岩櫃山

 岩櫃山 802.8m
 山域:上州

記録
 山行日2013年10月14日(月)
 ルート郷原駅→密岩通り登山口→岩櫃山→尾根通り→岩櫃城址→群馬原町駅
 コースタイム1012 郷原駅 → 1040 密岩通り登山口 → 1105/13 鞍部 → 1136/50 岩櫃山 → 1205/25 東峰 → 1242 赤岩通りコース分岐 → 1302/11 岩櫃城本丸跡 → 1322/28 登山口 → 1405 群馬原町駅
 天候曇り時々晴れ

岩櫃山に以前登ったのは、かつてあったパソコン通信Niftyの山のフォーラムのオフ会でした。低山ながら変化に富んだ道で、山の面白さを当時の仲間とともに堪能した一日でしたが、記憶も朧げになった今、久しぶりに気軽で楽しい山を確かめたくなり、再び岩櫃山に向いました。しばらく山を歩いていないので、行程の長い山は自信が無いというのも理由ではありますが…

吾妻線の郷原駅から、中之条側の踏切を渡り、道標に導かれて集落の中を進んでいきます。緩やかに車道を登って行くと、古谷の集落越しに、岩のゴツゴツした山が覆いかぶさるように見えてきました。目的の岩櫃山の姿です。前回のオフ会の時は、幹事さんの手配でどこかの駐車場に車を停めて分乗して登山口まで入ったので、あまり集落の様子は記憶にありませんが、麓から見た姿もインパクトがあります
赤岩通りとの分岐を過ぎ、さらに岩櫃山を仰ぎ見ながら進み、車道から分かれて田畑の中を進むと樹木の茂った密岩通りの登山口に到着。明るい里の道から一転暗い登山道へと入って行きました。
オフ会の時には、登山口に入って早々にカモシカに出会いました。春まだ早い時期で葉の落ちた森の急な斜面を駆け上がって行った軽快な姿が思い出されますが、今日はまだ紅葉には早い森の中なので多少雰囲気が違います。急なガレ沢に沿った斜面に、梯子や階段の急な登りを一頻り頑張ると立派な道標のある細い稜線の鞍部に出て、休憩としました。
鞍部からは岩の稜線を登って行くことになり、ヤセた急な登りが始まります。少し登ったところで、巻き道を分けて名物の「天狗の架け橋」に着きました。ここはとても印象に残っています。距離にして僅か数メートルではありますが、中空にかかった細い岩の架け橋で、掴まるものもないので、ちょっと高度感があります。当時も今日も楽しく通過しましたが、オフ会の時は苦手な人は馬乗りになって這うように通過していたものです。ちょっとした思い出で、さらに上に登った場所からも見下ろせるので、今日は振り返って後続の方が通過するのを眺めてしまいました。
その後も急登あり、鎖場あり、岩穴あり、手すりつきの岩のへつりありで、変化に富んだ道を楽しみます。やがて樹林帯の道となって、山頂の東側から山頂の基部に出ました。山頂は岩塔状ですが、太い鎖がつけてあり、これを頼りに登ります。フィールドアスレチックのようです。飛び出した山頂は低山ながらも360度の展望で、浅間山や草津白根山などの山々の展望を楽しみました。但し、スペースは広くはないので、鎖を下って東峰に移動し、そちらの岩の上に座って昼食休憩としました。ここも山頂同様に素晴らしい展望がありました。遠い山も勿論見えますが、近くには薬師岳と吾嬬山が並んで見えています。顕著な山頂のある、普通に山らしい格好をした山なので、ちょっと惹かれるものがあります。
オフ会の時は、山頂までの記憶はあるのですが、どのコースで下山したかについては、今や覚えていません。主要なコースは途中で別れた赤岩通りと岩櫃城址を巡る尾根通り、沢通りがありますが、今日は岩櫃城本丸址を辿る尾根通りで下山します。
東峰から樹林の中を下りますが、岩の谷間を下るような急下降もありました。天狗の蹴り上げ岩まで下って、沢通りとの分岐は直進し、尾根通りに入ると直ぐに赤岩通りとの分岐になります。ここから尾根通りを下りで、ガイドブックには道が不明瞭で危険箇所有りとありましたが、普通の登山道でした。
やがて、岩櫃城址のエリアに入り、園地状となります。石碑やベンチなどがあり、戦国の世にここに人が集っている状況を想像してみましたが、それは無理というもの。しばらく休憩し、参道を下ると広い道に出て、休憩舎などのある登山口に到着しました。
あとは、群馬原町駅までの長い車道歩きです。平沢の集落を通り、途中不動ノ滝などの名所もありますが、とりあえず下山したので今日は終了という感じでひたすら駅まで歩きました。行程は短い山でしたが、変化に富んでなかなか面白い山で、遠くても来たかいがあったという一日でした。

本文中の写真

  • 古谷集落からの岩櫃山
  • 登りついた密岩通り鞍部の森
  • 名物!天狗の架け橋
  • 山頂から吾嬬山と薬師岳

  • 参考図書・地図
    アルペンガイド筑波・那須・阿武隈(2001年4月第1刷)
    25000図 群馬原町
    50000図 中之条

    山頂部の岩峰を行く登山者
    その他のコース
    郷原から赤岩通りを経て天狗の蹴り上げ岩
    岩櫃城址から沢通りを経て天狗の蹴り上げ岩