三ツ峠から御坂山塊東部を周回

好天にさそわれ、富士を見ようということで、三ツ峠に向かいました。但し、登り1時間強で引き返すのもあっけないので、北に尾根を辿ったあと、御坂山塊の主稜線にでて、天下茶屋まで歩き、静かな山旅を楽しみました。
残念ながら肝心の富士山には、少々裏切られました。


【日 程】 95年11月5日(日)
【目 的】 三ツ峠山
【天 候】 晴れ
【コース】 1040三ツ峠登山口バス停→1145/1213三ツ峠山荘→1230/1235三ツ峠山頂
      (開運山頂)→1248御巣鷹山→1350/1355大幡山→1415大幡八丁峠(宝八丁峠)
      →1430清八山→1510/1515八丁峠→15:50天下茶屋へ下降分岐→1610天下茶屋
【山 名】 開運山(三ツ峠山)1785.2 m 御巣鷹山 1775m 大幡山 1531m 清八山 1593m
  1580m峰 1498m峰
【メンバー 】 妻と2人
【山 域】 御坂山塊
【参考書】 昭文社エリアマップ 富士・富士五湖


1.登山口へ

一宮御坂インターから旧道で天下茶屋へ。ちょうど紅葉の見頃で、全山黄葉を見ながら車を走らせる。黄葉のトンネルを走っているようである。トンネルを抜け、天下茶屋前からは、富士山がはっきりと見える。三ツ峠からの展望が楽しみである。車を道路脇に止めて登山口へ

2.三ツ峠へ

登山口から林道を歩いていく。そのうち看板が....「三ツ峠山荘関係車両以外通行禁止」....ということは、山荘まで車の通れる道が続いているということ?ちょっと失望。そうと決まったらひたすら歩き、何組ものファミリーのグループを追い越していく。
上部は霜がおりており、霜の解けたぬかるんだ道も現れる。だんだん平坦になって三ツ峠山荘着。肝心の富士山はいつのまにか雲に隠れ、頂上をちょっとのぞかせているだけ。それもすぐに全部隠れてしまう。残念。
山荘の上からの展望は、富士山以外は良好で、南アルプスは、甲斐駒から塩見まで、八ケ岳の全景、そして、南アルプスと八ケ岳の間の延長線上に雪をかぶった北アルプスまではっきり見える。地図でみると、三ツ峠から八ケ岳と甲斐駒の中間の谷間の丁度延長線上には穂高連峰があるのだ。すごい大展望なのである。満足(^_^)

3.北へ(御坂山塊主稜線へ)

御巣鷹山をすぎるとぱったり人に出会わなくなる。道はどんどん下る。ずっと四方を自然の林に囲まれたすばらしい静かな道である。やっと求めていた道に出会ったというところだ。道標類はあまりないが、しっかりとした踏み跡の尾根道である。ただ御巣鷹山からあまりにも激しく下っていき、正面の本社ガ丸や御坂の主稜線がどんどん高くなるので、少々先が心配になる。
気持ちのいい落ち葉を踏みしめる細道を登り返し、小登降を繰り返すと大幡山。山名標はない。さらに、ヤナ沢ノ頭といわれる小ピークを越え、大幡八丁峠に降り立つ。ここへは三ツ峠登山口から清八林道が上がってきているが、さらに先に進む。幾分広くなった道を登り、清八峠への道を右に見送る(道標はない)とテレビ塔の横を通り清八山の頂上へ。ここも360度の展望のある頂上である。

4.天下茶屋へ

テレビ塔まで戻り、御坂山方向を目指す。道標はないが踏み跡は、はっきりしている。両側は密な潅木の尾根道である。小さな登降を繰り返すと、道は南に向きを変えて尾根の三叉路となる1580mのピークに立つ。八丁峠のすぐ北側になつが顕著な展望のいいピークである。
やがて、鉄塔のある八丁峠に降りる。鉄塔の列に沿って巡視路が上がって来ている。巡視路はかなりいい道である。八丁峠からは、御坂山が近くに見える。また三ツ峠から歩いてきた尾根道も一望できる。ずいぶん歩いたなあと振り返ると楽しい。
1498mピークで道は西に向きを変える。この先から、自然林を大きな木を所々残して、潅木を刈り払ったうえに、植林されている。さらに、次のピークに立つと、ここで河口湖が眼下に展望できる。そして、天下茶屋に下る道に到着。天下茶屋に下る道は2本あり、東寄りの道を下る。一般的に地図にでているのは、太宰治の歌碑のある西側の道らしい。どちらも木の階段の道である。
この分岐点には、いままで歩いて来た稜線の入口に「ここより関係者以外立ち入り禁止」の看板が立っている。(^^; 何の関係者だったかは忘れてしまったが、いずれにしてもこの自然はいつまでも残して欲しいものだ。天下茶屋に降りると今まで姿を隠していた富士山が全容を現した。夕景の富士であった。

清八山から天下茶屋間は、エアリアマップの富士・富士五湖には赤実線で記入されています。(但しなぜかコースタイムが書かれていない)ところが、エリアマップの高尾・陣馬の裏面にはこの地域の詳しい図が出ていますが、点線すら記入されていません。不思議です。
道は踏み跡はしっかりいており、充分実線の道です。夏場は籔がうるさいかもしれないので、春・秋がいいようです。三ツ峠から北に向かう道はいい道です。こんどは笹子〜清八峠〜鶴ケ鳥屋山なんておもしろいかなあと思いました。

注:この記録は1995年に書いた物をそのまま掲載しています。