天覧山 多峯主山

 天覧山 197m 多峯主山 270.7m
 山域:奥武蔵

記録
 山行日2014年9月23日(火)
 ルート飯能駅→天覧山→多峯主山→常盤平→下山→飯能河原→飯能駅
 コースタイム1240 飯能駅 → 1306 天覧山入口 → 1318 天覧山 → 1345/1400 多峯主山 → 1415/20 常盤平 → 1436 下山 → 飯能河原 → 1515 飯能駅
 天候晴れ

奥武蔵の中でも最も前衛にあり、人里近い山は天覧山のあたりだと思います。あまりにも標高が低くて、普通のガイドブックに載らないくらいなのです。先日書店で見て買った、「山登り365日」を見ていて、秋の穏やかな日にのんびりお散歩でも程度のつもりで出かけました。お手軽散歩用に買った新しいデイバッグと靴のテストのつもりでもありました。

飯能駅で降りると、いつもは名郷行きのバスに乗るのだが、今日はその名郷行きのバス通りを歩いていく。突き当たって観音寺のあたりから裏側に回りこんで住宅地を抜けていくと、やがて能仁寺の入口となり、ここが天覧山の入口であった。標識に従って舗装路を登って行くと、すぐにトイレなどもある中段の広場であり、ここから山道がスタートする。分岐を左に向かい、岩場経由に道に入れば十六羅漢が現れ、さらに岩場とは名ばかりの岩の階段状を登ればもう天覧山の山頂である。山頂にはカメラを構えた人々が沢山いるが、みな展望のある方ではなく、山の木々の方に向いているのは何故だろう?展望は開けて、奥多摩の里に近い山々、特に大岳山などが目立って立派に見えていた。
天覧山から多峯主山へは、森の中の道を下っていく。トントン下っていったが意外と長く、結局天覧山に登った分を下ったような感じであった。道は天覧山と多峯主山の間の谷間の休耕田に出た。2つの山は尾根続きではあるが、コースは尾根通しではなく、一旦下って隣の尾根を登って行くようになっていた。
遊歩道のような感じで谷筋を少し遡り、再び尾根の緩やかな登りとなった。ここも木の階段が作ってあるが、ゆったりとした登りでもあり、故事により見返り坂の名前がある。植林地の中をしばらく登ったところで、道はやがて平坦となり、左へ回り込むようになるところで別れて山頂への道へと入っていった。
山頂までの登りは思いのほか急峻であった。小さな山でもこういう登りがあると、手ごたえがある山となる。岩場を登りつめた山頂は沢山の人が休んでいて、ベンチが都心方向に開けた方を向いて階段状に作られているので、多数の人が同じ方向に向いて休んでいるのは面白かった。天気も良く、都心のビル群もよく見えていた。
下山はガイドブック従って、常盤平に向う。沢山の道や分岐が入り乱れているため、僅か全工程を300字程度で書かれたガイドブックと文中に収められた小さな地図ではなかなか方向を定めるのが難しい。行間を読み、道を選択していくと常盤平の標識のあるベンチに出た。風の通る尾根上の気持のいいベンチで、静かで山頂よりも落ち着く場所だ。すぐ下の森の中には雨乞池があった。
常盤平から尾根上をそのまま進む道は、意外と歩く人が少ないようで、結局誰にもすれ違わなかった。植林地の中を尾根に沿ってどんどん下ると、ほとんど下山した雰囲気の所で分岐があり、直進か左か標識も無い。すぐ先に民家の屋根が見えているところであり、多少藪が被っている明るい直進の道をとると、再び樹林の中に入りすぐに舗装路に出て、僅かに進んで広い車道に出た。ちょうど加藤建設工業という建物の前で、入口には登山道の標識は無かったので、もう一方が正解だったのかも知れないが、一本隣の道を降りてくるだけであろう。
あとは、ガイドブックに書かれているとおりに飯能駅に向う。能仁寺の前で右折。中央公園から名栗川に向けて下り、バス通りも突っ切って狭い道を下ると飯能河原である。川下に少し下って広い河原に降り立つ。休日の午後で沢山の人々が思い思いにバーベキューなど楽しんでいる。木橋で対岸に渡り、頭上高くにある橋まで登って行くと、歩行者用の立派な橋で、これを再び渡って真直ぐ住宅街の中を行けば、そのまま飯能駅にたどり着いて、2時間30分の小さなハイキングが終了となった。

多峯主山は、都心方向に高い山が無いので、標高は低くても展望の大変いい山でした。遥かに標高は高いですが、奥多摩の高水山を思い出します。こういったハイキングも楽しいものですが、冬になればますます機会が増えると思います。テストしたデイバックはまずまず、靴は残念ながらフィットしませんでした。

本文中の写真

  • 静かな常盤平付近

  • 参考図書・地図
    山登り365日(山と渓谷社2012年8月初版)
    分県ガイド 埼玉県の山(山と渓谷社2003年2月改訂2版)
    25000図 飯能
    50000図 川越

    多峯主山山頂の展望
    その他のコース
    多峯主山へは、高麗駅から住宅街を経て登るルートもある他、里に近い山のため、数多く道があります。
    交通機関
    飯能から名郷・湯ノ沢方面のバスが利用できます。
    時刻表は、国際興業を参照願います。