小野子山

 小野子山 1208.3m 十二ヶ岳 1200.9m 中ノ岳 1188m
 雨乞山 931.4m
 山域:上州

記録
 山行日2012年4月21日(土)
 ルート小野上駅→登山口→雨乞山→小野子山→十二ヶ岳→入道坊主→小野上温泉駅
 コースタイム0806 小野上駅 → 0915 登山口駐車場 → 0918/24 登山口 → 1008/24 雨乞山 → 1109/1137 小野子山 → 1153 鞍部 → 1215/25 中ノ岳 → 1238 鞍部 → 男坂 → 1253/1318 十二ヶ岳 → 女坂 → 1330 鞍部 → 1400 入道坊主登山口 → 1449 T字路 → 1522 小野上温泉駅
 天候曇り

週末は残念ながら曇りの予報でしたが、前回子持山から見た小野子山に出かけました。小野上駅からスタートして戻る周回コースです。展望は得られませんでしたが、大変雰囲気のいい登山道でした。

高崎からの吾妻線の車窓からの景色は雲が低く、丘の中腹あたりから上は真っ白な世界となっていました。それでも麓はちょうど桜が満開で、車窓から花見が楽しめるほどでした。小野上駅からの国道歩きも桜並木が目を楽しませてくれました。
旧小野上村役場のある甲里のあたりから、北に車道を登って行くと、丘の上の上小野子の集落に入りました。集落の中は、桜は勿論のこと、家の庭に植えられている春の草花も満開の様子で、一気に里に春がやってきたという雰囲気でした。できるだけ直登する道を拾いながら急坂を登って行くと、広い林道のT字路となり、登山口まで1.6kmの標識がありました。あとは曲がりくねる林道を忠実に進み、東屋のある広い駐車場を過ぎると間もなく登山口に到着し、準備を整えました。
登山道は急な階段の登りで始まります。階段はすぐに尾根上に出ますが、尾根に乗ってからもしばらく階段の道が続き、登り始めの急登はペースがつかめず一気に疲れが出るところです。階段が終わってもさらに急登は続きますが、やっとここでペースを整えることができました。NHKの中継所のところで急登は終わり、その後は緩やかなアップダウンのある岩混じりの尾根道となり、一気に雰囲気のいい道となりました。
登山口を出る頃から、完全に雲の中に入っていたので、ずっと視界の悪いガスの中の登りです。雨が降っている訳ではないのですが、濃いガスの中ですから、木々についた水滴が時折ポタポタと落ちてくる状況です。やがて道はかなりの急登となり、これを登りきったその先が、三角点のある雨乞山の山頂で、しばらく休憩としました。全くのガスの中ですが、雑木林の雰囲気のいい場所でもありました。 雨乞山からはしばらく下ったのち、緩やかに雑木林の道を登ったあと、再び長い急登となります。これを一歩一歩高度を上げながら登りきると、傾斜が緩み、地面に笹のある緩やかな登りとなります。今までは落ち葉だけの茶色の道だったので、緑の笹はいいアクセントです。
緩やかな登りを登りきると、正面に小野子山の山頂が見えて来ました。大分雲の上の方まで上がって来ているのか、若干周りが明るくなったような感じで、中ノ岳の方向も少し山肌が見えていました。そして緩やかに下って最後の登りとなり、明るい小野子山の山頂に出ました。明るく気持ちのいい山頂で、周りは真っ白で今日は展望はありませんが、ガスの中という程でも無く、ここで、丸太に腰掛けて、のんびりと休憩しました。
小野子山からは十二ヶ岳に向けて三山の縦走を開始します。覚悟はしていましたが、やはり鞍部までかなりの下りになります。地形図では180mの下りです。そして、中ノ岳へは160mの登りとなります。北面の下りは雪解け直後の為かまだ道が柔らかく、平坦になったと思うと、再び下るという感じでした。そして、登りは最初こそ緩やかですが、すぐに一気の急登となりました。そして、それも緩やかな傾斜に変わると、あと少しで中ノ岳の山頂です。こじんまりとした樹林の中の本当に静かな山頂でした。静寂の中でしばらく腰を下ろしました。
中ノ岳から十二ヶ岳へは、大体120m下って140m登るという感じです。こちらは、下りは普通に下るという感じでした。鞍部からは少し登ったところで男坂と女坂に分かれますが、登りは急登の男坂を取りました。これも一気の登りで、黙々と足を動かして登り切りました。十二ヶ岳の山頂は遮るものが無く、最高の展望が得られることでしょう。小野子山からここまでは再びガスに入っていましたが、ここに来て周りは真っ白ではありますが、山頂のガスが取れて雰囲気も明るくなり、きっと最近まで雪に埋まっていた枯れ草の上で横になり、少しのんびりしました。
下りは女坂を取りました。反対側に少し下ったところで、分岐から山頂を巻いて登ってきた道に出会い、これをつづら折りに下って再び中ノ岳との鞍部へと戻って行きました。実に、今日は最初から登りも下りも尾根を忠実に辿る道だったので、斜面のつづら折の道はこれが始めてでした。
下山は、中ノ岳との鞍部からの下りです。こちらの道は山腹を折り返しながらの道なので、それほどの急坂は無く、比較的快適に下れます。そしてほとんど杉林の中を下ることになるので、展望はありません。思えば、登山口からずっと雑木林の道であったので、杉林も今日は始めてです。そして、30分ほどの下りで、最初の登山口から山腹を巻きながら登ってくる林道を横切り、再び植林地に入りますが、すぐに入道坊主という所で再び林道に出ます。入道坊主というのは、岩の名前でしょうか。
さて、ここからは足に応える下りの車道歩きです。途中の湧き水などを楽しみつつひたすら足を動かします。水道施設を過ぎると谷ノ口という集落に入りますが、ここからは再び満開の桜が目を楽しませてくれます。そして、このあたりは野仏の多いところで、それらを結ぶウォーキングコースもあるようです。やがて、左は小野上駅、右が小野上温泉駅のT字路に出ました。なんとなく距離が近そうだったので右に進みましたが、どうも駅と道の配置の関係から、小野上駅に向った方がスムーズだったかもしれません。但し、小野上温泉駅前には温泉センターがありましたが..。

小野子山の雨乞山を経由して十二ヶ岳までの道は雑木林の中の雰囲気のいい道でした。稜線では何人かの登山者とすれ違いましたが、二度すれ違った方もいましたので、車で来て往復されているのでしょう。この三山往復は結構大変そうです。車道歩きは省略できますが…。周回でも、しっかり登ったなぁという感じのする山で、かなり気に入りました。

本文中の写真

  • 小野上駅前の国道の桜並木
  • ガスに包まれた雨乞山への登り
  • 小野子山の山頂が見えてきた
  • 明るい十二ヶ岳山頂

  • 参考図書・地図
    アルペンガイド奥日光・足尾・那須(1993年7月改訂第2刷)
    アルペンガイド筑波・那須・阿武隈(2001年4月第1刷)
    昭文社エアリアマップ 赤城・皇海・筑波(1999年版)
    25000図 上野中山 金井
    50000図 中之条

    笹の緩やかな道となった小野子山への登路
    その他のコース
    高山村さわらび荘から小野子山
    小野上温泉駅から採石場経由十二ヶ岳
    また、北面には高山村から三山のそれぞれの鞍部に登ってくるコースがあります。
    交通機関
    渋川駅より関越交通 小野上温泉センター行きのバスを利用することも可能です。登山口により近い「甲里」バス停を利用できます。
    詳細時刻は、関越交通をご参照ください。