首が固定しないため、結構足を取られます。下の方にはずっとゆうすげ荘の屋根が見えているのですがなかなか近づいてきません。道は真っ直ぐ降りていかずジグザグに大回りしていきます。それでも汗だくで下って(^^;;やっと登山口に降り立ち、雪の積もった車道を小走りに駅の方へ急ぎました。
ここでは、急ぎつつも登山口の正面に見えた烏帽子岳に目を惹かれました。本当にそのものずばり烏帽子の様な山で、この周辺の鬢櫛山と併せて3番目の宿題です。
道は若干山腹を上がったあと、駅の方にもどると私を呼ぶ妻の声がしたので、そちらの方を見たら土産物屋から顔を出していました。特に待った風もなく、出されたお茶を飲みつつ土産を物色していた様です。私も干し椎茸を買いました。ナンデ?

3.榛名湖温泉
今度は車で再び下山した地点に戻って榛名湖温泉に入りました。400円ですが、ここは濁ったこのあたりの湯らしいもので、なかなか良かったです。
風呂上がりにビールを飲みつつ蕎麦を食べていると、頂上にいたときは遠くまで展望のあった空が、下山した時にはすっかり雲があたりの山を隠してしまっており、そして今はついに雪がかなり舞い始めました。

4.榛名湖畔
温泉を出て榛名湖畔をぐるっと回る道を車で走りました。真っ白な湖に真っ白な雪が舞うという光景で彼岸とは思われない寒い光景です。今日は観光客もとても少ない様です。湖畔をちょっと歩きましたが、すぐに車に戻りました。

5.亀沢温泉
天神峠を経て榛名山を下ります。途中にはいくつか榛名山に登る登山口がありそうですが、本当の意味で榛名に麓から登る人って少ないのでは無いかと思いました。
途中で二度上峠の方に向かう道に折れ亀沢温泉に向かいました。かつてFYAMAのオフで来て依頼3回目ですが、あの時はヨシノロ爺さんの壮行オフだったと思います。元気でいらっしゃるのでしょうか。
この温泉露天風呂はとても居心地が良くてついつい長居をしてしまいます。いい湯です。450円

6.二度上峠
ここから軽井沢を目指します。途中倉渕ダムの工事現場を通ります。烏川をせき止める倉渕ダムがどんどん建設が進んでおり、完成後の道や工事用道路として回りの山腹も広範囲に渡って掘り返されています。眼下には烏川の清流が流れていますが、あと2年もすればダムの底になることでしょう。やがてダムに沈む県道を走り少し高度を上げていくと、「ここまで水が来ます」という看板がありました。かなり広い湖が出現しそうです。何の為に使うのでしょうか。
さて、道は二度上峠に向けて高度を上げて行きます。どんどん展望が良くなってきて、何度もジグザグに折り返しますが、ジグの時は角落山、ザグの時は浅間隠山が正面にあらわれ、よそ見運転に余念が無くなります。浅間隠山はピラミダルで立派な山容を見せています。でもとても気になったのが角落山です。強烈な印象の稜線で、これは是非登りたい!!と思いました。鼻曲山も特徴的ですが、この角落山の稜線上にニョキっと槍の穂がでた様な山頂と、その稜線続きのトリケラトプスの背中のような高まりは是非行きたいと思います。第4の宿題です。そして、二度上峠では眼前に浅間山が....と思ったら半分から上は雲の中でした。

7.下仁田
さて北軽から軽井沢を経て下仁田に向かいます。高速道路は大渋滞でとても乗る気にはなりません。下仁田に降りる相変わらずの急坂を通りましたが、途中を上信越道が横切るのがかつてと違う姿です。今は上下線の別線化の工事が行われており、ここも工事の嵐です。
やがて西野牧の田園地帯を走ると、254線に合流します。ここがまた山見ポイントなのです。ここからは、御堂山の「じいとばあ」です。今日はとてもはっきり見えました。一度この山に登る予定で来たことがありますが、いっしょに登ろうとした物語山で思わず手こずったので登らずしまいだったのです。これが今日5番目の宿題です。
このあと下仁田の駅の近くで売っている雷こんにゃくを買って食べながら、高速道路に乗らずに延々と戸田まで下を走っていったのでした。児玉のあたりから夕日の中に御荷鉾?の方が見えたのが最後の山見でした。
あまり歩いてもいないのに長々と書いてしまいました。m(_._)m
これからは、とても山に行きにくくなってしまうので、この日の宿題はしばらくお預けになってしまうでしょう。でも角落山は行ってみたいなぁ....