馬頭刈山

 馬頭刈山 884.0m 鶴脚山 916m
 山域:奥多摩

記録
 山行日2001年12月15日(土)
 ルート千足→鶴脚山→馬頭刈山→つづら岩→千足
 コースタイム1035 千足登山口 → 1140 馬頭刈尾根 → 1145 鶴脚山 → 1200/1240 馬頭刈山 → 1400 つづら岩 → 1430/40 綾滝 → 1500 天狗滝 → 1520 千足
 天候晴れ

この週末はゆっくりお休みかと思っていましたが、前日にMLのミニオフがあることがわかり、たまたま行ったことのない馬頭刈山が設定されていたので、行ってみることにしました。風の強い1日でしたが、澄み切ったいいお天気でした。

地図を忘れてしまったことに気が付いた。幸い家を出る前に漠然とガイドブックのデフォルメされた図を眺めていた時の記憶が頭の中にあり、また通い慣れた奥多摩の山でもあるのでなんとかなるだろうと高速道路を走っていく。それよりももうすぐ無くなりそうなガソリンが恐ろしい。なんとかガス欠一歩手前で、滝山街道沿いのガソリンスタンド飛び込む。ガソリンスタンドから出ると、丁度目前で大型トラックがガードレールにつっこんだ所であった。
さて、とりあえず順調に五日市に着き、そのまま檜原村の役場前から北の千足を目指す。ガイドブックの千足という文字が頭に残っていたからだ。北秋川沿いに進むと最初の集落が千足であった。どこかに登山口の看板は無いかと目を凝らしながら行くと、見慣れた「関東ふれあいの道」の標識が目に入った。さっそく右折して民家の中の道を奥に入っていく。やがて集落から外れ、林道終点まできたが、標識はどれもこれも、綾滝や天狗滝とばかり書かれていて、大岳山や馬頭刈山の文字が現れないのが不可解だ。一旦準備をしかけたが、思い直して、もしや別に登山口があるのかな?と下ってみると、随分下の方の民家の間にありました、しっかりと、馬頭刈山・大岳山と書かれた標識が。地図を持ってくればなんということは無いのだが、これで一安心であった。
道はすぐに民家の軒下を縫うように進んでいく。似たような道が分岐しているので、半信半疑で行くと、すぐに墓地に出て再び林道に戻ってしまったので、一度やり直して右手に折れていくと本格的な山道になった。植林の中の暗い道に入ると、やがて急登を行くようになる。歩きづらいことはないが随分と急坂が連続し、かなり息が切れた。山頂での合流を多少気にして、ペースも早かったのかもしれない。植林の中の枝尾根上をグングン登り詰めると、やっと傾斜が緩んで、千足尾根上に出た。道は尾根を越えて反対側の茅倉からも登ってきていた。
千足尾根の登りとなって、多少でも傾斜が緩むのではと思ったが、それは淡い期待というもので、相変わらず急登が続く。おまけに今日は風が強く、この尾根は北西の風を真横に受けて、植林の中にも関わらずなかなか寒い。いつになったら傾斜が緩くなるのだろう、本当に遊びの無い道だなぁ..。と頭の中でブツブツ言いながら頑張って歩いているうちに、さすがに上の方まで来ると緩やかな斜面も出てきた。そして若干の緩急のうちに地面を笹が覆うようになり、そろそろ稜線が近いことを伺わせる。幾度かの思わせぶりな緩斜面を経て、やがて最後のロープを張った急坂を登ると馬頭刈尾根に登り着いた。
ここまで来るともう山頂は近い。大岳山とは反対に少し登ると鶴脚山の標識があり、その先にもう一つピークがある。早くも馬頭刈山か?と思うと、もう一回鶴脚山であった。どうやら後の方がが高く、本物らしい。しばらくは雑木林の稜線を進んできたが、再び植林地に入り、階段のある道をどんどん下る。帰りが思いやられるくらい下った鞍部には泉沢からの道が登ってきていた。そしてピークに向かって登り返したところで再び分岐がある。泉沢尾根道だろうか?そのすぐ先が明るく開けた馬頭刈山の山頂だった。
山頂には2人食事を用意していた。後ろ姿だけどまず間違いないだろう。近寄って声をかける。間に合って良かった。山頂からは大岳山の展望が良い。そして、南には丹沢の山々がよく見えていた。
風が強く肌寒い中で食事を終え、来た道を戻る。下山は大きく北を回って天狗滝の方へ下ることとした。地図を見せてもらって、来るときに悩んだ「関東ふれあいの道」をそのまま進んでも、馬頭刈尾根に出ることは解ったが、相当時間がかかったことだろう。階段の斜面を登り返して鶴脚山を越え、北へと進んでいく。この尾根は意外とアップダウンがある。程なく反射板を過ぎると、その先に展望のいい岩頭があった。ここからは、富士山が綺麗に見えていた。
再び下って登り返していく。なかなか分岐に着かないなと心配になってくる頃、尾根は大きく左に曲がり巨岩の下に出る。つづら岩である。岩の下を巻くように行くと、やっと分岐に到着した。
ここで馬頭刈尾根と分かれ、千足に向けて下っていく。最初はかなりの急斜面の下りが続く。「関東ふれあいの道」ということで整備されているのがせめてもの救いである。斜面の下部の方では大きな樅の木が何本か現れ、振り向いて感心したことであった。急斜面がやっと終わると沢に沿うようになる。そして斜面を一下りして綾滝着。ここにはベンチや祠があり、白く流れる立派な滝があり、しばらく滝見物を楽しんだ。さらに下って天狗滝着。この間は天狗滝を経由しない道もある。この滝は綾滝よりも明るい感じがしたが、上部に陽が当たっていたからかもしれない。天狗滝を過ぎると、もう一つ小滝があって、あとは僅かで林道終点である。そして朝方引き返したところに出て、車道を千足の集落まで下っていった。

手軽なハイキングという感じで行ったのですが、さすがに奥多摩の山で、前衛でもしっかり登りました。下りにとった道は険しいのですが、見所の多い道でした。奥多摩の山は久しぶりですが、かつてよく通ったところで、久しぶりに歩くとほっとします。

本文中の写真

  • 明るい馬頭刈山山頂
  • 馬頭刈山と鶴脚山を振り返る
  • 冬枯れの稜線
  • 天狗滝

  • 参考図書・地図
    2時間登頂の山(山と渓谷社 1994年6月第2刷)
    エアリアマップ 奥多摩(1998年版)
    25000図 五日市 武蔵御岳
    50000図 五日市

    馬頭刈山山頂からの大岳山
    その他のコース
    ・軍道〜高明山〜馬頭刈山
    ・茅倉〜本文の尾根へ合流
    ・泉沢〜馬頭刈山
    交通機関
    武蔵五日市駅から小岩・藤倉行き
    西東京バスを参照下さい。