青梅線沿線で観光地としても賑わう御岳山周辺は、またたくさんのハイキングコースの集まるエリアでもある。これらの山を目指して、あるいは大岳山など周辺の山への道中に幾度と無く訪れるところであるが、これはそれぞれの山に行った時のことである。
御岳山
久しぶりに東京に戻っていた休日にハイキングをと奥多摩に出かけた。四日市で山を歩き始めてから東京に戻っての休日で、ガールフレンドと一緒に初めて歩いた。ケーブルカーで登り舗装された道をゆっくり歩いて、土産物屋や食堂街を抜け御岳神社に登る。観光の世界ではあるが、神社の建物を見るのもそこそこにどこが山頂なのだろうということが気になって仕方ない。どうも神社のある場所かその裏手のようだが良く解らなかった。ここでは気にしないのがいいのかもしれない。
長尾平の家並みは、このような山頂にたくさん家があることに驚いたものだった。このあとハイキングコースをたどり日の出山を経由し、金比羅尾根を経て五日市へと下った。そしてこれは今の妻と初めて共に歩いた少し昔の思い出なのである。
また別の日、大岳山から下ってきた私は、御岳から下山した。氷川からずっと歩いてきて長尾平の家をみると、やっと下山したという気持ちになるが、現実はそうではない。表参道を帰路にとり、大木のならぶ鬱蒼とした杉並木の道をジグザグに下っていく。残念ながらすべて舗装路だが、こういった道がないと山頂部に住まわれている方々の生活が厳しいものになってしまうことだろう。滝本まで下るとちょうどバスが発車するところで、あわててかけ込んだのであった。